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『望み』初日舞台挨拶

2020-10-11 更新

堤 真一、石田ゆり子、岡田健史、堤 幸彦監督

望みnozomi 配給:KADOKAWA
大ヒット公開中!
© 2020「望み」製作委員会

 「クローズド・ノート」「検察側の罪人」の雫井脩介による、著者渾身のサスペンス小説「望み」。累計発行部数20万部超えのベストセラーが満を持して映画化! 映画『望み』の初日舞台挨拶が10月9日(金)に実施され、堤 真一、石田ゆり子、岡田健史、堤 幸彦監督が登壇した。


初日を迎えて

 MCの呼びかけにより登壇したキャスト、監督。堤 真一が「精神的に大変な撮影だったんですが、こうして映画が完成して観ていただけること、嬉しいです」と、石田ゆり子が「寒い中ありがとうございます。この映画は今年の初めにじっくりと撮影していた映画です。これからご覧になるので詳しいこと言えないのですが、本当に辛かったです(笑)。ただ、現場は、堤監督の良いチームワークのもと、幸せでした」と、岡田健史が「こう、公開日を迎えることができ、ただ、ただ、嬉しい限りです」と、堤 幸彦監督が「この日を本当に“望んで”おりました。僕は小学生の頃から映画館に通っていますが、映画館に行くというのは特別な気分になるものでした。この時代、映像や音の質も確実に向上していますので、映画館で観る意味をずっと考えながら作ってまいりました。何度でも観ることのできる質になっているので、じっくりご覧いただければと思います」と、初日を迎えての気持ちをそれぞれ話した。

 映画化へのきっかけや、動機を尋ねられた堤監督は「雫井先生は、緻密な筆の運びをされる方でして、私の力量で大丈夫かなと思っていたんですが、原作を読ませていただき、家族の話で、偶然にも先生と同じ愛知県で、似た家族構成だったので、そこで思ったこと、感じたこと、“親とは?”“子どもとは?”“果たしてそれは一致するのか?”“違うものなのか?”、ひたすら考えながら読んでいると、どうしてもこの作品と向き合いたいと思いました。そこから、私が撮りたいですとお願いをして、実現しました」と振り返った。


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撮影前に開かれた食事会

 家族としての空気感を出すために意識したことがあるか尋ねられると、「現場で初めましてで家族、恋人を演じることは映像の仕事でよくあることなのですが、今回は、この(登壇している)4人で撮影の随分前に食事をしたいとお願いしました。映画について話す前に、ただ単にお話ししたい、ということでお願いしましたね。岡田くんみたいな若い方にも、撮影する前に“ただのおっさんやん”と思わせたかったんですよね(笑)」という堤。石田も「食事会では、本当に映画の話じゃない話で盛り上がって、それがよかったですね」と振り返ると、岡田も「(その時は)ずっと堤さんがお話しされて、お酒も入っていましたし、それを堤監督と、石田さんと聞いていたんですが、ひたすら情報が入ってきましたね(笑)。石田さんは良い奥さんのようにずっと頷いて、いい意味で本当に裏表なくて、お袋と親父をずっと見ている感じで、それが撮影に生きたなと思いました」と当時を明かした。参加した堤監督も「映画の説明を僕なりにしなきゃなって思ってたんですが、堤さんがその場を暖炉のように温めてくれる、すごい力があるんだなと思いました」と、完成披露舞台挨拶でも披露された堤の“薪ストーブ・トーク”に絡め、話し会場を盛り上げた。


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 「僕も初めての人なので、恥ずかしくて、緊張してずっと喋っていたんだと思います」と堤がフォローすると、石田は「堤さんがいらっしゃるだけで求心力があって、みんなが集まってくるんですよね。みんな楽屋に帰らずにセットの片隅でずっと話したり、話さなくてもずっと一緒にいましたね」と“家族の絆”をアピール。


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清原果耶、雫井脩介からのメッセージが到着!

