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トップページ > 最新ニュース > 第27回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 3日目

第27回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭
3日目

2017-03-04 更新

yubari27


 ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017<会期:3月2日(木)~3月6日(月)>が開催中だ。3日目となる本日は、「冬のソナタ」ユン・ソクホ監督らが登壇した『心に吹く風』、小林直己、石井杏奈、錦織良成監督登壇の『たたら侍』舞台挨拶、さらに北海道から全国区へマルチな才能を発揮する鈴井貴之が登場するトークイベントなど、盛りだくさんの内容となった。

<『心に吹く風』舞台挨拶>

 ドラマ「冬のソナタ」で日本に一大ブームを巻き起こしたユン・ソクホ監督の、待望の映画初監督作品『心に吹く風』が、ゆうばり映画祭でジャパン・プレミア上映を迎えた。舞台挨拶には、ユン・ソクホをはじめ出演の眞島秀和、真田麻垂美、撮影監督の高間賢治が登壇。
 ソクホ監督は、かつて日本中に巻き起こった“冬ソナ”ブームについて「一生忘れられない」と感慨深げに振り返り、今回日本映画で監督を務められたことを喜んだ。また、劇中での眞島の恰好が「冬のソナタ」の“ヨン様”ことペ・ヨンジュンに似ていることに触れられると、監督は「特に意識はしていないが、自分の好みは出ているかもしれない」と語り、“冬ソナ”ファンの観客を盛り上げた。
 眞島は本作への出演を喜びつつも、撮影現場では、リハーサルを行わずいきなり本番を迎えるソクホ監督の現場に、新鮮味を感じたと語った。本作が16年ぶりの映画復帰作となる真田は、役柄のイメージに寄せるために、監督の「絶対に痩せないで」というリクエストから10キロ太って撮影に挑んだことを告白。舞台上でのスレンダーな姿からは想像もつかない、渾身の役作りに会場からは驚きの声が上がった。
 また、本作の舞台となった北海道・富良野と美瑛は監督のこだわりで選ばれたことや、変わりやすい天気との戦いなど撮影秘話が語られ、作品を見たばかりの観客は終始盛り上がりを見せていた。


◆ユン・ソクホ監督コメント

 こうして映画を通して皆さんとお会いできることを嬉しく思います。この映画で描いているのは、色いろいろあっても生きることに価値がある、生きることは美しいということ。皆さんの印象に残ることができたら嬉しいです。


<『たたら侍』舞台挨拶>

 午後からは、EXILE HIROプロデュースの時代劇『たたら侍』ジャパン・プレミア上映が開催され、大歓声のなか出演の小林直己、石井杏奈、錦織監督が登場した。
 小林と石井は初めての夕張来訪となったが、温かな歓迎ムードに「映画祭に参加できて嬉しい」と笑顔でコメント。本作は、戦国時代の奥出雲の村で伝統の継承を背負った青年が、さまざまな葛藤を経て真の武士へと成長していくさまを描いた時代劇。舞台となる島根県奥出雲の山中には、役者陣も大絶賛するほどクオリティの高い「村」のセットが実際に建てられ、ドラマだけでなくビジュアル面でも壮大なスケールを誇る一作となっている。
yubari27 本作が映画初出演となる小林は、本作への出演を喜ぶとともに、「普段はEXILEや三代目 J Soul Brothersの活動を通して、皆さんの支えになれればいいと思いやっているが、今度は映画を通してメッセージを込めた」と熱い思いを打ち明けた。錦織監督は小林について、「殺陣もうまく、セリフが少なくてもたたずまいからほぼ侍のようで、新ヒーローが誕生したと思った」と絶賛。一方で、小林が撮影中に、圧倒的自然を前に1時間山を見つめて立ち尽くす不思議な姿を目撃したエピソードも披露し、会場に笑いを巻き起こした。
 女優としても活動するなか時代劇初挑戦となる石井は、最初は不安を覚えたものの、本作でプロデューサーを務めるHIROが現場を見に来て感想をくれたことで気合が入ったと当時を振り返った。さらに本作では、華麗な巫女舞も披露。E-girlsとしてキレの良いダンスも披露してきた石井だが、巫女舞は勝手が違い苦労したと語るも、彼女が踊るシーンでは美しい朝日やスーパームーンに偶然遭遇していたことが明かされ、監督からも「(運を)持ってる」と称賛された。
 また錦織監督は本作の製作にあたり、プロデューサーであるHIROから「本物を作ってくれ」とオーダーがあったことを告白。「若い人たちはこうした作品はなかなか観ないかもしれないが、本物を作れば気づいてくれる」と若い世代へも熱意を込めて作られた作品であることを語った。また小林は、撮影中に本作でプロデューサーを務めたHIROより、激励メッセージや「コンビニの差し入れ」があったことを告白。山の中での撮影により買い物が容易でなかったため、豊富に物資を差し入れてもらったと明かすと、スケールの大きすぎるサポートに会場からもどよめきが起こった。
 最後には、この映画で日本が持つ文化や精神の素晴らしさを再確認したという小林から、公開にあたって「日本が誇る素晴らしいものを伝えていきたい」と意気込みが語られ、惜しみない拍手が送られた。


<北海道ロケトークスペシャル第3弾
鈴井貴之監督作品『雪女』からみる旧産炭地の魅力>

©CREATIVE OFFICE CUE

yubari27 合宿の宿ひまわり 武道場では、伝説的バラエティー番組「水曜どうでしょう」をはじめ多岐にわたり才能を発揮する、北海道を代表するクリエイター・鈴井貴之氏が登場。監督を務めたドラマ「不便な便利屋2016 初雪」から生まれたショートフィルム『雪女』の上映、そして鈴木直道夕張市長も交えてのトークセッションが実施された。
 上映後、鈴井と鈴木市長が登壇すると、まずは開口一番、市長が「本当に(監督の出身地である)赤平愛で溢れていましたね」とコメント。鈴井は、かつて赤平も財政破綻になるという、夕張と似たような直面を迎えた際、実はいろんな地域活性の会議に参加していたことを告白した。「赤平市出身とはいえ、会議が終わってしまったら札幌に帰るので、(自分が)よそ者のような気分がして。これではいけないと思い、赤平に住居を構えて住民票も移したんです」と“赤平愛”を明かし、会場を驚かせた。
 さらに「財政破綻に陥った時、町(赤平)は悲惨な雰囲気なのかと思ったら地元の人たちはとてもポジティブで。元気づけようと思って赤平に行ったのに、逆に元気をもらいましたね」とコメントしつつ、「東京で仕事をしていたら悩むこともあるけれど、赤平の町に行くと活性化されて元気になれて、リフレッシュ出来るんです。そういう力がローカル(地方)にはある」と力強く語った。対する市長も「鈴井監督が持つその“本気さ”や、地元の人の『やるぞ!』という気持ちが、こういう形に繋がっているんだと思います」と語り、ふたりの“北海道愛”が伝わるトークイベントとなった。


(オフィシャル素材提供)



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