インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash





最新ニュース

トップページ > 最新ニュース > 「ミニシアター・エイド基金」

「ミニシアター・エイド基金」
クラウドファンディング、3億円を超える支援集まり終了!

2020-05-16 更新

ミニシアター・エイド基金minitheateraid

 ミニシアター・エイド(Mini-Theater AID)基金は、4月13日(月)よりMOTION GALLERYにて、全国のミニシアターをみんなで応援する「ミニシアター・エイド基金」プロジェクトを開始。4月15日には文化芸術活動のクラウドファンディングにおいて日本初となる目標金額の1億円を国内最速で達成(※MOTION GALLERY調べ)した。その後も外出自粛傾向が長期化することを見越し、さらなる支援として段階別のストレッチゴールを設けるかたちで継続したところ、4月28日は総額2億円、5月14日正午過ぎには3億円を達成した。

 本来は14日を締め切りとしていた同プロジェクトだが、当日にアクセス集中によるサーバートラブルが発生したため、ファンディング期間を1日延長することを決定し【5月15日23:59の締め切り】まで行った。結果、総額3億3,102万5,487円(コレクター数2万9,926人)が集まった。

 集まった金額は参加団体数117劇場102団体へ、5月末に第1回目の分配、6月末に第2回目の分配を行う予定だという。1団体あたりの平均額は306万円となる。


【クラウドファンディング終了の御礼コメント】

 ミニシアター・エイド基金運営のひとり、深田晃司です。
 すでにご存知の通り、ミニシアター・エイド基金はこの1ヵ月、まったく想定していなかったほどの大きな盛り上がりの中にあり続けました。
 率直に言うと、私たちは最初は1ヵ月をかけてじっくり1億円を越えていこう、と話していました。そんな私たちの考えは本当に甘かったこと、映画ファンのミニシアターへの思いを舐めていたことは、開始3日で1億円を超えてしまったことで明らかでした。
 しかし、1億を超え、2億を超え、設定した目標値を超えるたびに私たちは SNSに「ありがとうございます」と書くわけですがこれがどうにも座りがよくないのです。この金額は、これまで多くの映画ファンにかけがえのない思い出を残し、コロナ禍においてもそれをなくしたくないと思わせるだけの 大切な仕事をしてきたミニシアターだからこそ集まった記憶と希望の結晶です。なので、ただそのきっかけに携わったいわば「仲介人」にしか過ぎない私たちが、どこの誰の代表を気取って「ありがとう」とか言っているのだろう、と。
 ただ、多くの監督や俳優から賛同の声が集まり、また私の知るスタッフからもたくさんの喜びの声が寄せられるなかで、次第に考えが変わりました。今回、コロナ禍を生き抜く力をもらったのはミニシアターだけではない、映画に携わる私たち全員なのだと。なので、力をもらったひとりとして、堂々と言わせていただきます。
 本当にありがとうございました!
 深田晃司(発起人/映画監督/独立映画鍋共同代表)


minitheateraid

 開始前には想定していなかったものすごい金額の応援を頂き、基金メンバー一同本当にありがたい気持ちでいっぱいです。コレクターの方の応援メッセージ、そしてミニシアターの方のお言葉を読めば読むほど、今回参加いただいたコレクターお一人おひとりのアクションが、これからの全国のミニシアターの大きな支えの1つになっていくのではないかと強く感じております。
 学生のときから人生に悩んでいたり苦しいときには、ミニシアターで映画を観て、いろいろと整理をしていたような教会のような大切でたくさんの思い出がある場所。それが自分の「ミニシアターと私」なのですが、そんな深いつながりのある「ミニシアターと私」が、支援していただいた29926人お一人おひとりの人生にあるのだと思います。そのようなそれぞれのオリジナルな想いを携え、ミニシアターが人生にとても大事なんだという1点のもとにこんなに多く人たちが連帯したという事実にただひたすら感動しています。だからこそ、より民主的な社会になるのか、それともビッグ・ブラザー的なものを受け入れる社会になるのかの大きな分かれ目になると言われる『ニュー・ノーマル』な世界には、これまで以上にミニシアターが果たす役割はとても重要だとも感じています。
 今回のミニシアター・エイド基金は、コロナ禍で苦境に陥った映画文化を支えるための狼煙であって、ゴールではありません。ですが、希望を抱かせていただけるとても大きな狼煙であったと感じております。
 本当にありがとうございました!
 大高健志(発起人/MOTION GALLERY代表 POPcorn共同代表 さいたま国際芸術祭2020キューレーター 映画プロデューサー)


