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『痛くない死に方』
オフィシャル・インタビュー

2021-02-07 更新

柄本 佑


痛くない死に方itakunaishinikata
© 「痛くない死に方」製作委員会
© 花井智子/nippon.com
配給:渋谷プロダクション

柄本 佑

 1986年12月16日生まれ、東京都出身。
 主な出演作品:『美しい夏キリシマ』(03)、『17歳の風景~少年は何を見たのか』(05)、『子宮の記憶 ここにあなたがいる』(07)、『ラッシュライフ』(09)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18)、『火口のふたり』(19)、『Red』(20)など。テレビドラマでは『知らなくていいコト』(20)、『心の傷を癒すということ』(20)、『天国と地獄 ~サイコな2人~』(21)などがある。



 柄本佑主演・高橋伴明監督の、在宅医療のスペシャリスト・長尾和宏のベストセラー「痛くない死に方」「痛い在宅医」の映画化『痛くない死に方』が2月20日(土)より全国順次公開となる。この度、2月18日にブックマン社より発売になる、映画「痛くない死に方」読本(定価:1100円+税)より、主演・柄本 佑のオフィシャル・インタビューの一部が届いた。


この台本を最初に読まれたときに、どのような印象を受けましたか。

 こんな言い方は失礼かもしれないですけど、単純に、いい本だなと思いました。起承転結のあるストーリーが、非常に映画らしくあるように感じ、読みながらどんどん引き込まれました。人間の生き方、死ぬまでの過ごし方がテーマで、タイトルも『痛くない死に方』ですから、ある種の重さが出ていながらも、どこかシニカルな軽さと面白さみたいなものがあって、押し付けがましくならない。それはやはり監督・脚本を務める高橋伴明さんの手腕に他ならないですよね。


今回、憧れの伴明監督との撮影現場を振り返って、いかがでしたか。

 けっこう長回しのシーンも多かったのですが、セリフが間違いなく出てさえいればOKという感じで進めつつ、ちゃんと見ていてくださって、「ここのセリフの、この顔とこの顔だけは欲しい」みたいに、たまに鋭い指摘が入りましたね。
 冒頭で、僕が演じる河田医師がお看取りの現場であくびをかみ殺すシーンがあるのですが、珍しく監督が何度かあくびを実際にやって見せてくれたりして、メチャクチャ楽しかったです。多くを語る人ではないのですが、こうした演出を加えながら、スピードを維持していく姿に、なるほどこれが、伴明監督の仕事なのだと感心しましたし、とにかくかっこよかったです。


撮影に入る前に、原作者の長尾先生の在宅医としての現場を見学されたそうですね。

 はい、尼崎の長尾クリニックに監督と一緒に行かせてもらいました。在宅医療を受けている患者さんのお宅を、長尾先生と一緒に一日回りました。「僕にとって、この町が病棟なんです」と仰っていたのが印象的ですね。
 長尾先生の在宅医としてのスタイルだと思うのですが、病室や診察室とは違い、こちらからお宅に行くという側なので、いわゆる「先生」という、上からの距離感ではなく接しようとしているんですね。お医者様然とした様子が、患者さんを委縮させるのだ、ということがわかりました。
 長尾先生は普通の医師とは全く違って、気軽に「こんにちは~、元気にしとった?」という感じで患者さんのお宅に入っていきます。診察するスキルを持った、近所の親しみやすいおじさんのような距離感で接しているようにも見えました。撮影前にお会いして、長尾先生の現場を勉強しておいて、よかったと思いました。


河田医師の役作りに反映できたのですね。

 前半の河田と、後半の河田で、かなりビビッドにギャップを作るという行程が自分の中でできたかなという感じはします。前半の河田も、在宅医として自分なりに仕事をちゃんとこなしている男ではある。決して悪い医者ではないんです。だけど、映画の中で前半の河田が若干、ヒール気味に見えて、それで後半は親しみやすいお兄ちゃんになれたらいいなということで、河田の見た目にも変化を付けたいと思いました。
 何か明確な差があったらいいなと考えながら、長尾先生から聞いた白衣の話を思い出しました。白衣はある種の攻撃性があって、患者さん側も構えてしまうのだそうです。だから、長尾先生は白衣を着ない。そこから発想を広げて、ちょっとおしゃれな眼鏡をかけることも、患者さんに対してある種の攻撃になるんじゃないかと考えました。
 おそらく、大病院に勤務していた頃の河田は、そんな眼鏡じゃなかったのだろうけど、在宅医になってからはちょっとお洒落な眼鏡をかけていて、やがて在宅医の先輩である長野に相談し、自分の中で咀嚼した上で後半の河田は白衣を脱ぐことにとした。同時に、眼鏡も攻撃性があるからやめて、コンタクトレンズに変えた……これは物語の中に描かれてはいませんが、演じる上での裏どりというか、眼鏡を外す理由が、自分の中で明確になると思ったんです。


終盤、縁側で本多夫妻と一緒に花火を見てお酒を飲むシーンもすごく良かったです。

 今作のほどけた感じの宇崎竜童さんは、白髪がかっこいいし、一緒にいて、「スゲーいい!」と思いました。お芝居をしていても、セリフが響いてくるという感じが、やっぱりミュージシャンなのでしょうね。人間力のすごさを感じます。宇崎さんのような方とご一緒させてもらうと、演技として表出されているものというのは、人生経験の氷山の一角なのだという気がしてきます。出来上がった、具現化された役や作品を僕たちは見ているけれど、表に出てきている台詞や動作よりも、その奥にある、人間そのものに魅せられているのだと、宇崎さんとご一緒してみて思いましたね。



(オフィシャル素材提供)




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