インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash



舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『キャメラを止めるな!』

『キャメラを止めるな!』納涼!夏祭り試写会トークショー

2022-07-07 更新

竹原芳子、上田慎一郎監督、コロコロチキチキペッパーズ(ナダル、西野創人)

キャメラを止めるな!cametome ©2021 - GETAWAY FILMS - LA CLASSE AMERICAINE - SK GLOBAL ENTERTAINMENT - FRANCE 2 CINÉMA - GAGA CORPORATION
ギャガ
7月15日(金) 全国公開

 わずか300万円の低予算で製作されながら興行収入31億円を超える大ヒットを記録し、社会現象を巻き起こした映画『カメラを止めるな!』のフランス版リメイクで、今年のカンヌ国際映画祭のオープニングを飾った『キャメラを止めるな!』の納涼夏祭り試写会が7月6日(水)に開催! オリジナル版の監督で、今回のリメイク版の日本語吹替監修を務めている上田慎一郎監督、オリジナル版に続いて、プロデューサー役でリメイク版にも出演している竹原芳子によるトークイベントが行なわれた。さらに竹原さんがお笑い養成所「NSC」に通っていた頃の同期であるお笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルと西野創人も応援に駆け付け、大きな盛り上がりを見せた。


 納涼夏祭り試写会ということで、上田監督と竹原は浴衣姿で登壇。上田監督は「人生初の浴衣」とのことで「『カメラを止めるな!』はいろいろな“人生初”を運んできてくれたんですけど、こうして人生初の浴衣を着させてくれて、感謝しています」とニッコリ。

 竹原はカンヌで今年の“IT girl(イット・ガール=一躍有名人女性)”と注目を浴びたが、当人は「そうなんですか? 知りませんでした(笑)」と驚いた様子を見せる。現地で本作が上映された際の反響について「会場で拍手を浴びる感じで、スタンディングオベーションも4分間止まらなかったです。一緒に観てたんですが、反応がすごくて、最初のほうから笑いが起きてて、『これ、すごいことになったな』と実感しました」と興奮気味に語る。


cametome

 上田監督は自身の作品がフランスでリメイクされ、カンヌで上映されるという事態に「全く想像しなかった未来が来てます。正直、まだ疑ってますからね。長い、長い夢なんじゃないか?壮大なドッキリなんじゃないか?って。想像しなかったことが続々と起こっていくなと感じてます」と改めて驚きを口にする。

 そこに「ドッキリじゃなくてビックリです!」(ナダル)と入ってきたのが、コロコロチキチキペッパーズの2人。『カメラを止めるな!』公開当時、2人は竹原が出演してると知らずに映画館に観に行ったそう。西野は「『おもしろ~』って見てたら『同期!』ってビックリしました(笑)」と明かす。ナダルも「映画を観ながら『どんぐりさん(※竹原さんの旧芸名)!?』って声が出そうでした。それがいまやカンヌ女優ですからね」とうらやましそうに語り、西野も「同期の中で一番売れてますね」と竹原の活躍を称える。

 コロチキの2人は既にフランスリメイク版も鑑賞したが、西野は「オリジナル版は芸人の間でも、えげつない伏線回収が話題になってましたけど、(大ヒットで)ハードルが上りに上がった状態でのリメイク! これはこれで、リメイクの良さがあって、シリアスなシーンのガチ感が増してたり、嘔吐物の量とかが(オリジナルよりも増して)面白味がありました! 低予算で作った映画がこうやって世界に羽ばたいていくというのもすごい!」と絶賛する。

 ナダルは「『カメラを止めるな!』を見てると、前の段階が“フリ”だって分かるけど、それをどんな感じで明かしていくか?という楽しみもあって、最高でした。これにも竹原さんが出てるって知らなくて『どんぐりさん!?』ってなりました(笑)」と熱く語る。


cametome

 さらにトークは竹原、コロチキの2人のNSC時代の思い出に。当時、西野は19歳でナダルは26歳、竹原は50歳ということで「普段、なかなか交わることのない年齢差で同じ授業を受けていた」と西原。最初は願書を提出した順に振り分けられたクラスが、しばらくすると評価順にABCと分けられるそうで、西野は最優秀の「A」、竹原は「B」だったが、講師の高い評価による「選抜」に選ばれていたという。一方、ナダルは「Cクラス(苦笑)。800人くらいいる中で、Aは7組、Bが15組で残りは全部Cクラス。その中でもC1からC4まであったけど、余裕のC4でした。週に1回、発声練習で大きな声出すだけ……」と苦笑交じりで当時の苦い思い出を明かす。

