2021-11-24 更新
作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、芋生 悠、首藤 凜監督
芥川賞作家・綿矢りさの原作を実写映画化した『ひらいて』の「大ヒット御礼舞台挨拶第2弾」が、11月23日(火)に池袋H UMAXシネマズにて開催され、作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)、芋生悠、首藤 凜監督が揃って登壇。現在絶賛公開中の本作。この日、満席の観客を前にMCが「今日が2回目以上の方は……?」と投げかけると多くの手が挙がった。
10月22日の公開から早くも1ヵ月を迎え、主人公の愛の片想い相手“たとえ”役を演じた作間龍斗(HiHi Jets/ジャニーズJr.)は、周りからの反響について「地元の友達や親戚など、たくさんありましたね! ムズムズしたと。普段の作間を知っている方からは、あの感じは想像できないと(笑)。でも映画自体は面白くて、考えさせられたとおっしゃっていただきました。今のところ悪い評価はありがたいことになくて、いい経験をさせていただいたので、そうやって言っていただくのは嬉しい」と笑顔を見せた。また、“たとえ”の秘密の恋人“美雪”役を演じた芋生は「私は(映画『呪怨』などの)清水 崇監督からLINEがきて『泣いちゃった』と。愛ちゃんと美雪の2人の関係が好きだったそうです」とビックリなエピソードを告白。それを聞いて首藤監督は「同性の方を意識して脚本を書いていたんですけど、結構いわゆる“おじさん”の方たちが『昔はたとえ君だった』とか、いろいろな感想をいただきます」と周囲の反響を明かした。
さらに撮影時を振り返り、芋生が作間について「作間さん、現場ではこんなに明るくないですよね(笑)」と現場の様子を明かすと、作間も「“たとえ”に引っ張られていた感じがあるんですかね。でも100均に行ってマジックキットを買って来てチェーンにリング通せるかとか、みんなに見せたりしてたんですけど(笑)」と当時のエピソードも披露していた。
またこの日は、上映を観終わったばかりの会場の観客からの質疑応答を実施。まずはじめに、東京の大学受験に向かう“たとえ”に美雪がバス停でホッカイロを渡す2人のシーンについて。その時の美雪が出したカイロの多さにビックリしたという作間の当時のエピソードの質問が飛ぶと、作間は「あの時の僕は、ほぼ素です(笑)。あの量がバッグから出てくると思わないじゃないですか。10袋くらい詰まっているのが2つくらい出てきて、面白くて笑いましたね(笑)」と振り返ると、芋生も「笑っちゃわないようにしていた」といい、首藤監督も「美雪の天然のところが出ているシーンですね(笑)」と数少ない2人のシーンの裏側を微笑ましいエピソードを明かした。
また、たとえと美雪を演じるにあたって気をつけたところや緊張したシーンについての質問に、作間は「“たとえ”は、この落ち着きのない感じ、目線の移動、へらっとしているところをなくすようにはしましたね」と落ち着きのない仕草をステージ上で見せ、「動いてないと本当に死んじゃうんですよ。逆に“たとえ”はビクともしないんで(笑)」と素の自分との違いに苦戦した様子。いっぽう芋生は「たとえ君と愛ちゃんとの関係性はずっと意識していた」と明かす。また緊張したシーンについては、“たとえ”“愛”“美雪”の3人が“たとえ”の実家に乗り込み“たとえ”の父親(萩原聖人)に東京行きを直訴するシーンだったといい、これには作間も同意し、「かまぼこを切るのに、なんであんな切れ味の悪い包丁を使っているのか(笑)。萩原さんがすごく怖かったので……」と振り返り、また萩原の胸ぐらを掴むシーンがあるが作間自身、初の“胸ぐら掴みシーン”だったと語り「初めてで、指がめちゃめちゃ痛かったんですよ! 胸ぐら掴むと、こんなに痛くなるんだって(笑)」と初の貴重な経験を振り返った。
続いて、ラストに“たとえ”が愛の顔を両手でつかむシーンについて「あのシーンだけは“たとえ”から愛ちゃんに歩み寄っていて、“たとえ”の心境の変化があったのか?」とお客さんから質問が飛ぶと、作間も「あそこで初めて愛の顔をちゃんと認識したんです。こういう顔してたんだって。“たとえ”が心を開いたというか、そういたものがそこに詰まっているのではと思います。心から目が合うというシーンで、すごくきれいなシーンですよね。鶴が舞っていて……」と語ると、首藤監督も「たとえ君と愛ちゃんの歩み寄りというのは脚本段階でずっと悩んでいたので、たとえ君として顔を認識してくれたのは嬉しいですね。鶴を舞わせるのはすごく大変でしたが、撮れてよかったです」と感慨深げに語った。
さらに、まだ経済力もない“たとえ”と美雪だが、東京に出てから2人はどうなると思いますか?という質問が出ると、芋生は「美雪はこんなにやっておいて、実はずっと“たとえ”と一緒にいる気がしないんですよね」とビックリ発言。作間も2人の経済力を鑑み「現実的なことに直面したらね。まぁ難しいですね……」と考え込むと、芋生が「続編作りますか(笑)?」と提案し、それには首藤監督も「10年後とか結構考えますよね……」とそれぞれがその後の3人のイメージを膨らませた。
また、劇中で“たとえ”が愛に「貧しい笑顔だね」と言うシーンについて、「首藤監督はもっと突き放す感じで言って欲しかったとおっしゃっていましたが、今その感じで見せていただくことはできますか?」とお客さんから作間に無茶ぶりが飛ぶと、作間は「やばいのきたな……(笑)」とこぼしつつ、「すごい楽しい『貧しい笑顔だな』になっちゃいますよ(笑)。あのイメージのまま、皆さんお帰りください」と語って会場を笑わせた。また山田と作間、芋生の3人で一回だけ現場でオフで話した時があったといい、その時について芋生は「たとえ君(作間)が『どんな顔で話していいか分からない』って言っていたのが印象的です」と話すと、これに対して作間自身、「それは作間ですね(笑)。愛と美雪が一緒になっているのも、恐かったです……」と当時の正直な心境を明かした。
舞台挨拶の最後には、芋生が「上映が始まってからたくさんの方に観ていただいて、この作品がちゃんと届いているんだなと実感しています。キャスト・スタッフみんなで一緒に頑張って作った作品なので、今後も皆さんに勧めていただけたら」と呼びかけ、作間も「いま質問いただいて、僕自身も気づいたことがあったり、観る視点を変えるだけでいろいろ考えられる映画になっていると思います。もっとたくさんの方に観ていただけたらいいなと思っております」と語り、首藤監督も「こういう形で直接質問を聞いて、とても丁寧に感じとっていただけているんだと大変嬉しいです。1カットでも1シーンでも皆さんの記憶に残っていたら嬉しいです」と笑顔で語った。
(オフィシャル素材提供)