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舞台挨拶・イベント

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『風の電話』公開記念舞台挨拶

2020-01-27 更新

モトーラ世理奈、西島秀俊、三浦友和、諏訪敦彦監督

風の電話kazenodenwa 配給:ブロードメディア・スタジオ
絶賛上映中!
© 2020映画「風の電話」製作委員会

 震災で家族を失い、広島から故郷の大槌町へと旅する主人公ハルを、注目の女優モトーラ世理奈が演じ、その熱演に注目が集まるロードムービー『風の電話』が1月24日に公開され、翌25日に新宿ピカデリーにて公開記念舞台挨拶が行われた。主演のモトーラ世理奈をはじめ、西島秀俊、三浦友和、そして諏訪敦彦監督が登壇し、公開の喜びを撮影当時のエピソードも織り交ぜつつ語った。


 鑑賞前の観客の拍手に包まれ、モトーラ世理奈、西島秀俊、三浦友和の豪華キャスト陣と、諏訪敦彦監督が登壇した。初めに、主人公のハルを演じたモトーラ世理奈は「こんにちは。来てくださってありがとうございます」と感謝の気持ちを述べた。それに続き、「今日は作品についてたくさんお話したいです」(西島)。「映画を楽しんでください」(三浦)、「今日は、お越しいただいて嬉しいです」(諏訪監督)と会場へ集まった観客たちへの感謝を述べた。

 司会の竹﨑アナから全国公開を迎えた今の心境を問われ、「昨日ついに公開して、私もピカデリーに観に来て……」と発言すると、共演者たちから「ここに来たの!?」「絶対ばれてるよ(笑)」と驚きの声が上がった。モトーラは「いろいろな気持ちになりました。公開をすごく嬉しく思います」と嬉しさを噛みしめつつ「一番後ろの端の席に座ってたんですけど、こうやって覗きながら皆さんがどういうふうに観ているのか気にしてました」とはにかんだ。


kazenodenwa

 本本作の主演をオーディションでもぎとったモトーラ。即興芝居での「最初は台本があって、『風の電話』のお話をいただいてオーディションの前に台本を読んで、やりたくないって思ったんです。小さいころから親子とか家族が亡くなっちゃう話は本当に一番悲しくなってしまって。今回まさにピンポイントで。でもオーディションの日は来てしまったので……」と明かすと「よかったです、来てくれて」と諏訪監督が安堵の声を上げた。モトーラは「二回目のオーディションの時はもう台本がなくて、オーディションで初めて即興芝居をやった時に、なんだか自然に相手を感じられて、自分も自然にできて、何となく私は即興芝居あってるかもって思いました。(撮影で)広島に行った時も主役のハルちゃんが住んでる家のにおいとかどんな温度なのかなとか、そういういろいろなものを感じられてお芝居する相手を感じられて、気持ちよくて、楽しくて、即興芝居でやれたのがよかったなと思ってます」と語った。

 諏訪監督は「モトーラさんだけが全く違う存在感。最初の頃は1つ質問すると数分、答えが返ってこなかったんですよ。答えを待ってるんですけど、それを見ていて飽きないというか、ずっと見ていられるなと。それはもう映画的な存在だと思いました。言葉だけでなく何かが常に出ていて、それを僕たちは感じてしまう」とモトーラを主役に抜擢した理由を語った。

 西島は「最初に台本をもらっていたのですが、震災の被害にあった方のお話を聞いて、小さいころどんな風に過ごしたとか、趣味とか好きなものとか、ありとあらゆるものをお聞きしました」と被災地に寄り添う役作りを語り。モトーラについて質問されると「会ってすぐ、今現場でやらなければいけないことを一番分かってる人で、ぼくがむしろ教えてもらいたいぐらいの、諏訪監督の映画でやらなきゃいけないこと、やってはいけないことがはっきり分かってる人だと思いました。この現場がどういうふうに進んでいるのか、彼女を通して知りたいなと思うぐらいしっかり出来上がっていた」と絶賛。


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 続く三浦は 「モデルさんの雰囲気がありますけど、映画では女子高生の役なんですよ。その違和感が全くなく、すっと入っていける」三浦の言葉にじっと耳を傾けるモトーラに、「見ないでくれる(笑)? この人が見ていると本当に緊張するんですよ。何していいか分からなくなる、そんな感じが写ってると思うのでそこを見てください」と場を和ませた。ベテラン俳優達が大絶賛し、感想を求められたモトーラは「嬉しいのと、ありがとうございます」と照れながら感謝。


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 逆に二人の印象を聞かれるとモトーラは「撮影は順撮りで取っていって、(物語の)最初に三浦さんに助けてもらうんですけど、三浦さんに会ったというよりも、公平(役名)さんと会ったって思いのほうが強くて。私自身ハル自身も公平さんに救ってもらったという想いが強かったです。西島さんも、撮影を振り返ると、あんまり西島さんと話した記憶がなくて、カメラが回ってないところでも西島さんのことを森尾(役名)と思って話していたんだなって思った」と撮影時を振り返った。

 諏訪監督は「どんな作品になるんだろうって思いながら作っていました。モトーラさん・ハルと一緒に旅をしていくような撮影でしたね。その途中でいろんな人と出会ってまた別れていく。ハルと一緒になってなんか温かい気持ちになって、さよならって去っていく。嬉しさと寂しさを感じながら撮影しました。久しぶりに撮影する日本を噛みしめながら、一人の傷ついた女の子と一緒に旅をしていく。いろいろな人がいろいろな困難や傷を負っていたりとか、一生懸命生きてる中、そこにそっと寄り添うものでありたいなと思っています」と本作に込めた想いを語った。

 続いて本作がベルリン国際映画祭ジェネレーション部門に出品することに話題は移り、「映画を作ってるときは目の前の撮影の中で、もがきながら撮影しているんですが、一人の少女の旅というささやかな話が僕たちの想いがベルリンに伝わってよかった。出品する部門は若い子たちが観客として来るんですが、映画が新しい出会いを生んでいくことを楽しみにしています」と監督は喜びを語った。

 最後に、モトーラは「来てくださってありがとうございます。ハルと一緒に旅を楽しんでください」と締め、観客たちは続く上映に期待を膨らませていた。


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(オフィシャル素材提供)



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