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舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 映画館大賞トークイベント・有馬稲子登場!

映画館大賞トークイベント

2009-06-01 更新

有馬稲子

映画館大賞トークイベント

主催:映画館大賞実行委員会
映画館大賞HP http://eigakantaisho.com(外部サイト)

 3月31日に、北は北海道から南は沖縄まで、全国の独立系映画館110館の投票による2008年度の「映画館大賞」のベストテン作品が発表された。5月22日~29日にはユーロスペースにて、上位作品の中から選りすぐりの5本と特別部門からの2本、あわせて7本のベストセレクション作品をトークイベントつきで特集上映した。
 5月24日(日)には映画館大賞の特別部門“蘇る名画”で選定された市川 崑監督特集の中から貴重なフィルムである「愛人」が上映され、主演の有馬稲子が思い出を語ってくれた。

女優・有馬稲子が語る巨匠たちとの想い出

 宝塚に所属していた有馬稲子は、1953年に映画界に転身。その年の東宝の顔として大々的に売り出され、市川崑監督作品『愛人』に出演した。「市川崑監督はとても才気のある方で、この映画は私が映画界に入って初めて本当に演技をしたと思えた作品でした。当時の私は本当に俊敏ですね(笑)。自分で言うのもなんですが、感覚的に優れていたと思うんです。市川監督は斬新な方なので、この映画も少し早く世に出過ぎたと皆に言われていたんですよ」。

 「『愛人』の中でテニスコートのシーンが出てくるのですが、実はこれは成城のさびれたテニスコートで撮影をしました。そのときに塀の奥から変な男の人がずっと覗いていたのですが、その人は大作家の横溝正史さんだったんですね。当時の私は横溝作品を読んでいませんでしたので、そんな大作家の家の裏だとは、まったく分かりませんでした」。

 「三国連太郎さんは、なんせ変わった方で、当時から裸足で靴を履いていましたね。テニスのシーンでも最初は下手なふりをしていて私たちをくたくたにさせて、いざ本番になるとビシッと決めてくるというような人で、とても演技の上手な方でしたが、相手役としては相当に大変な俳優さんでした(笑)」。

 「東宝の後に松竹に移り、小津安二郎監督の作品にも2本出させていただきましたが、コメディが大好きな私は、ホームドラマにあまり興味がなかったので、それまで小津先生の作品を一度も観たことがありませんでした。でも出てみるとやっぱりすごい監督でしたよ。他の組と違って禅の修羅場みたいでした。衣裳からコップの位置、お茶碗の位置まで監督がすべてお決めになって、手の位置、顔の位置も決められて難しかったですね。でもあとから観ると、大変な効果があり、とても勉強になりました」。

 日本映画の黄金期に多くの巨匠たちと仕事をした有馬稲子の語る楽しいエピソードに、イベント時間の制限が大変惜しまれる貴重な機会となった。

(オフィシャル素材提供)


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