2022-05-23 更新
野村周平、吉川 愛、陣内孝則、青柳 翔、福⼭翔大、土屋圭市、山中智瑛、下山 天監督
日本で生まれた“ドリフト”をテーマに、eスポーツの日本チャンピオンの青年がリアルのドリフトのレーサーとしても日本一を目指す姿を描いた映画『ALIVEHOON アライブフーン』が6月10日(金)より公開となる。これを記念して5月22日(日)、東京・銀座のesports銀座にて本作の完成報告イベントが開催され、主演の野村周平をはじめ、吉川 愛、陣内孝則、青柳 翔、福山翔大に加えてドリフト監修を務めた土屋圭市、eスポーツ監修を務めた山中智瑛、下山天監督が登壇。イベントでは主演の野村、グランツーリスモワールドチャンピオン・山中、ドリフトキング・土屋の3人が、映画の中にも登場するシミュレーターを使用して、グランツーリスモSPORTでガチバトルを繰り広げた。
冒頭の挨拶で、野村をはじめ、登壇陣はそれぞれ映画が完成した喜びや公開に向けた意気込みを口にしていたが、異彩を放ったのが陣内。以前のイベントで、野村と共に自分の演技について自信満々にアピールしていたが、その後、西島秀俊と顔を合わせたそう。西島の出演作が次々と高い評価を受けていることについて触れると、西島からは「いやいや、僕がすごいんじゃなくて監督がすごいんです」という反応が返ってきたという。「そうしたら横にいたマネージャーが『評価される俳優さんって謙虚ですねぇ』って。それを聞きまして、私、今日から謙虚な俳優になりたいと思います。この映画、皆さん『面白い』と言ってくださいますが、僕は全然ダメなんです。監督が素晴らしいんです。僕みたいなつまらない俳優を使っていただいて……あ、これは謙遜ですよ?」とノリノリの“陣内劇場”で場を盛り上げるが、大御所の突然の“謙虚モード”に共演陣からは「やりづらい(苦笑)!」「しんどい!」とツッコミが飛ぶ。
そんな先輩の謙虚な姿勢もどこ吹く風で、主演の野村は映画の見どころについて「ドリフト・シーンは迫力満点。あとは僕が出ているところは基本、良いと思うのでそのあたりを見ていただければ」と自信満々に語る。
吉川は「私は実際にドリフトの撮影を見てなかったので映画で見て、エンジン音をリアルに感じれたことがビックリしました。こんなにもカッコいい映像にできるなんてすごいなと思いました。本当に全てがカッコよかったです!」と感激の面持ちで語る。
陣内は「僕はたいしたことないんですけど……(笑)、やはりドリフトの魅力、ヒリヒリするような魅力を体感できるし、イケメンのみんなが良い芝居をしてます! 驚いたのが解説者席の土屋圭市さんのお芝居があまりに自然で……ビックリしました。あんなリアルな芝居を……勉強になりました」と土屋の解説シーンを絶賛。土屋は「審査員を30年ほどやってきたので、そのままのイメージを出した感じです」と笑顔で語っていた。
青柳は「ドリフトのシーンは、監督、スタッフ、キャストみんなで作り上げたのでぜひ劇場で楽しんでほしいです」と語り、福山はレースではなく峠を疾走するシーンを「一番の見どころ」と語り「何度見ても心が熱くなります!」と興奮気味に語った。
ちなみに、本作のレース・シーンの撮影では、野村らドライバー役の俳優は、プロのドライバーが運転する車の助手席に座り、据え付けられたステアリングを握って、本物のスピードやGを体感しながら撮影に臨んだ。
野村は「贅沢なことをさせていただきました。(プロ・ドライバーが)本気で走っている車内で本気でステアリングを握らせていただいたので、芝居というよりも、本気でやれました。プロのドライバーって本当にすごいなと思いました」とふり返る。
陣内は「交通事故に遭ったときって、こうなるんだろうなってくらい乱暴な運転でした(笑)。ドリフトってやはり、乱暴な“美”を追求するスポーツであり命がけのもの。僕自身は、安全第一のペーパー・ドライバーで安全第一なので怖かったです。ケガしたらどうするんだ!って(笑)」と助手席で感じた“リアル”を述懐。
福山は「ドリフトって、ドリフトでしか感じられないエクスタシーがあるんだなと。この競技でしか味わえない、形容する言葉がないくらい、こんな気持ちよさがあるんだなって」とドリフトで感じた快感を口にし「いかんせん、野村くんがクルマ好きで目がキラキラしてるんです。野村周平ってこんな無邪気で好奇心旺盛なんだと印象的でした。僕はライバルの役だったので、このキラキラ輝く野村周平のエネルギーと戦わないといけないんだなと」と現場での野村の様子についても明かしてくれた。
