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『TELL ME ~hideと見た景色~』
公開初日舞台挨拶

2022-07-09 更新

今井 翼、塚本高史、JUON、細田善彦、川野直輝

TELL ME ~hideと見た景色~tellme ©2022「TELLME」製作委員会
KADOKAWA
全国公開中!

 映画『TELL ME ~hideと見た景色~』公開初日舞台挨拶が7月8日(金)、東京・新宿バルト9で行われ、主演の今井 翼、共演の塚本高史、JUON、細田善彦、川野直輝が登壇した。


 X JAPANのギタリストとして、ソロアーティストとして、時代を超えて支持されるロックのカリスマ“hide”。本作は、hideのマネージャーを務めた実弟・松本裕士による著書「兄弟 追憶のhide」(講談社文庫刊)をもとに、『今日も嫌がらせ弁当』(19)の塚本連平監督が、遺されたhideの音楽を弟と仲間たちが世に送り出す希望の物語を描く。

 本作を観終えたばかりの観客から温かい拍手で迎え入れられると、hideの弟で駆け出しのマネージャー・松本裕士役を務めた今井は「こうして初日を迎えられたこと、そしてこんなにたくさん集まってくださり、本当に嬉しく思っております」と笑顔で挨拶し、完成した本作を観た感想を求められると「今日、初日ですけど、僕は6回くらい家で観ているんですよ」と打ち明け、「現場でも常にhideさんを想いながら過ごしていて、何度観てもhideさんを劇中のように近くに感じましたね」としみじみ。


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 続けて、今井は「これだけ繊細な題材ですので、一人ひとりがhideさんを想って撮影をしていきましたが、その想いが集結した喜びというか、そういう感慨が僕の中にすごくあったので、決して押し売りではありませんが、僕は何回も観ましたね」と遠回しにリピート鑑賞を催促して笑わせつつ、「まさに今日が初日ですから、僕もこの日を迎えるにあたってドキドキして、裕士さんの想いと同じように期待と不安がありましたが、皆さんの表情を見て安堵している自分がいます」と胸を撫で下ろした。

 同じ質問に、hideと2人で楽曲を制作していた共同プロデューサーI.N.A.役を演じた塚本は「I.N.A.って役は音楽に携わるシーンが多くて、リアルな音源とか、世に出ていないものを使わせてもらったりして、逆に(hideファンの)僕と川野くんは『これマジのやつじゃん』って興奮しました。僕たちは世代なので、一つの区切りじゃないですけど、いちファンとしても“分かった”と思えるような作品になったんじゃないかなと思います」と吐露し、hide役を演じたJUONは「最初から感動と涙、涙、涙でしたね。観てくださった方々には感謝の気持ちでいっぱいですし、自分はこのお話をいただいてからずっとhideのことばかり考えて生きてきたので、この気持ちを言葉にするのは難しいですが、言えることは『皆さま、観てくださってありがとうございます』。この言葉に尽きます」と頭を下げると、観客から温かい拍手が起こった。


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 加えて、hide役を演じる上でのプレッシャーについて、JUONは「本当に光栄なことなので、考えれば考えるほどすごくプレッシャーを感じますが、それよりも喜びのほうが勝りました。あれこれ考えると中途半端だと思ったし、嬉しい気持ちが勝ったので、“そのまま行っちゃえ!”という気持ちでした」と胸の内を明かした。


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 また、本作の舞台挨拶に初登壇したhide事務所チーフマネージャー・児玉を演じた細田は「ライブ・シーンは圧巻だと思いながら、それを見守る今井さんの表情が本当に素敵で、この映画にかける思いを今井さん、裕士、どちらか分からなくなるくらい、見守っていらっしゃる姿がとても素敵でした。僕は2回しか観てないんですけど……」とコメントして笑いを誘い、そんなライブ・シーンについて今井は「原作と台本を読んでも、あそこにたどり着くまではハードな道のりで。それぞれがhideさんを想っているけどうまくいかなくて、裕士さんとしても不安があって。ようやくみんなの想いが一致して、hideさんがファン想いであったように、ファンに対してベストなものを届けるあの時は、期待と不安が強い瞬間だったと思いますし、僕もそう記憶していますね」と熱く語った。


