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『天外者』城西大学 学生試写会

2020-11-28 更新

田中光敏監督

天外者tengaramon 配給:ギグリーボックス
2020年12月11日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー!
© 2020「五代友厚」製作委員会

 激動の幕末から明治初期、日本の未来を切り開いた“五代友厚”の物語を映画化。城西大学にて映画『天外者』の学生試写会が実施され、田中光敏監督が学生・教授と真剣対談を行った。


 2020年11月19日、埼玉県にある城西大学にて、田中監督の講演会が行われた。登壇者は田中監督と徳留教授で、本作を観た後に学生と一緒に映画について語り合った。学生が真剣に質問や想いをぶつけ、中には涙を流しながら話す学生もおり、監督や教授もそれに真正面から応える。徳留教授も「こんな考えさせられる映画はない、田中監督の映画は人の気持ちを大事にする映画だ」と語り、学生にもこの貴重な機会に質問するよう促した。

 作品を観た学生から、「友厚の志を達成するためにいろいろな努力をしてきたんだと感じた。その勤勉さがあったからこそ“天外者”と呼ばれるようになったのではないか。今コロナで世の中がいろいろ変わってきて悩んでいたが、『天外者』を観てそんなことちっぽけだったんだと感じた。監督が何か問題にぶつかったとき、どういう心持で乗り越えましたか?」と聞かれると、監督は、「優秀な学生さんですね」とにこやかに褒めながら、「だいたいぶち当たるのは映画を作る前。映画ができないかもしれないと悩むが、大好きな映画プロデューサーが言っていた“決してあきらめないことだ”という言葉を肝に銘じて頑張っている。(本作を作るにあたって)五代友厚は歴史上埋もれてしまった人物なので、そもそも作るかどうかを悩んだが、五代友厚について調べていくうちになんて素敵な人物なんだと気づき、映画を作ることを決めた」と語る。

 続けて他の学生から「友厚さんはたぐいまれなる才能があるからこそ成果を残したと思う。今、凡人の私には見えない景色があって、ラストシーンで“目的を見つけるべきだ”と聞いたときに感動した。田中監督にとっての目的とはなんでしょうか?」と涙交じりに話すのに対し、「映画の伝えたい部分を観ていただいて嬉しい。混沌とした日本の中で、いろいろな力をもった国々がいて若者は混乱していた。そんな中だからこそ、どこに未来を据えて進んでいくのか、ということ五代さんは考えたのだと思う。実際に五代さんが目的という言葉を選んで演説したのか不思議で、ラストに置くべきか悩んだ。ですが、未来の姿を描いたうえで目的に向かって進んでいこう、と伝えたかったと思うから最後に“目的”という言葉を置いた。自分の目的はまだ気づけていないかもしれないけれど……映画を作り続けて伝え続けることが、僕にとっては目的であり目標。世の中にある、ちょっとした話や歴史に埋もれた人たちを描いて、伝え残していきたい」とコメント。教授はこれに対し「通常の人は、目の前を目標・目的におく。でもそれでもいい。目的にみんなでむかっていければ。」と話す。

 また「時代劇でみたことのない役者さんというか、新しい風が吹いたキャスティングだと思ったので理由を知りたい」という質問に関しては、「ほんとにその通り。時代劇は三浦(春馬)くんがやったことあるくらいで、他はほとんど経験なし。坂本龍馬など名だたる俳優がやってきたが、もっとエネルギッシュで、青春群像劇ってこんな時代劇でもいいんじゃないの?ってものを作りたかった。西川さんには“僕でいいんですか?”と聞かれたが、すごく時代劇の勉強をして、何キロも太って、岩崎弥太郎の文献も読んで撮影に臨んでくれた。彼らが時代劇のセットを前に芝居したとき、あまりのハマりっぷりにスタッフ一同喜んだ。いろいろな時代劇のタブーがあって、この作品はそういうのを乗り越えられたんじゃないかと思うし、キャスティングに対しても同じ思いがあった」と今までの時代劇とは違ったものを作りたいという志で挑んだことが分かった。

 また「三浦(春馬)さんと五代友厚についてどのような話し合いをしたか?」という質問に対し、「真剣に行った。西郷隆盛は泥んこになりながら上がってきた人で、五代友厚は位の高い家に生まれたゆえに、社会にでてからいろいろな人と出会うタイプなので、そういう意味では対局。いろいろな世界を見て知って頭をぶつけながらやっと成長して自分の志ができ、目的や目標が彼の中で形になっていくのではないかという話になった」と深く話し合った様子を教えてくれた。

 「この映画を撮影していて、大変だったシーンは?」という質問に対し、「時代の移り変わりを表現しなきゃいけないシーン。着物と洋服の両方を撮らなきゃいけなかったので、移り行く時代観は美術ともたくさん話し合った。また、我々スタッフが五代友厚の演技に何度も泣かされたので、彼の演技に注目してほしい」と、現場の真剣な空気感が想像できるコメントをした。最後に学生に対しては、「やりたいことは遠回りしても、ぜひそこの場所に行くように頑張ってほしい。チャンスは人との関係でやってくるので、空から降ってくるものではないので、人や仲間との関わりを大事にしてほしい」と締めくくった。


tengaramon

感想キャンペーン開始!

 さらに、学生限定の<五代友厚という「天外者」を知ろうキャンペーンが、12月11日(金)~2021年1月11日(月)の期間で開始! 映画『天外者』を観て感じたこと、思ったことを書いて、歴史に埋もれていた真のリーダー五代友厚について学びましょう! 応募方法は学生証のコピーとハガキに『天外者』を観て感じたことを文章またはイラストで記載の上応募してください。詳細は映画公式サイトをご確認ください。



(オフィシャル素材提供)



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