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『マイ・ブロークン・マリコ』
舞台挨拶付き完成報告試写会

2022-08-24 更新

永野芽郁、奈緒、タナダユキ監督

マイ・ブロークン・マリコmariko ©2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会
配給:ハピネットファントム・スタジオ/KADOKAWA
9月30日(金)、TOHOシネマズ日比谷ほかにて全国ロードショー

 映画『マイ・ブロークン・マリコ』の舞台挨拶付き完成報告試写会が都内で行なわれ、女優の永野芽郁と奈緒、メガホンを取ったタナダユキ監督が出席してクロストークを繰り広げた。終盤の挨拶で永野が感極まり、涙を流す一幕があった。


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 本作は、平庫ワカの同名マンガが原作。鬱屈した日々を送る会社員・シイノトモヨ(永野)が亡くなった親友マリコ(奈緒)の遺骨と共に旅をするストーリー。人間の儚さと逞しさが、優しく熱をもって描かれる。

 永野は「本当に、観て後悔しない作品が出来たと自信を持って言える作品に出られて嬉しいです」と挨拶。さらに、「ファンの方は『えー、芽郁ちゃんじゃなーい』と思われるシーンもあって、衝撃を受けるかもしれません」と報告。


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 奈緒は「この作品のお話を頂いたときから、映画が完成して芽郁ちゃんと舞台挨拶に立つ日を夢見ていました。客席の皆さんの姿を見て、今、夢を叶えてもらっている気持ちです。感極まりそうになりました」と挨拶した。


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 タナダ監督は今作の映画化のきっかけを聞かれると、「原作を読んで、すぐに映画化したいと思いました。絶対に撮りたいと思いました」と即答。続けて、原作のどんな部分に惹かれたのか聞かれると、「答えなんかないのに突き進もうとするシイノの姿が、私にとってはすごくかっこよかった」とまっすぐに突き進み、引っ張っていく力の強いキャラクターであるシイノに強く惹かれたことを明かした。


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 また、永野と奈緒の2人の配役については「お芝居がすごい人じゃないと演じられないと思いました。芽郁ちゃんの名前が挙がったときに、『やってくれるかしら?』と思いながらもオファーしました。マリコは、シイノの原動力になりうるお芝居ができる人じゃないと、と考えて奈緒ちゃんが浮かびました」と2人の力を借りて作品が完成したことを明かした。たまたま永野と奈緒の2人がプライベートでも親しいと知って驚いたそうだ。

 永野はオファー受けたとき、原作を読んで最初は「やりたいけど、やりたくない」と思ったと話す。「マンガのファンの方たちの期待に応えられるかと不安でした。でも、原作も脚本も良すぎて、他の人にこの役を演じられるのが悔しいと思い、引き受けることにしました」と語った。


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 奈緒も「原作のパワーの大きさに、読み終わったらしばらく呆然とただ涙を流している自分がいました。パワーを持ってこの作品を作り上げるタナダ監督と芽郁ちゃんがいて、その中に飛び込みたいと思い、オファー受ける決心をしました」と語った。

 永野は、役作りについて「髪型、衣装など皆さんと相談しました」。喫煙シーンがあり、スタッフが用意したニコチンやタールのないものを何ヵ月か吸っていたと明かした。

 奈緒は「自ら命をたつ役は初めて。向き合ってみたいと思ったのは、この頼もしい2人(タナダ監督と永野)と、原作のパワーがあったからです」と語った。初号試写を並んで一緒に観た永野と奈緒。号泣の奈緒の姿に、永野は「本当に魂を削って演じていた姿も見ていたので、ここで奈緒ちゃんが1つ救われたんだなと思い、2人で泣きました。周りの人、結構引いていたよねー」と奈緒と顔を見合わせて苦笑していた。

 また、注目してほしいシーンを尋ねられた永野は「シイノとマリコは、体が隣にいなくても、心はずっと一緒にいる。それがちゃんと描けているし、皆さんにも感じ取ってほしいです」とコメントした。

 奈緒は「シイちゃんがマリコを連れ出してくれた瞬間は、すごく好きな場面の1つです。『きっとこれは誰かを救ってくれる作品なんだ』と感じるような映画になりました」と自信を覗かせる。


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 最後にコメントを求められた永野が「自信を持って絶対に観てほしいって言える作品が出来たことをすごく誇りに思いますし、それをきっと皆さんが感じてくれると思います。観終わって帰る頃には、何か肩の荷が下りたと思える作品が出来たと思います。ゆっくり観てください……」とコメントして感極まり、永野の目に涙が溢れた。


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(取材・文・写真:福住佐知子)



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