2020-02-29 更新
諏訪敦彦監督最新作『風の電話』が第70回ベルリン国際映画祭で、国際審査員による準グランプリにあたる賞(特別表彰)となる「国際審査員特別賞(スペシャル・メンション)」を受賞した。審査員から「我々は穏やかでありながらも壮大なロードムービーに大変心を打たれました。そして、辛いけれど希望のある忘れることのできないラスト・シーン。この困難な時代に、喪失の空虚さと人と人との繋がりの温かさの両方を共存させることが、これまで以上に重要になってきています。この映画は優雅さと力の両方を持って、見事にそれを成し遂げています」と講評。授賞式には脚本家の狗飼恭子が登壇し、諏訪監督のコメントを代読した。
<諏訪敦彦監督 コメント>
東京で受賞の知らせを聞き、とても感動しています。この日本のささやかな祈りを受け止めてくださった審査員の皆さんに感謝します。
「風の電話」は現実に存在しています。きっと今日も、傷ついた誰かが訪れ、亡くなった大切な人に話しかけていることでしょう。我々を信頼し、この映画の制作を支援していただいた「風の電話」の設置者である佐々木格(ささきいたる)さんに感謝を送りたいと思います。
そして、何よりも、このベルリンの地での初めての上映後、鳴り止まぬ拍手と励ましの声で、まるで家族のようにこの映画が温かく迎えられた瞬間を私は忘れることができません。映画は観客のものです。ハルと共に旅をしてくれたベルリンの人たち、世界中の傷ついた若者たちに、感謝とともにこの賞をお送りしたいと思います。
<モトーラ世理奈 コメント>
嬉しいです。
すごく嬉しいです。
諏訪監督に出逢えて、私にとって素敵なことがたくさんです。諏訪監督、ありがとうございます。そして、おめでとうございます。
ベルリン映画祭のプレミア上映で、観客の皆さんが、風の電話に流れている風を、しっかりと感じてくれたんだと実感してとても感動しました。
私が演じた、ハルにこれからも世界中の人々の、心の中で旅をし続けてほしいと願っています。
(オフィシャル素材提供)
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