2021-07-08 更新
アルチュール・アラリ監督、森岡 龍
実在の人物である小野田寛郎(おのだ ひろお)旧陸軍少尉が、太平洋戦争の終わりを迎えた後も任務解除の命令を受けられないまま、フィリピン・ルバング島にて約30年間の孤独な日々を過ごした実話を元に描かれた長編映画『ONODA(原題)』が第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でのオープニング作品として、現地時間7/7(水)にワールドプレミア上映が行われた。
約1000人を収容する上映会場前にはアルチュール・アラリ監督はじめ製作スタッフが華やかなレッドカーペットに登壇、日本からは唯一の出演俳優・森岡 龍が、スケジュールの都合で現地入りできなかった主演の遠藤雄弥の顔面をつけて参加した。
本編は、ほぼ日本語でのセリフで、フランスで出版された小野田少尉の自伝「ONODA 30 ans seul enguerre(原題)」(Bernard Cendoron著)を原案に映画化。日本人キャストは全てオーディションにより選考、カンボジアのジャングルで2018年12月から翌年2019年3月まで撮影。当時を彷彿とさせる緊張感あふれる壮絶なシーンの合間に、浮世離れした“小野田さん”の全てをさらけ出したシーンでは会場から笑い声も漏れるなど、単なる小野田という男の史実ではない、人間の生きる意味を問いかける作品に昇華されていた。
上映終了後、約15分にも及ぶスタンディング・オベーションが続き、アルチュール・アラリ監督は感無量、作品としても賞レースの最有力候補作という呼び声高く、好評な上映スタートを切ることができた。
本日(現地時間7/8 14:00)は公式記者会見が実施予定、今回の新型コロナウイルス感染対策のためスケジュールが合わずにカンヌ入りできなかったキャスト・遠藤雄弥と津田寛治をリモートでつないで会見を実施するという異例の対応が取り計らわれる予定。
(オフィシャル素材提供)
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