minitheateraid

 まずはお一人おひとりがご賛同くださり大きな運動となったことに、発起人の1人でありながら驚畏の念を感じ、深く感謝いたします。ご賛同いただいた方々にも少なからずいらっしゃると思いますが、私も1人で映画を観ることが多いです。それはとても私的な行為でありながら、映画館という開かれた場所で他人と同じ時間を過ごすことに、かえって映画に没入できる居心地の良さを感じます。「ミニシアター・エイド基金」を通じてそういった無言の連帯意識と同じような気持ちを覚えました。
 一方で映画を観るという行為は、目の前のスクリーンと、それを観ている自分に加え、後ろの映写機からスクリーンに映画を投射する第三の視点を意識することがあります。この場にこの映画を持ってきて、かけてくれている人がいるのだと、言葉を交わさないながら見守られている温かさを感じるのです。
 自分にとって当たり前のようにあると思っていたそのような大切で個人的な場所が、ある日なくなってしまうかもしれない。急に襲われたそんな危機感からミニシアターを救いたいという思いを共有できた気がして、誰しもが大変な思いをしているこの状況下に、とても幸福に思います。ありがとうございました。
 高田 聡(Incline LLP)


minitheateraid

 冒頭、「ミニシアター・エイド基金」への数多くのご支援、ご賛同に心より感謝を申し上げます。発起人への同調のもと任にあたっており、これ以上を私から付け加えるのも蛇足かとは存じますが、ひとつ文章をさらなる御礼の言葉に変えさせていただきたく思います。
 私は岡山県の玉野市という街で育ち、大人になってからも3年半を過ごしました。休日となればバスに乗り、岡山市のシネマ・クレールへと向かいます。閉塞感とともに過ごした時期でしたが、ひとたびスクリーンの暗闇に身を置けば、自分も世界の一部であること、世界は繋がっていることを再確認することができました。そして、いつも背中を押されるような気持ちになったものです。押されて入っていくのは、まだ明るい時間の馴染みの酒場でしたが、店主や映画好きの仲間たちと交わす言葉は、当時も今も私の心の支えのひとつです。
 全国津々浦々、皆さまそれぞれの心の中にたくさんの物語が刻まれていることと思います。また、これから映画と出合う若い方々のためにも、まずはこのプロジェクトをしっかりと完遂できるよう引き続き取り組んで参ります。
 最後に運営からの声として、広報の佐々木瑠郁さん、西原孝至監督への謝意を告げさせてください。ミニシアターでお会いしましょう。
 岡本英之(映画プロデューサー/Incline LLP)


minitheateraid


【ミニシアター・エイド( Mini Theater AID )基金とは 】】

 新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令され、政府からの外出自粛要請が続く中、閉館の危機にさらされている全国の小規模映画館「ミニシアター」を守るため、映画監督の深田晃司・濱口竜介が発起人となり、有志メンバーで立ち上げたプロジェクト。「外出自粛の状況が3ヵ月続いた時に、閉館の危機に直面する運営団体」を対象に117劇場102団体が参加している。

 「ミニシアター・エイド基金」クラウドファンディングhttps://motion-gallery.net/projects/minitheateraid



(オフィシャル素材提供)



関連記事
「ミニシアター・エイド基金」による小規模映画館支援のためのクラウドファンディング、開始!
「ミニシアター・エイド基金」国内最速3日!芸術文化活動プロジェクト初の1億円達成!

Page Top