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記者会見

トップページ > 記者会見 > 『少林少女』ジャパンプレミア記者会見

ジャパンプレミア記者会見

2008-04-30 更新

柴咲コウ、仲村トオル、岡村隆史、江口洋介、キティ・チャン、ティン・カイマン、
ラム・チーチョン、亀山千広、チャウ・シンチー、本広克行

少林少女

配給:東宝
4月26日より全国ロードショー
(C)2008フジテレビジョン/ギャガ・コミュニケーションズ/S・D・P/ROBOT/クロックワークス

 『少林サッカー』のチャウ・シンチーと『踊る大捜査線』の亀山千広&本広克行のコンビが手を組んだ『少林少女』が完成し、盛大なジャパンプレミアが行われた。主演の柴咲コウをはじめ、一堂に会した日本・香港のキャストとスタッフが、口々にその喜びを語った。

-----それでは、まずご挨拶をお願いします。

亀山千広:本日は『少林少女』ジャパンプレミアにお集まりいただき、ありがとうございます。日本映画を作り続けてきましたが、見応えのあるヒロインムービーが出来たと思います。それでは、主演の柴咲コウさん、そして柴咲さんと戦ったいろいろな男たちの話をしたいと思います。この企画は、3年前に隣にいるチャウ・シンチーと出逢った時から始まりました。1年半前に柴咲コウさんにお願いし、それから1年間体を鍛えてこの作品に臨んでくれました。その努力が、おそらく出ていると思います。ぜひ、今日ご覧になっていただいて、素敵な女の子の素敵な姿をご覧になって帰っていただきたいと思います。最後にひとつだけ、少林拳はダイエットにも良いそうなので、ぜひ広めていただいて、健康な体と心で争いのない世界にしていただきたいと思います。よろしくお願いします。
チャウ・シンチー:今日皆さんとお会いできて、大変うれしく思います。この場をお借りして、亀山さん、監督、そして役者の皆さん、スタッフの皆さんに感謝とお礼を申し上げたいと思います。この映画の完成を、期待を込めてずっと待っていたので、やっと完成できたことを大変うれしく思います。今、僕はとても興奮しています。皆さんも、ぜひこの映画を観て好きになっていただければと思います。ありがとうございます。
柴咲コウ:桜沢 凛を演じさせていただきました柴咲コウです。今日はお越し下さって、ありがとうございます。何だかひとりだけこういった格好をしていてちょっと恥ずかしいのですが、えぇ、ほっといて下さい(笑)。そうですね、今回、初めてこういったアクション映画なるものに出演させていただきまして、クランクインの前、だいたい1年ぐらいアクションの練習をして撮影に挑みました。まず、出来上がったものを見てものすごく興奮しましたし、自分が出ていることを忘れるぐらい素晴らしい作品だなと思いました。この作品を観て、皆さんがとても健全な気持ち、ピュアな気持ちになれたらいいなと思っています。ぜひご覧下さい。よろしくお願いします。
仲村トオル:何年か続けてアジアのいくつかの映画に出演しましたが、出来るのなら、今度はアジアや世界に見てもらえるメイド・イン・ジャパンの映画に関わりたいなと思っていた時にこのお話をいただき、すごくうれしかったです。クオリティの高い素晴らしいエンタテインメントになっていると思います。ご期待下さい。
キティ・チャン:『少林少女』という映画で皆さんとご縁ができ、しかも初めて美しい日本に来ることもでき、大変うれしく思っています。『少林少女』は大変面白いストーリーで、ご覧になると強烈な視覚的効果に驚かれると思います。私も、この映画に参加することができ、大変光栄に思います。日本の皆さん、この映画を通じて初めてお会いする私のことを覚えて下さい。私の名前はキティです。
ティン・カイマン:皆さんこんばんは、ティン・カイマンです。日本に来るたびに、うれしい気持ちになります。日本の皆さんが私の作品が大好きだということも、とてもうれしく思います。特に今回の喜びがひとしおなのは、ようやく日本の作品に出演することができ、日本の監督さんや日本の俳優の皆さんとご一緒できたからです。ぜひ、この作品と私の演技を好きになって下さい。よろしくお願いいたします。
ラム・チーチョン:皆さんこんにちは。私にとっても今回が初めての日本映画出演で、しかもこんなにスケールの大きな作品となり、素晴らしい監督にひとことお礼を申し上げたいと思います。また、一流の出演者の皆さんと共演できたことも、うれしく思います。自分にとって、多くを学ぶことが出来た素晴らしい機会でした。また、アクションのスタッフの皆さんにも、重ねてお礼を申し上げたいと思います。こんな僕をワイヤーで吊し、いろいろなアクションをやらせてくれたのですから。大変なご苦労をおかけしました。ありがとうございました。
岡村隆史:どうも、岡村隆史です。久し振りに人間役でスクリーンに帰って参りました。カーペットを歩いたりプレミアに参加するのは初めてのことなので、若干緊張気味で喉がカラカラですが、この『少林少女』は本当に素晴らしい作品に仕上がっていると思います。“Don't think. FEEL”、あまり深く考えずに、何か感じていただけたらと思います。笑いが少ないですが、この辺で。今日はちょっと二の線でいきたいと思うので、はなはだ簡単ではございますが、岡村隆史の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
江口洋介:どうも、江口洋介です。こういった形で中国の方たちと一緒に映画に出られるのは初めてですが、非常に良い経験をしたなと思っています。これからは、どんどんこういった場が増えていく状況になって欲しいし、自分たちも頑張っていきたいと思っています。今回のように、女の子が主演でこれだけハードなアクション映画は初めてだと思います。最後まで駆け抜けるジェットコースターのような映画ですが、皆さんぜひ今日は楽しんで下さい。
本広克行:監督をしました本広です。アクション映画はアクション映画なのですが、基本的なテーマは子供たちが見ても大丈夫というか、愛と勇気と正義の話になっています。特にこの映画は親子連れの人たちにたくさん観て欲しい、そして女性にも観てもらいたいとすごく意識して作りました。観て良かったら、どんどん宣伝して下さい。よろしくお願いいたします。

