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『ツユクサ』初日舞台挨拶

2022-04-30 更新

小林聡美、松重 豊、斎藤汰鷹、平山秀幸監督

ツユクサtsuyukusa ©2022「ツユクサ」製作委員会
東京テアトル
絶賛全国公開中!

 小林聡美主演、平山秀幸監督最新作『ツユクサ』が全国公開中。この度、本作の公開初日を記念して初日舞台挨拶が実施され、小林聡美、松重 豊、斎藤汰鷹、平山秀幸監督といった日本映画界を支える豪華キャスト・監督が登壇し、楽しい雰囲気の中、完成披露では明かせなかったさらに深い撮影エピソードを語った。


 満席の観客を前に、小林は「GW初日に、またこのような雨模様の中、映画初日にたくさんお越しいただきありがとうございます」と挨拶。松重は「『足元のお悪いなか』という挨拶をしてみたかったのですが、前の人が言ってしまうと言いづらくなってしまうので、小林さんが言うかドキドキしていたのですが(笑)、今日は皆さま足元の悪いなか『ツユクサ』初日にお越しいただきありがとうございます」と念願のセリフを交えつつ挨拶。斎藤は「GWが始まったワクワクと、みんなに観てもらえるワクワクで、めっちゃワクワクしています!」と初々しく喜びを表現した。続いて、平山監督は「何年か掛けてこの企画をやってきて、ちょうど1年前に撮影が行われました。参加してもらったキャスト、スタッフ、関係していただいた全ての方に感謝いたします」と、長年温めてきた映画が無事に完成した喜びを噛み締めた様子。

 公開初日を迎え、小林は「この映画はコロナ禍という状況ではありましたが、動き始めてからはトントン動いて、順調に完成まで進むことができて、本当に運が良かったなと思います。監督があたため続けてきた映画がやっと完成して船出の日を迎えるという、晴れがましい気持ちです」と笑顔を見せた。一方、松重は「GWの過ごし方が歳のせいか年々分からなくなってきているのですが、ちょうど『ツユクサ』のような映画を観たいなと思いまして。そういうタイミングになったのかなと思います。この映画を通じて良い出会いがある、そんな気がしております」と気持ちを明かした。平山監督は「10年以上前の企画でずっと考えてきたことが、このスタッフとキャストで、今、このメンバーでできたということが嬉しいです。10年かかりましたが、今、このタイミングで完成した『ツユクサ』がベストです」と完成した映画への自信を見せた。

 映画を観たまわりからの反響を聞かれると、小林は「出てくる人たちみんなが、幸せな方向に向かっていく途中を切り取った、前向きな映画で『心があったかくなった』と長い感想メールを貰って嬉しかったです」と話し、松重は「いつもは『死ぬほど怖かったよ』とか言われることが多かったんですが、今回は批評し辛いんじゃないですかね? あまり僕のほうには批評が届いていないです」と明かした。

 小林は「松重さんって、よく分からない人で、よく分からないままここまで来たのが良かったのかもしれないです。役ではセリフが無くてもにじみ出てくる味があって、寡黙でも十分なのに、ご本人は結構おしゃべりで、お話しも面白かったりして、ギャップがあって、その辺りが魅力なのかなと思いました」と、松重の魅力を語ると松重は「ありがとうございます」と、少し恥ずかしそうに笑いつつも嬉しそうな様子。

 そして松重は、小林とはお互いに血液型が少数派のAB型で、「少数派同士、意見が会うことは多かった」と明かし、お互いの共通点を聞かれると、小林は「そっけない」と一言。松重も「淡泊」と同意で息ぴったりな様子。小林が「お互いに興味が移りやすいから、もうこの話題に興味ないなっていうのも分かるので、そっとしておきます(笑)」と、現場での息のあった様子を明かした。

 撮影中のエピソードを聞かれると、斎藤は「人生初の自転車のニケツで前に乗った人が松重さんだったという、貴重な体験をしました。背が高かったので、前が見えなかったです」と答え、場内の笑いを誘った。一方、松重も「斎藤君とは年齢差を感じないくらい、普通の男同士のくだらない会話ができました」と撮影を振り返り、斎藤も「よく『中におっさんがいるね』と言われます」と答えた。


tsuyukusa

 日常にある、ささやかな幸せを描いた映画の内容に合わせ<最近感じた日常でのささやかな幸せ>を聞かれると、小林は「最近は朝起きて、空模様がきれいだとそれだけで幸せな気分になります。雲のかたちや、鳥のさえずりが良い感じだと嬉しくなります」と回答。松重は「撮影中に小林さんと美味しいアイスキャンディーの話しになって、ハマってしまって、そのアイスキャンディーがあんまり売ってないんですが、冷凍庫にちゃんとあるのを確認すると、『あぁ、今日もアイスがある。1個食べよう』と些細な幸せを感じます」と明かした。続いて、斎藤が「学校が終わって疲れた後に、布団に入って寝落ちする瞬間が一番最高です」と答えると、松重も思わず「いくつだよ(笑)!」と突っ込み、場内が笑いに包まれた。続けて平山監督が「私も同じで、冬の夜中にトイレから帰ってきて、もう一度、布団に入った時が最高ですね」と、斎藤の回答に重ねて答えると、さらに笑いが広がった。

 映画で、芙美は隕石に衝突するが、その確率は1億分の1ともいう。そんな奇跡的な出来事を、幸運だと思うか、それとも不運だと思うかと聞かれると、斎藤は「あさりの味噌汁を食べた時に、たまに砂利が入っていると『ジャリっとしてラッキー!』と思うけど、入っていなくても、『入ってない! ラッキー!』と、全部ラッキーと思っています」と答えると、小林が「すごい、禅のような答えですね」ふうにぶつかったとか、友達に楽しく話せそうなので、私はあれくらいの大きさの隕石だったら当たってもラッキーだなと思います」と答えた。松重は「起こった出来事を、面白く喜劇にするか、悲劇にするかは自分にかかっているとおもうので、なるべく喜劇にできるようにと思っています」と答え、「昨日、土いじりをしていたら腰を痛めてしまって。腰を痛めたなと思えば不運ですが、土いじりなんかで腰を痛めるなんて楽しい人生だなと思えたら、ラッキーですね」と答えた。

 最後に、キャスト全員から観客に向けてメッセージが送られ、平山監督は「この映画の台本の中に、ほっこりする、ほくっとするというト書きがたくさん書かれていて、それが何なのかよく分からないまま撮影したのですが、撮影が終わって編集をしたら、『ほっこりした』という言葉をいくつか言っていただけて。皆さんにも、この映画を観て、ほっこり、ほくっとしてもらえたら嬉しいです」と、観客へ伝えた。斎藤は「僕の中にいるおっさんを隠して、子どもっぽくしている僕をぜひ見てほしいです」と挨拶し、会場が笑いに包まれた。松重は「誰が犯人だとか探すわけでも、派手なスペクタクルもない映画ですが、帰りの電車の中で、あれはこうなるのかな?どうなのかな?とか、テイクアウトできる仕掛けがたくさんある映画だと思いますので、GWに皆様にもどうぞお土産にお持ち帰りいただければと思います」と観客に伝えた。小林は「観る前なので、あまりここがいいとか言わずに、フラットな気持ちで観ていただいて、もし面白かったなと思っていただけたら、ぜひまた観ていただきたいし、周りの方にも薦めていただきたいです。この映画が超大ヒットとならなくても、皆様の中で心に残る一本になってくれたらなと思います」と観客にメッセージを送り、初日舞台挨拶は大盛況のなか幕を閉じた。


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(オフィシャル素材提供)



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