 ここでドラマの撮影で地方にいるためこの場に参加できなかった清原果耶からのメッセージが到着。「堤監督、堤 真一さん、石田ゆり子さん、岡田健史さん、お久しぶりです。堤監督とは今回初めてご一緒させていただいたのですが、堤監督が持つ作品に対する真っ直ぐな正義感というものに突き動かされながら進む撮影は、すごく実験のような実験をしているかのようなワクワクを、私だったり、役に与えてくれる印象を持ちました。楽しかったです。家族役の皆さんとは撮影中に他愛のない話だったり、作品の話だったり、ずっと長いこと休憩中も話している時間がすごく愛おしくて好きでした。また皆さんとご一緒できるように頑張りたいと思います。この映画は希望と絶望の狭間でもがく人間の必死さや、家族の絆を描いた作品です。家族4人それぞれの“望み”の形と、行きつく先をぜひ、見届けていただけたらと思います」というメッセージ。

 また、原作者の雫井脩介から手紙も到着。「この映画『望み』には、一観客として純粋に惹きこまれました。まさにその世界を生きているような役者さんたちの演技に心を揺さぶられ、泣かされました。最初、奥寺佐渡子さんから脚本が上がってきたときに感じた、これはいい映画になるのではないかという予感は間違っていなかったと思いました。石田ゆり子さんが撮影を振り返って、“とにかくつらかった”とおっしゃっていましたが、原作『望み』の執筆もまったく同じ感想です。もしかしたら観客の皆さまにも、その感覚を共有していただくことになるかもしれません。『望み』という作品を正しく体験するには、それを通過する必要があるようにも思います。しかし、つらいだけにはとどまらず、必ずや観てよかったという思いに到達していただけると信じています。昔の口上で当節風に言うなら、“マスクを濡らさないためにも、どうぞハンカチのご用意を”というところです。この作品の原作を書いた身として、自分もまたがんばろうと励まされる気がします。堤幸彦監督はじめ制作陣の方々、堤 真一さんはじめ役者の皆さまには、お礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました」という手紙に、堤は「映画というのは原作と違うものですが、原作を読んで映画を観ると足りない感じもしたりするのですが、原作者の方にこう言っていただけて本当に嬉しいです。清原さんは食事会の時もいらっしゃらなかったんですが、今日いる俺らは暇な人たちがきているのかな(笑)? なので、何か機会があったらお会いしたいですね」と感慨深いよう。


初日を祝した鏡開き、最後に……

 ここで、初日を祝した鏡開きのために、樽が登場。掛け声とともに、登壇者が鏡開きすると、中からは“望み”と焼印された紅白饅頭が。手に取り喜ぶキャスト、監督。

 最後に堤が「とにかくそれぞれの立場、親、子ども、息子、娘いろいろな立場で観ることのできる映画です。何かを感じて帰っていただければと思います」と、石田が「一人ひとりの心の中に深く入り込む美しい映画だと思います。“望み”というタイトルのように、一点光るものが、その光る点に向かっていくという優しい空気を私は感じるので、その空気を感じていただければなと思います」と、岡田が「僕は、今は、どこまで行っても子ども目線の立場でしかないのですが、そんな僕でさえ、すごく家族のありがたみを感じた作品です。コロナ禍ですし、この作品を観て、帰った後に家族のことを考える時間が出てくると思います。その愛情を精一杯、ご家族の皆様に届けてください」と、堤監督が「この映画は劇場で楽しみたい、劇場で楽しむために、スタッフ一同、一丸となって作り上げたものです。今回は自分1人の力ではどうしようもなかったです。原作の素晴らしさ、スタッフの力、そしてここにいるキャストの皆さんのお力、そういったたくさんの力が結集して、出来た作品です。どんな方にも、どこか心に刺さるそんな気持ちを持って作り上げました。ゆっくりご覧ください」と話し、大盛況のままイベントは幕を閉じた。


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(オフィシャル素材提供)



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