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『水上のフライト』
第33回東京国際映画祭 舞台挨拶

2020-11-05 更新

中条あやみ、小澤征悦、兼重 淳監督、室伏広治(スポーツ庁長官)

水上のフライトsuijo 配給:KADOKAWA
11月13日(金)より 全国公開
© 2020 映画「水上のフライト」製作委員会

 第33回東京国際映画祭「特別招待作品」部門上映作品『水上のフライト』の舞台挨拶が都内にて行われ、中条あやみ、小澤征悦、兼重 淳監督、スペシャルゲストとしてスポーツ庁長官の室伏広治が登壇した。


 本作は、実在するパラカヌー日本代表選手・瀬立モニカさんをモデルに、実話に着想を得て制作された一人の女性の成長を描くヒューマンドラマ。脚本は、『超高速!参勤交代』シリーズなどの土橋章宏。メガホンを取ったのは、『キセキ -あの日のソビト-』などの兼重 淳監督。

 事故で歩けなくなった走り高跳びの選手・藤堂遥役を務めた中条は、難しい競技用カヌーに挑戦。役作りについて「ボディダブル(吹き替え)を使わず、自分の力でしっかり漕いで、その臨場感がスクリーンに映るといいなと思いながら、練習しました。全部自分で演じることが出来て良かった」と手ごたえをにじませる。


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 コーチの宮本浩役を務めた小澤はそんな中条の頑張りを見ており、「競技用のカヌーはとても難しくて、僕も試しに一度乗せてもらったけれど、すぐに落ちた」と告白し、「本当にすごい! 空を飛んでいる鳥のように見えた」と中条の頑張りをたたえた。劇中、コーチとして遥を厳しく熱く導いていく役柄を熱演。


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 兼重監督は、「僕は、観てくださった方の背中を押せるような作品になったらいいなと思いながら、いつも映画を撮っています。この映画が、パラスポーツに関わるすべての人が前向きに生きていただくきっかけになってくれればいいなと思います」と熱い想いを伝えた。


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 終盤、ゲストにハンマー投げで金メダルを受賞しているスポーツ庁長官の室伏が登壇して会場を沸かせた。

 作品を観賞していた室伏は、「人生の苦難を乗り越えたところに明るいものが見えた、という映画で感動しました。多くの人に届いてほしい」と感想を述べ、中条については「経験がないということでしたが、これまでやっていたんじゃないかと思えるぐらいバランスが良かった。ハイジャンプのシーンも、ハイジャンパーのように見えた。タレント(才能)があるうえに、かなり努力されたんじゃないかと思います。本当に素晴らしかった」と大絶賛した。


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 室伏の言葉に感動した中条は「その言葉をいただけただけでも、この映画は金メダルですね!」と大喜びだった。

 作品の内容にちなんで、スランプに陥った時に自らを鼓舞する方法を聞かれた中条は「日記を書いています。あとから見返した時に、この時にこんな出来事があったから、いまの自分があるんだなと思えたり、この時はすごく悩んでいたけれど、今思えば小さい悩みだったなとか、思い出になると思うので、強くなるための経験だと思って書くようにしています」と話した。


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 他の共演者には遥を支えるカヌーのエンジニア・加賀颯太役に杉野遥亮、心配しながらも遥を温かいまなざしで包み込む母・郁子役に大塚寧々などが顔をそろえている。

 今年のTIFFは、10月31日~11月9日(月)で、六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズやEXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷、東京国際フォーラム、神楽座などで連日開催中。


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(取材・文・写真:福住佐知子)



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