 西野と竹原はダンスや演技の授業で一緒になる機会も多かったそうで、竹原は「演技の授業で一度、お芝居の中で西野くんのことをケチョンケチョンに言ったことがあって、終わった後もシュンとしてて『大丈夫かな?』って思ったのを覚えてる(笑)」と当時の思い出を明かし、西野は「当時から竹原さんは異質な演技をしてたのかも……」と笑う。

 竹原はその後も、コロチキの2人の活躍をTVなどで見て「お母さん気分(笑)」で、西野に「見たで」などとメールを送ったりしていたという。『カメ止め!』の大ヒット後、ある番組で共演した際に、車の中で竹原と西野は、当時の思い出話に花を咲かせていたというが、ナダルは「僕だけ何の思い出話もなくて、唇をかみしめてました……」と語り、会場は笑いに包まれた。

 西野は、NSC時代から竹原は「お笑いで脚光を浴びる人と思っていた」と語り、「まさか女優で……」とその後の転身と活躍に驚いたよう。改めて「上田監督、すごいなと思います。どうやって見つけたんですか?」と竹原をプロデューサー役に抜擢した経緯を尋ねた。

 上田監督は「(竹原さんは)『カメ止め!』が初めての映画で映像での演技も初めてだったんですけど、オーディションで、いままでやった役を聞いたら『蛾だけです」って(笑)」とお笑いの幕間で演じた“蛾”の話が出てきたことを明かし「それで、蛾をやってもらったら、メチャクチャしゃべる蛾だった(笑)。エライ人が来たなって思いました」とふり返る。そのインパクトは当初思い描いていたプロデューサー役のイメージを上塗りするほど強烈だったらしく「(プロデューサー役のイメージは)あったと思うけど、もう覚えてないです。想定がかき消された(笑)」と語る。

 そして、今回のリメイク版での竹原の演技について、上田監督は「不思議な気持ちになりました。映画の構造的に、本家そのものを取り込んだ映画なので、同一人物の成長した姿みたいに見れました。ちょっとたくましくなって、国を背負って来てる外交官みたいで、チャラけた感じがちょっとシュッとしてました」と嬉しそうに評する。

 また、上田監督は竹原がフランス・リメイク版で「アドリブをぶち込んでます」と暴露! それはオリジナル版の“名言”「アツアツポイント」というワードで、上田監督は「(リメイク版の)セリフになかったけど、みんな分かんないのをいいことにぶち込んでる(笑)」と明かした。

 竹原は「日本で公開されることが分かってたので、日本の皆さんが観る時にあったほうがいいなと思って、上田監督が作った『アツアツポイント』をぶち込んでやろうと思って(笑)」としてやったりの表情で明かしてくれた。

 なお、本作はフランス語版に加えて、上田監督が自ら監修を務めた日本語吹き替え版も上映されることになっており、竹原は自らの演技に対して自ら吹替の声を吹き込んでいる。上田監督は「吹替にしかないセリフもあります!」とアピールした。

 今回、フランス版が制作されたことを受け、西野は「いろいろな国バージョンで見たくなりました」と語り、ナダルは「ハリウッド版をやってほしい。それに出たいです!」と自らのハリウッド進出への色気も見せる。上田監督は「これがヒットすれば、もしかしたらインド版、中国版、ナイジェリア版など様々な国で作られるかも!」とノリノリでさらなる広がりへの期待を口にしていた。

 トークの最後に竹原は「とても楽しい映画です。『カメラを止めるな!』と『キャメラを止めるな!』とそれから『キャメラを止めるな!』の吹替版を観て、あとはパンフレットにはミシェル・アザナヴィシウス監督の細かい説明も載ってますので、ぜひお買い求めください! 『キャメラを止めるな!』が大ヒットしますように!」と熱く熱く祈願! そして改めて「皆さんが『カメラを止めるな!』を観て広めてくださって、そのおかげで海外へ渡りました。皆さん、ありがとうございました」と観客への感謝を口にした。ナダルは竹原の言葉に思い切り乗っかり、「皆さんのおかげですからね。本当にありがとうございました!」となぜか“製作側目線”でまとめ、西野から「立ち位置どこやねん!」とツッコミが飛び、笑いに包まれて舞台挨拶は幕を閉じた。

 『キャメラを止めるな!』は7月15日(金)、TOHOシネマズ シャンテほか全国公開。



(オフィシャル素材提供)



関連記事
『カメラを止めるな!』をリメイク!『FinalCut』(英題)第75回カンヌ国際映画祭オープニング作品に決定!
第75回カンヌ国際映画祭ワールドプレミア
初日舞台挨拶

Page Top