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『ディスコーズハイ』公開記念舞台挨拶

2022-07-10 更新

田中珠里、下京慶子、後藤まりこ、鈴木智久、岡本 崇監督

ディスコーズハイdiscordshigh ©2021コココロ制作
アルミード
アップリンク吉祥寺にて公開中 全国順次公開

 日本芸術センター第13回映像グランプリリにて発掘賞、神戸インディペンデント映画祭2021にて奨励賞を受賞した音楽映画『ディスコーズハイ』の公開記念舞台挨拶が、公開中のアップリンク吉祥寺にて開催された。


 本作で映画初主演の田中珠里は、「この作品は2年前に撮影した作品なんですけれど、監督やスタッフの皆さんのおかげで今このような場に立たせていただいていることを嬉しく思います。『ディスコーズハイ』を観てくださった方、これから観ていただく方に本当に感謝しております」と感無量の様子。


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 田中演じる瓶子撫子のライバル・別久役の下京慶子は、「今、日本でも世界でもいろいろなことが起こっている中で、私自身も表現や表現の自由について考えています。『ディスコーズハイ』のことを私は“岡本 崇のカーニバル映画”と呼んでいるんですけれど、本当に岡本監督の“好き”が詰まっていて、それを自由に表現している映画で、その映画が劇場で公開されて、こうやってたくさんのお客様に観ていただけて、本当に嬉しいです」と俳優だけでなく、柴咲コウらが監督を務めた『MIRRORLIAR FILMS』などのプロデューサーとしても活躍しているプロデューサーとしても活躍して言える下京ならではの想いを吐露。


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 撫子の亡き母・瓶子結衣子役の後藤まりこは、観客と一緒に本作を観たばかりで、「楽しい映画でした」と挨拶し、フラッシュバックのシーンのみの出演だったため、「お二人(田中と下京)にお会いするのは今日が初めてなんです」と説明した。


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 田中が演じた音楽事務所のマネージャーである撫子は、岡本監督が実際担当していたバンドが売れなかった時のことも思い出しながら書いた役。田中は「売れていないから他のバンドと比べるのではなく、『自分が担当しているバンド・メンバーと真っ向からぶつかっていくんだ』という姿を想像しながら演じました」と役作りについて話した。

 下京は、撫子の同僚のライバル・別久役。「別久が負けてしまうと、役として成り立たなくなるので、田中さんの持っているパワーに負けないようにというのを意識して演じました」と、田中も普段のかわいらしい姿からは想像できないエネルギーで撫子を演じたのだと感じさせる裏話を披露。

 後藤は、「僕は小さい子どもたちとロケばっかりで。すごく楽しかったですよ。台本に『母』って書いてあって、『母か。母なんてなったことないしな』といろいろ考えたんですが、監督が『好きにやってくれ』とおっしゃったんで、セリフを覚えて。で、覚えていったらびっくりされてね」とチクリというと、監督が「そんなことないですよ」とすかさずフォロー。「『さすがに覚えてるよ~』と思ったんだけど、頑張った頑張った。楽しかった」と撮影の感想を述べた。

 田中はミュージシャンでもある監督が脚本を書いた作品に出演するのは初めて。ミュージシャンでもある監督ならではの部分は感じたかと聞かれ、田中は「台本の段階から感じていました。歌詞みたいなセリフが多くて、私自身も言いながら刺さったセリフもたくさんありました。『向いているかどうか分かるのかよ。やりきった奴がやっと言えるセリフをお前が言うんじゃね~よ』というセリフがあるんですけれど、言いながら『その通りだな』と思いました。そこが、普段ミュージシャンとして作詞されている監督ならではなのかなと思いました」と例を挙げた。

 下京は、「ライブのシーンは、実際に大阪のライブハウスで、(役者でなく)実際のミュージシャンが本当のライブみたいに実際に演奏したのがかっこよくて、演じながら、ただライブを楽しみにしてしているお客さんのような気持ちになりました。実際完成した作品を観てもライブ・シーンがすごくかっこよかったです」と「ミュージシャン役はミュージシャンに演じてもらう」という岡本監督のこだわりが活きたライブ・シーンについて指摘。

 後藤は「岡本監督の年代の人は、音楽を辞めているか、仕事をやりながらバンドをやっているかだと思います。出演していたバンドの人だとかが、幾つかは知らんのですけれど、二十歳そこそこじゃないでしょ? 好きなんやろうなというのがすごく伝わりました。めっちゃいいと思う!」と太鼓判を押した。

 撫子が担当するバンド“カサノシタ”のボーカルギター・笛田役の鈴木智久は、「本編の撮影が終わってから、監督から『追加撮影をしましょう』と2度ほど呼び出しを食らって、作品を肉付けしてくださいました。その一つが、『笛田のその後を、スピンオフ的な感じで撮りたい』と、早くもスピンオフの映像を撮っていただきました」と言うと、監督が「『“踊る大捜査線”規模ですよ!』とジョークを飛ばした。鈴木は「これが、パンフレットを買ってくださった方しかご覧になれないんですけど、パンフレットにQRコードがついていて、それを読み込むと、YouTubeに飛んで、3分くらいの映像が楽しめますので、ぜひごらんください」と説明した。


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 岡本監督が、「ミュージシャンって本当にクズばっかりなんですが、愛すべきやつらなんです。才能を持っているのにダメダメなやつらがいっぱいいてる中で、僕なんて海に鰹節1杯分入れるくらいの影響力しかない人間ですけれど」と言うと、後藤がすかさず「こういう比喩が映画にも出てた!」とツッコみ、後藤と一緒に本編を観たばかりの観客は大爆笑!


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 監督が、「僕はこの映画好きだし、出てくれたみんなも大好きだし、観見てくれた人のこと好きよ。だから好きになって、ぜひ友達にも紹介して! ライブも映画も満席のほうが楽しいやん!」と、本日満席の回で観た観客にアピールして、舞台挨拶は終了した。



(オフィシャル素材提供)



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