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 そして、自身の役を演じた感想を聞かれた細田は「僕は中学生くらいのときから今井さんを見ていて、その人の先輩役ということで非常に戸惑いを感じながらやっていました。映画の中では今井さん演じる裕士にとって壁になる役ですけど、“僕は中学の頃から今井さんをファンとして見守っていました”と沸々と思いながらやっておりました」と本音を告白。そんなことを思っていたとは思えないくらい、裕士に対して当たりの強い役を演じた細田に対し、今井は「役者ですからね。さすがプロですよね」と称えた。

 さらに、hide with Spread BeaverのJOE(Drums)を演じた川野は「JOEさん役は、監督からリーダーシップがあって喧嘩っ早いということと、JOEさんのお知り合いから聞いた情報で、男気のあるお方だと聞いて、それを踏まえて演じさせてもらいました」と明かし、「ドラムもJOEさんご本人の現行モデルを使わせていただき感謝しております」とにっこり。本作の音楽監修も務めたが「チャレンジでしたね。台本を作るときから、音楽関係のセリフとかアイデアを出したり、撮影が終わったあとも編集で音と映像が合っているかのチェックだったり、音が変化するところもちょうどいいものを目指すという感じでした」と苦労を明かし、「だから、たぶん1番観ているんじゃないかなと思います(笑)」と今井に対抗心を燃やした。


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 そして、hideの曲を1曲挙げ、その曲にまつわる思い出を尋ねられると、『TELL ME』を挙げた今井は「まさにこの映画のタイトルにもなっていますが、hideさんが常に自分自身に問いかけながら、“どういう表現ができるのか”と思っていたと僕には感じられたので、この作品を通してさらに『TELL ME』への思い入れが深くなりました」と感慨深げに語り、塚本は「最初に聴いたのが『DICE』で、“この人誰?”ってところから入って、ビジュアルを見てかっこいいなと思って、hideモデルのギターをお父さんに買ってもらって、それから音楽の道にも興味を抱いたので、『DICE』がなければバンドもやってないでしょうし、この映画にも出られていなかったかもしれないですね。『DICE』でhideちゃんと出会えていなかったらきっと(現在の)僕というものを形成できていなかったと思います」と遠くを見つめた。

 そして、『ROCKET DIVE』を挙げたJUONは「5月にhideのメモリアルライブが行われましたが、そのときに自分はギター&ボーカルとして『ROCKET DIVE』を生演奏させていただきました。僕のこれからの音楽人生のお守りみたいな曲になっていると思っていて、悩んだときとかに背中を押してくれたり、ふとアイデアが降りてきたときに、hideが導いてくれてるのかなと、そんな思いになりますね」と語り、細田は『TELL ME』を挙げ「僕はど真ん中の世代じゃないので、この映画に出させてもらうことが決まってから何度もいろいろな曲を聴く中で、映画のタイトルにもなるくらいある種、hideファンの第一歩みたいな曲だと思って聴いていました」とコメント。川野は『MISERY』を挙げ「メロディが好きだからです! あと曲にまつわるエピソードも素敵なので、知らない方はぜひ調べてください」とオススメした。

 イベントの最後には今井より「ご覧になった方は、皆さんそれぞれの感じ方があったと思います。僕らとしては、常にhideさんを想いながら現場で撮影を重ねて、こうして作品を完成させることができました。hideさんが亡くなってから月日はずいぶん経ちましたが、改めてhideさんへの想いを皆さんと共有できることを本当に嬉しく思っています。もしよろしければ帰り道に、この作品とhideさんという存在の余韻を感じながらお帰りいただけたら嬉しいです」と締めくくり、キャスト陣のhideへの愛とリスペクトのこもった舞台挨拶となった。


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(オフィシャル素材提供)



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