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『孤狼の血』外国特派員協会会見

2018-05-13 更新

柚月裕子(原作者)、白石和彌監督

孤狼korou

配給:東映
全国公開中
© 2018「孤狼の血」製作委員会

 昨今の日本映画にはない熱量とバイオレンスが魂に焼き付く、“血湧き肉躍る”映画『孤狼の血』。本作の公開を記念して、5月8日(火)に公益社団法人 日本外国特派員協会にて、映画『孤狼の血』外国特派員協会会見が開催された。

koroukorou 当日は本作の試写会も開催され映画鑑賞後には、会場からは惜しみない拍手が送られ、その後観客の前に、映画原作著者の柚月裕子・監督の白石和彌が登壇した。原作の「孤狼の血」は2017年11月23日に台湾版が出版されており、今年6月にはフランスでの出版も予定されている。本作の世界が日本以外の国の人々にどのように伝わったのか。鑑賞後の熱気が冷めやらない中、質疑応答の時間が設けられた。

 日本人以外の参加者が多かった本試写会。「自分はアメリカ人で“やくざの世界”が理解できなくて、観終わったいま、衝撃で言葉が出ないのですが、この作品を通して何を語りたかったのでしょうか?」といった質問に対し、監督の白石は「人間にとって正義とは何か?」がこの映画の大きなテーマのひとつです。また昭和がこの映画の舞台なのですが、日本にとって昭和は様々な大きな出来事が起きた時代でした。その昭和を強く生きていた人たちのような生き方をする人々が、昨今では少なくなってきているように感じます。そんな今の時代に、“こういった生き方をした人たちがいた”ということを伝えたかったということも、本作の大きなテーマのひとつです」と本作に込めた想いを述べた。また原作者の柚月は「これは世界共有かと思いますが、“生きることは辛く、大変なこと”だということを本作で描きたかったのです。そのひとつのテーマに尽きます」と語った。

 さらに「『仁義なき戦い』のシリーズは戦後の広島が舞台で、原爆の影が重くのしかかってきていますが、今の時代に広島を舞台にする意味はどのようにお考えですか?」といった時代背景について質問されると、柚月は「本作を書き上げる前に現地に伺って、広島弁の強さというものを耳にし、その言葉の力強さで本作を書き上げたいと思いました。また原爆資料館も訪れたのですが、資料館を出て、今の発展した街や人々を見ると、ここまで復興するための“生きるための熱いパワー”を感じました。そのパワーを本作品にも引き継ぎたいと、この広島を舞台にしようと考えました」と、この時代設定にした理由を熱く語った。また白石は「『仁義なき戦い』のインパクトが強すぎて、やくざはみんな広島弁をしゃべっているのかと思うぐらいでした。キャストの方にも広島弁で書いた脚本をお見せすると、自分のやりたいことがすんなり伝わりました。そこは東映が作り上げてきた財産だと思います」とコメントした。

 さらに「こういったジャンル作品を女性が描くというところで、女性ならではのアプローチは何かありましたでしょうか?」という質問に対し白石は、「プロットが面白く、特に女性だからというところは意識しませんでした」とコメント。「ただ柚月先生の作品は上品さがありましたので、映画の下品なところは大体、僕たちが付け足しました(笑)」と答え会場の笑いを誘った。それに対し柚月は「常に感じていることなのですが、日本人女性は自分と同じ価値観の部分が多い相手を求める傾向にあると思いますが、男性はあるひとつの価値観が合えばお互い惹かれ合うという、男性同士の潔い関係にとても憧れていました。ですので、なるべく男は男らしく描いたつもりだったのですが、映画で真珠を取るシーンや、石橋蓮司さんの印象的な台詞など、監督が作った部分が多々あり、そういった男性ならではの表現は監督には勝てませんでしたので、次回頑張ります(笑)」と白石に答えた。

korou 最後に「原作は3部作と伺っておりますが、やはり白石監督に監督してほしいと思いますか?」といった質問に対して、柚月は「もちろんです」と即答。白石も「柚月先生がこの原作を書いてくださったからこそこの映画ができましたし、『孤狼の血』がヒットしてくれればぜひ続編も撮影したいと思います!」とコメント。それに対し柚月が「続編が決まれば監督してくださいますか?」と言うと白石は「断る理由がありません!」と強く答え、思わず柚月からは「私たち、相思相愛です!」という言葉も飛び出し、その言葉に会場から惜しみない拍手が送られ、この日の会見は終了となった。

(オフィシャル素材提供)





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