-----1年もかけて少林拳のトレーニングを行ってまで、様々なアクションシーンをほとんど吹き替え無しでやろうと思った理由は?

柴咲コウ:自分の名前を挙げて「主演はこの人です」と言っていただくのなら、出来るところまでやろうといつも思っています。もちろん、プロのスタントの方にやっていただくほうが画がきれいだという理由なら代わっていただこうと思っていたのですが、まずは一度やらせていただきたいとお願いしました。

-----実際にやってみていかがでしたか?

柴咲コウ:クランクインまでの約1年間練習していた時には、けっこう苦痛の連続で、できない自分がはがゆくて逃げ出したくなることもありました。始まってしまうと集中力も出ますし、後は独りよがりが無くなり、皆に助けてもらい、今はひとつの作品に向かっているんだなという気合いが入るので、毎日撮影が進んでいく度に、体がどんどん覚醒し動いていくような感覚になりました。

-----あれだけの撮影だったら、怪我をすることもあったのでは?

柴咲コウ:骨折のような大きな怪我はしませんでしたが、怪我はもう毎日のように。ちょっと痛いなと思ったのは、両腕が腱鞘炎になってしまい、持病としてこれからもお付き合いしないといけなくなったことと、ワイヤーアクションの練習で自分の全体重がかかっているロープに左の足首が引っかかってしまい足首の内側を擦ってしまいました。ただの擦り傷ではなく打撲で今もまだ痛いのですが、昨日取材をした相手の方に「病院に行きなさい」と言われました。

-----また、本格アクション映画をお願いしますと言われたらどうしますか?

柴咲コウ:死ぬ気で頑張ります。

-----柴咲さんをはじめ、日本人キャストのアクションシーンはいかがでしたか?

チャウ・シンチー:美女であるだけではなく、アクションもこなせる。こんな人は初めてで、感心しました。一番! 一番!

-----どんなところに感心しましたか?

チャウ・シンチー:柴咲コウさんはアクション・スターではないので、この映画の出来映えを見ると、恐らく相当苦労してここまでの境地に達したのではないでしょうか? そのプロフェッショナルとしての精神には、本当に感銘を受けています。本当に、心から感心しました。

-----以前に、(『無問題』などの)香港映画にも出演している岡村さんのアクションについてはいかがですか?

チャウ・シンチー:岡村さんと柴咲さんの素晴らしい立ち回りがありますが、この映画の中で僕が一番好きなシーンです。エキサイティングでありながらコミカルな部分もあり、このようなシーンはあまり見たことがありません。皆さんどうかお見逃しなく。

----今のチャウ・シンチーさんのお話を聞いていかがですか?

岡村隆史:柴咲さんはもちろんですが、僕も絶対に皆さんの足を引っ張ってはいけないということで。僕の芝居は過剰なので、芝居では皆さんの足を引っ張ることになっていくと思いますが、その分、アクションでは絶対に足を引っ張ってはいけないということで、絶対にミスの無いよう本当に集中してやった結果、チャウ・シンチーさんから褒められたのだと思います。サンキュー・ヴェリー・マッチ。

-----すごくストレートなお答えですね?

