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『カツベン!』外国特派員協会記者会見

2019-12-03 更新

成田 凌、周防正行監督

カツベン!katsuben 配給:東映
12月13日(金) 全国公開
© 2019「カツベン!」製作委員会

 12月13日(金)公開の映画『カツベン!』より、12月2日(月)、映画初主演となる成田 凌、メガホンをとった周防正行監督が日本外国特派員協会(FCCJ)記者会見に登壇した。成田は初めて、周防監督は2007年『それでもボクはやってない』以来、2度目のFCCJでの登壇となった。会見前に行われた試写会には、外国特派員のメンバー110人が集まった。


 周防監督は、自身で書かれていない脚本であり、『それでもボクはやってない』以降、周防作品の助監督を務める片島昭三の脚本を監督するのに、どのようにして企画が始まったのか聞かれると「最初から大変な質問だ(笑)!」と言いつつ、「『舞妓はレディ』の準備中、片島にシナリオを読んでくれと渡されたのが最初です。面白いと思った点が2点。活動弁士が活躍した無声映画時代30年間を支えてきた人たち、今ではあまり知られなくなってしまった職業に焦点を当てていた点。もう一つは活動弁士の物語を活動写真のように描いたところ。活動写真は英語訳で言うモーション・ピクチャー。チャップリンやバスターキートンのようなアクションと笑いで描いていた、無声映画の魅力が詰まったこの作品が面白いと思いました」と製作の経緯を話した。


katsuben

 また、成田は演じた役について「7ヵ月間訓練しました。毎日3時間ぐらい教えてもらっていました。馴染みがないというのに苦労しましたし、日本独自の文化というのも知らなかった。活動弁士のすごいところは、喋り魅力が凝縮されていてるところ。初めてお客さんの前でやった時は気持ちよかったです!が、あの訓練はもうしたくないので、最初で最後のカツベンでした(笑)」と当時を振り返り、会場を沸かせた。

 マスコミからの質疑応答の中で、南北戦争時代のアメリカの歌が原曲のエンディング曲を、どのようにして日本のものにしていったのか聞かれると周防監督は「この曲は日本の大正時代に“東京節”という題名で、榎本健一さんが歌ってヒットしました。それは東京を歌ったものでしたし、60歳以上の人なら誰でも知っているメロディーです(笑)」、それに対し成田は「最初、僕が主題歌を唄ってくださいって言われたんです。下手過ぎて却下になりましたが」と締めくくった。

 また、若い人たちが映画館で2時間座るのが耐えられない時代と言われていることに対し、「もしそうだとしたら挑戦し甲斐がある。肝に銘じて、集中力のない若者に向けて、見てろ!というような作品をこれからも作っていきます」と周防監督は力強いメッセージを残した。

 なぜ、成田を選んだのかについて聞かれると周防監督は「上手く訳してもらえるかわからないですけど……若い役者を知らなくて。毎日若い俳優さんを面接した中で、決定的な理由は、タイプだったからです。芝居がいい声がいいではなく、こういう若者が好きだなと思ってしまいました」と話しドッと会場に笑いが起こった。続けて「素晴らしい演技をしてくれたし、おちゃめな感じを強く出せればキャラクターとして成立する。しゃべりのテクニックをプロ・レベルまであげてくれたし、本来持っているものとカツベンの練習の努力があったから上手くいったのだと思います」と最後には成田を大絶賛。


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 そして最後に成田は「カツベンを少しだけやります!」と言い、カツベンを生披露! 特訓を行って来たからこそ出せるカツベンの迫力に、会場での拍手は鳴りやまなかった。




(オフィシャル素材提供)



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