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『花束みたいな恋をした』
大ヒット記念 トークイベント

2021-02-13 更新

坂元裕二

花束みたいな恋をしたhana-koi 配給:東京テアトル、リトルモア
大ヒット公開中!
© 2021『花束みたいな恋をした』製作委員会

 興行収入ランキング15週連続1位の『鬼滅の刃』を抑え、初登場No.1で堂々の大ヒット・スタートを切った『花束みたいな恋をした』。この度、大ヒットを記念して脚本の坂元裕二登壇による、トークイベントが開催された。「坂元裕二は本当に恐ろしい。土井裕泰の繊細な演出も見事だし、菅田将暉と有村架純のリアルな存在感もすごかった」、「今まで見た日本の恋愛映画で一番好きかも。坂元裕二さんの作品の世界観は間違い無いね」と映画初オリジナル・ラブ・ストーリーもファン絶賛の坂元が登壇し、貴重なトークを繰り広げた。


 1月29日(金)からの公開後、動員&興行収入共に異例の初週を超えて2週連続No.1を記録した本作。“はな恋現象”が起きている大ヒットを記念して、脚本の坂元裕二登壇のトークイベントが開催された。坂元は集まったファンに向けて「上映が終わったばかりで、映画の余韻に浸れないよという方もいらっしゃるかもしれません。朝帰りした日に麦くんとの良い思い出に浸っていた絹ちゃんが、両親に邪魔されたときのように、僕が登場して上書きするのが申し訳ないなという気持ちです。耳障りな方はイヤホンをしてください(笑)」と挨拶する坂元を否定するかのように、会場は大きな拍手で答えた。

 まずは本作の大ヒットに対し、どんな気持ちかと問われると「TikTokを見ていたら、高校生の男の子3人がトイレットペーパーを抱えて走り回っている動画をアップしていたり、カップルが多摩川を歩きながら、自分たちでナレーションをつけて動画を作っていたり、いろいろな人たちに楽しんでもらっているんだなと思うと、こんなに嬉しいことはなかなかないです」と若者たちが映画を再現する動画を坂元も楽しんでいる様子。思わず語りたくなる映画として、SNSでも様々な感想が広がっているが、「皆さん解釈がそれぞれ違っていて、自分と照らし合わせる方もいれば、一歩引いて観る方もいるし、男女で考える方や、お一人おひとりが自分の思い出と重ねる場合もある。TVドラマだと皆がこう思っているから、と参考にしてその続きを書いたりもしますが、映画だと僕の手からはもう離れているので、こうやって観た人一人ひとりの物語になっていくんだな、この映画はお客さんの映画になれたんだな、と感じてすごく嬉しいです」と喜びを噛み締める。

 また、「ドラマだと何故か観ていただいている実感があまり無いんですが、今回は何かざわざわとくるものがあるんですよね。僕はまだ映画館に行けていないんですけど、映画館を回ってお客さんの様子を見ているプロデューサーの方が、『熱気がすごくて、お客さんが映画と闘っているようだ』とおっしゃっていました。そういう熱みたいなものが、僕が一人で仕事部屋にいても何となく感じるんです」と、本作の大ヒットをひしひしと感じている様子だ。映画を観た人からの感想には自身の過去や経験と置き換えたものも多く、「この仕事は長いですが、作った作品が誰かのものになることはこんなに幸せなことで、このために作っているんだな、って初めて知って、尋常じゃない興奮をしています」と数多くのヒット作を手掛けながら、映画初のオリジナル・ラブ・ストーリーを通じてこれまでにない感情が沸き立ったという坂元。「なんで皆映画好きなのかな?って思っていたんですけど、こういう楽しみがあるんだなと気づきました。お話を頂けたら、またやってみたいなと思います」と、坂元が手掛ける次回作にも期待が膨らむ。更に「土井監督は『花束みたいな恋をした』の続編をやりたいって言っていました。30代の麦と絹が観たいそうですが、5年後なんてあっという間ですからね。30代の恋というのもなかなか辛いものがあると思うので、『それはきついんじゃないですか?』と伝えたんですけど、土井さんはあまり普段こういうことを言わないのでよっぽどやりたいんだと思います」とまさかの続編計画も!?

 本作の好きなシーンを尋ねられると「いっぱいありますけど、絹ちゃんの転職について麦くんと喧嘩するシーンで、転職先の“遊びを仕事に、仕事を遊びに”というポリシーを麦くんが『ダサ』って言うんです。それに対して絹ちゃんが『ははっ』て笑うところが絶妙なんです! あ、これ聞いたことある!怒りながら気を遣われているときの笑い声だ!と思いました。台本には『(微笑って)ま、そこはダサいとは思う』って台詞を書いていて、有村さんが考えて演じていたのか、自然とそういう演技になったのか、分からないですけどすごいですよね。有村さんに聞いてみたいですけど、秘密にされそうです(笑)。予め設計してお芝居をされている方も存在しますが、有村さんはどういう考えで演じているのか分からないのが素敵ですね」と再度注目して観たくなるような細かいシーンを挙げる。


hana-koi

 また本作は当初全然違った企画で進んでいたようで「『ブルージャスミン』や『ヤングアダルト』のようなちょっと困った人というか、世間と上手くいかない後ろ指刺されるような人たちを描こうと思っていて、土井監督と『世界に一つのプレイブック』のような作品を想定しながら話をしていたんです。でもそういう役を演じる菅田さんと有村さんが自分の中で上手く動き出さなくて、何か違うなと3、4ヵ月経ってしまいました。そのときプロデューサーの方に、『ゆっくり考えて、一筆書きで書いてみたらいいんだよ』って言っていただいて、この二人の5年間の日記をA440枚くらい書きだしたら映画になるんじゃないかな?と思って、そこからは一週間ほどで完成しました。映画に登場するモノローグも日記を参考にしています」と、本作のベースが麦と絹の日記であったことを明かす。結果的にごく普通の男女たちによるラブ・ストーリーになりましたが、「この作品の台本を執筆している最中に一度菅田くんと遭遇したことがあるんです。なんか青いシャツを着ている人がいるなと思っていたんですけど、その方が菅田くんだと気づいたのは1時間後ぐらいで、素晴らしい俳優さんはオーラを自在に操れるんだなと思いました。有村さんも『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』で施設を回っていたときにお会いしたんですけど、そのときも有村さんだと気がつかなくて。普段はキラキラした俳優さんなのに、この映画でも普通の子として映っていて、すごいなと思いました」と目には見えない内側からの演技を称賛した。

 最後に坂元は「次回は『劇場版ガスタンク』を皆で焼きおにぎり食べながら観たいですね。このような状況の中で映画を公開できてとても幸せです。期せずしてこの一年間、文化は私たちの中で何なのかということを問いたださないといけない時期を過ごし、映画や音楽、演劇界の中でもいろいろな岐路に立っています。その一端を担う映画となれたら嬉しいです。皆様、健康で元気にお過ごしください。また何かの機会でゆっくり、オールナイトでお話できる機会がくることを楽しみにしております。ありがとうございました」とファンに向けてメッセージ。まだまだ止まらぬ“はな恋現象”を更に盛り上げるイベントとなり、幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)



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