岡村隆史:もう、いっぱいいっぱいです。

-----今回は柴咲さんが出ずっぱりの映画ですが、各出演者の皆さんに、柴咲さんとのエピソードをお聞きします。

仲村トオル:クランクイン前にアクションの練習をしている時から、今回の映画は、今の格闘技ブームの中、本物を見ている人たちの目は絶対にごまかせないので、しっかり当ててしっかり入れて、力を抜かないでやっていくという話を聞いていました。実際にはそれを女優さんに対してどこまでできるのかなと不安だったこともありましたが、現場に入ってみると、精神的にも技術的にも柴咲コウさんに引っ張られたというか。一番高い目標地点を掲げてそれに挑んでいたのは柴咲コウさんでしたし、技術的にも僕がついていくのがいっぱいいっぱいぐらいのスピードとリズムで動いていました。それまでの不安や心配が、逆に俺自身が大丈夫か? というぐらいのレベルでやっていらしたのが、毎日毎日感動に近い印象に残りました。
江口洋介:僕は柴咲さんが演じる凛の兄貴のような役どころで、どちらかというと柴咲さんを守る立場ですから立ち回りはありませんでした。今回はCGがたくさん使われていて、どこまでがCGなのか判りませんが、二人で炎の前でやり合うシーンの時には、ものすごい熱の中で柴咲さんとやっていました。そこまで炎が来ているのに、全く動じずにやっている彼女は素敵でした。
岡村隆史:先ほども言ったように、本当に柴咲さんは、ちょっとしたポーズや格闘シーンでも完璧なので、僕も引っ張られていますから。現場で格闘するシーンを撮る時には、カメラが止まっていても怒っているのではないか? と思うほど恐かったですね。それぐらい集中力がありましたので、僕も気合いを入れて集中してやらせていただきました。良いシーンが撮れたと思っています。
キティ・チャン:撮影中の忘れられない出来事はいろいろありましたが、特に今でも申し訳なく思っていることをひとつ紹介したいと思います。初日にラクロスの撮影がありましたが、林の中での撮影で私が初めてボールをパスする時に、なんと1発目にもかかわらずいきなり柴咲さんの鼻を怪我させてしまいました。にもかかわらず、柴咲さんはニコニコしてくれまして、本当に不安でした。今日、本番の前に、「もう大丈夫ですか?」と柴咲さんに聞きました。

-----そんなこともあったのですか?

柴咲コウ:そんなこともありました。でも、それよりなにより撮影がしたくて、ぜんぜんそんなことは大丈夫でした。
ティン・カイマン:初日に現場で柴咲さんにお会いした時に綺麗な女性だなと思いましたが、あまり笑わなかったので、もしかしたら僕の演技が下手で怒っているのではないかな? と心配しました。でも、後で判りましたが、僕たちが遊び半分で撮っていたのとは違って、柴咲さんは本当に役に入り込んで演じていました。ですから、もしかしたら現場の雰囲気を損なったのではないかと思うので、柴咲さんに謝りたいと思います。

-----ティンさんは、遊び半分でやっているのですか?

ティン・カイマン:最初は遊び半分の気持ちでしたが、皆さんの真面目な姿勢を見て、私も本気になりました。柴咲さんに言いたいのですが、笑顔がとても素敵なので、ぜひたくさん笑って下さい。

-----ラムさんも遊び半分で現場に入ったのですか?

ラム・チーチョン:日本に遊びに来たつもりです。来る前に監督から聞いた話では、共演者が二十数人の若い女性だということだったので、楽しいけれど大変な体験になるだろうと覚悟をして来ました。結果的には女性たちと一緒のシーンが少なくて、いつも岡村さんと「たまご!」と話をしていました。岡村さんと一緒に1日を過ごして判りましたが、岡村さんは非常に楽しい方で自由な演技をする人です。私とティン・カイマンも自由な演技をするので、3人でますます自由な演技をしていましたが、柴咲さんには本当に申し訳ないと思いました。
岡村隆史:僕はそういう気持ちでは決して……。もう真面目にやっていましたから。僕は遊び半分で現場にはいるようなことは決して。ちゃんと台本も頭に入れて、しっかり演技プランも立てて入っています。

-----この2人はどう見えました?

岡村隆史:完全に遊び半分でした。
ティン・カイマン:でも、私は岡村さんが柴咲さんに怒られた現場を目撃しました。「ふざけないで、まじめにやれ」と。
岡村隆史:それはですね、香港の二人は日本語の“たまご”が気に入ったみたいで、ずっと「たまご」「たまご」と言ってゲラゲラ笑っていました。僕も1回だけ「たまご」と言ったのですが、それを柴咲さんに見つかってしまい、柴咲さんが「そろそろ止めてもらいますか!」と。二人は「用意、たまご!」「カット、たまご!」「OK、たまご!」とずっと言っているのに、僕はこの1回しか言っていないのに。その1回を柴咲さんに見つかって、本当に怒られました。これはほとんど2人の責任です。僕はたった1回しか言っていませんから。確かに怒られましたが、本来ならこの二人が怒られるところを代表して怒られました。

-----柴咲さんは、今のお話を聞いて?

