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『空白』プレミアトークイベント

2021-09-09 更新

古田新太、寺島しのぶ、𠮷田恵輔
MC:赤ペン瀧川

空白kuhaku ©2021『空白』製作委員会
配給:スターサンズ/KADOKAWA
9月23日(木・祝)より全国公開

 映画『告白』のプレミアトークイベントが都内で行われ、古田新太、寺島しのぶ、𠮷田恵輔監督が出席してトークセッションを繰り広げた。タイトルの空白にちなんで全員が白の衣装に身を包み、“白”に統一された会場で作品の見どころなどを語った。

 本作は、スターサンズ・河村光庸プロデューサーが企画。『ヒメアノ~ル』(16)、『愛しのアイリーン』(18)、『BLUE/ブルー』(21)などでメガホンを取った𠮷田監督が脚本も手掛けた。女子中学生の万引き未遂から始まる、現代の「罪」「偽り」「赦し」を映し出してゆくヒューマンサスペンス。

 最初にイベントのMCを務める映画プレゼンターの赤ペン瀧川が、当日は白の衣装で“白ペン瀧川”として、スライドを使用して作品を解説した。「この世の地獄が大集結でございます! しかしラストには、胸が熱くなり大号泣の超オススメの傑作」と熱い口調で作品の紹介をした。

 主人公の添田充役を務めた古田は、本作への出演について「脚本を読んで、“何で俺なの?”と思いました。一つもふざけないんですよー。スケジュールが空いていたので出演を決めました(笑)」と語り、周りを笑わせた。


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 一方、オファーした𠮷田監督は「本を書いているときに韓国ノワール映画をイメージしていて、ソン・ガンホが浮かんだんです。日本のソン・ガンホというと、古田さんがパッと浮かんだんです。スケジュールが空いているということで決まりました(笑)」と話した。撮影中、古田が自然体で演じていたことも明かした。

 さらに、「(演技の)うまい人たちをそろえて、技術者目線で撮って、モニター越しにはお客目線で見ていた。言うことなし」と仕上がりに自信を覗かせた。


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 スーパーで働く麻子役を務めた寺島は、自身の役を振り返り、「この役はあまりやりたくない」と本音をぽつり。「すごいキャラクターじゃないですか……。でも、監督のお話を聞いてやる気にさせられた」と告白。台本の面白さに惹かれたことも語った。


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 スーパーの店長役を務めた松坂桃李について、古田は「桃李とは映画『「パディントン2』(18)で共演していて、普段のつき合いがあった。素直なお芝居をする人。今回の現場では役に入り込んでいたらしく、食事会にもこなかった」とちょっと不満顔。松坂は、古田とは劇中で被害者の父と加害者として対峙する役を演じており、万引き未遂の中学生を死なせてしまったことで人格が変化していくという難しい役柄を熱演。古田が松坂を徹底的に追い詰めていく姿にも注目。古田は、万引き未遂の末に死んでしまった娘の無罪を証明しようとして〝モンスター化〟する父親役を狂気あふれる演技で圧倒的な存在感で魅せる。


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 寺島は「桃李くんとは、もちょっと違う役で出会いたかった……。桃李くんの味方役なのに、熱量がすごすぎて桃李くんが引いてしまうので、切ない感じで撮っていました」と松坂との共演を振り返っていた。

 古田と寺島が対峙する場面にも注目。𠮷田監督は、「どっちも面白すぎて。白虎対青龍みたいな感じで面白かった」と笑顔でコメントした。寺島は「古田さんとの共演は初めてで、すごく楽しくて面白かったです。いずれ、古田さんのような役者になりたい……」と、印象を語っていた。


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 最後に寺島は「わきあいあいとした現場なのに、出来上がりは緊張感のある素晴らしい作品になりました」。古田は「面白い作品に仕上がりました。たくさんの人に観ていただきたい。答えが一つじゃない。いろいろな意見が聞きたくなるような映画です」と力強くメッセージを送った。


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(取材・文・写真:福住佐知子)



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