本作では、ドリフトのみならず、eスポーツの魅力や凄さもしっかりと描かれているが、土屋は、以前からeスポーツのイベントのゲストに呼ばれることが多いそうで、映画と同様にeスポーツの世界からリアルのレースの世界に転向するドライバーが実際に存在することに触れつつ、本作について「ゲーマーの子どもたちに夢を与えられる映画になると思った」と語る。
eスポーツ監修を務めた山中は「FIA グランツーリスモ チャンピオンシップ」でチャンピオンにも輝いたeスポーツ界の第一人者だが「お話をいただいて、eスポーツにスポットライトを当てていただいたのが嬉しかったです。自分が走行した映像も使用していただいていますが、微妙な駆け引きだったりを画面越しにリアルとバーチャルで感じられるものになっていると思います。初めて映画の世界に入り込めて、感謝しています」と喜びを口にする。
野村も、実際にゲームの練習も重ねたそうだが「機械を貸していただいて、家でグランツーリスモをやっていたら、いつの間にか車に乗り込んで首都高を走ってました(笑)。ゲームがリアルすぎて、実際に走りに行きたくなっちゃう。(ゲームをしていたつもりが)急にリアルになってました」と明かした。
この日は、映画でも使われたシミュレーターを使用して、登壇陣による「グランツーリスモSPORT」のバトルを開催! 最初に野村とドリフトキング・土屋が対戦したが、野村は土屋に対し「ゲームでもリアルでも勝ちに行きたい!」と宣言し、自信満々。実際、レースが始まると、野村が見事な走りを見せリードし「リアルでも僕のほうが早いんじゃないですか?」と余裕をかましていたが、最終ラップでまさかのコースアウト! 土屋にまさかの逆転を許して敗戦を喫してしまう。これには陣内からも「やっぱり、野村くんには謙虚さがないんだよ」と“苦言”が……。
続いて、世界チャンプ・中と野村の対戦となったが、ハンデとして山中は最大5000回転以内でレースをするという制約が課されることに。それでも、さすが世界チャンピオン、余裕のレース運びで野村に先行。クラッシュをした野村を気遣い、ハザードランプを点灯させる優しさも……。とはいえ、やはり5000回転の縛りが効いたのか、最終的には野村が逆転しチェッカーフラッグを受けた。
世界チャンピオンに勝利した野村だが、完全に手のひらの上で転がされた感覚で「何も嬉しない……(苦笑)。この2戦で、俺の株しか下がってない!」と自虐気味に語りつつも「楽しかったです」とニッコリ。レースを見守っていた吉川は「無言で見入ってしまいました」と語り、山中は「eスポーツもリアルもどちらも緻密なレースが繰り広げられているので、ぜひどちらも一度、見ていただきたいです」とアピール。土屋も「eスポーツのレベルが上がったことで、我々の世界でも通用するドライバーが出てきている」とうなずいていた。
下山監督は本作の制作について、土屋が『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』や『頭文字D』といった映画に参加していることに触れつつ「『ワイスピ』はハリウッド、『頭文字D』は香港のスタッフとキャストの作品。ドリフトもeスポーツも世界の人が楽しんでるけど、日本が世界に誇るもの。この2つが手元にあるのに、なぜ日本は映画を作らないんだ?という土屋の言葉から始まりました」と熱い思いを吐露。ゲーマーがリアルのレーサーに転向するというのも「ファンタジーかSFかと思ったけど、映画を作り始めたら既に世界中にeスポーツ出身のレーサーがいて、チャンピオンにもなっている。SFでもファンタジーでもなく、ドキュメンタリーに近い、一番リアルな作品になったと思います」と力強く語った。
最後に野村は「日本の文化であるドリフトを日本の映画で作ることができて、誇りに思っています。画面から煙とにおいが伝わってきそうな迫力、映画館でしか楽しめない音、プロの走り、プロのeスポーツの映像などを目の当たりにして楽しんでいただけたらと思います」と映画をアピールし、イベントは幕を閉じた。
映画『ALIVEHOON アライブフーン』は6月10日(金)より全国公開。
(オフィシャル素材提供)
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