柴咲コウ:すみませんでした(笑)。

-----真剣に怒ったのですか?

柴咲コウ:あまり覚えていませんが、きっとそうだと思います。
岡村隆史:先ほど江口さんもおっしゃっていた、燃えさかっている炎の前で撮影する大事なシーンの時に。
柴咲コウ:どんどん火が燃えて無くなっていってしまうので、早くしないと! と思っていたのですが、おかしくて笑ってしまい、すごく真剣なお芝居のところだったので、たぶんポロッと出てしまったのだと思います。

-----その時は、江口さんも迷惑だと思いましたか?

江口洋介:そうですね。本当にあそこは良いシーンだったので、ここが俺の決め所だと思ってやっている最中に、「用意、たまご!」と言っているわけです。

-----このように、いろいろなことがありましたが、監督からひと言お願いします

本広克行:こういうトークの通り、本当に楽しい映画になっていますが、思っている以上に本格的なアクション映画だと思います。これから観られる人は、今の「たまご!」のシーンでは絶対に笑うと思います。楽しんで下さい。

-----そして、亀山プロデューサーは?

亀山千広:本当に、ここにいるキャスト・スタッフを含めて、傷を作りながら、知恵を絞りながら、体と知恵で作りました。楽しませることは充分に出来ると思います。きっと観終わった後には中華料理が食べたくなると思います。今のうちに、中華料理屋さんを予約して下さい。よろしくお願いします。

-----柴咲さんがこの映画の中で一番気に入っているアクションは?

柴咲コウ:先ほどおっしゃっていたように、私も岡村さんとの絡みがすごく気に入っています。その理由としては、失礼ながら私の背丈が岡村さんとほとんど同じで、戦う時には、仲村さんのような大きな方だとすごくて足が長いので、撮影といえども懐に入るのも難しいのですが、岡村さんとは取りやすく近づきやすく、その上、ものすごく切れが良いので、本当に助けられたなと思いました。

-----他の出演者の皆さんが、一番見て欲しいシーンは?

仲村トオル:自分の出演シーンではないですが、凛1人が100人ぐらいと戦うシーンです。次々と凛に襲いかかる人たちは皆アクションを身につけた人たちで、画面の隅々まで戦える人が隙間無く動いていて、すごい力を持っているという理由でそのシーンが好きです。
江口洋介:全体的に楽しめる映画ですが、オール・アフレコで録音し直すという本当のハリウッド・スタイルで、見どころではないですがそれが感じたところです。
岡村隆史:僕も、柴咲さんと格闘しているシーンはぜひ観ていただきたいと思います。特に頭に当たっているところ、リアルに当たっているところがありますので、そういうところを観ていただきたいなと思います。

-----1年間、柴咲さんはどのようなトレーニングをしていきましたか? そして、体はどのように変化しましたか?

柴咲コウ:まず、構えや立っているだけだったり本当に少林拳の基礎的なところ、あとは突きや連続技へとステップアップしていきました。私はとても体が硬く、小学校の時から前屈は常に床から20cmぐらい上で、後ろに反ってしまうのではないかというぐらいでした。この体質を改善するのは無理に近いのではないかと思っていたのですが、やはり少しずつ、毎日こつこつと柔軟体操をしていくと、映画を観ていただけると判りますが、仲村トオルさんや岡村隆史さんに蹴りを入れられたり、頭の上に蹴りを入れようとすることが出来たりしました。とにかく、こつこつと少しずつ基礎を学んでいった感じです。

-----ムキムキにはなりませんでしたか?

柴咲コウ:ちょっとムキムキになりました。今は撮影が終わってだいぶ経ったので落ちたと思いますが、太ももはそれまで履いていたパンツがパツパツで、結構太くなっていたと思います。

-----日常生活で、蹴りがつい出そうになることはありますか?

柴咲コウ:しょっちゅうありますが、基本的に仕事の合間には技を練習していました。

ファクトリー・ティータイム

本家筋(?)の『少林サッカー』とは異なり、本作で柴咲コウたちがプレイするラクロスは脇役的存在だが、その分本格的なアクションをたっぷり楽しむことが出来る。特に、チャウ・シンチーも絶賛したという柴咲コウの格闘シーンは見事。あらためて彼女の役者魂を感じさせる力作だ。
(文・写真:Kei Hirai)


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