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『おらおらでひとりいぐも』
公開後舞台挨拶

2020-12-14 更新

岡山天音、沖田修一監督

おらおらでひとりいぐもoraora 配給:アスミック・エース
全国にて“賑やか”に公開中!
© 2020「おらおらでひとりいぐも」製作委員会

 63歳で作家デビューし、芥川賞と文藝賞をW受賞した若竹千佐子のベストセラーを映画化した『おらおらでひとりいぐも』の公開を記念し12月12日(土)、車の営業マン・堀川役の岡山天音と沖田修一監督が登壇した。


 上映後の観客を前に「今日のトークでさらにこの作品が記憶に残ったらいいなと思います」とあいさつをした岡山。沖田監督との初タッグについて「数年前から“一緒にお仕事をしたい監督”として沖田さんのお名前を挙げさせていただいていました。過去にはオーディションに参加したこともあって、(今回出演が出来て)嬉しかったです。ついにお仕事をご一緒できるんだという思いで、夢が叶ったみたいな感じでした」と明かし、沖田監督は「え~やめてよ」と照れ笑い。「僕もずいぶん前から岡山くんに映画出てもらいたいなと思っていたんですよ」と相思相愛だったことを監督が話すと、「これはヤバい話ですね。憧れていた沖田監督の脳内に自分がいるっていうのが不思議です」と感無量の様子。監督はさらに「最初に台本に堀川という役を書いたときに“岡山くんが演じてくれるのが一番いいな”と思い、なんか面白くなりそうという予感があったんです」とキャスティング秘話を明かした。

 岡山は沖田作品の印象について「1シーンや数分しか出ていないキャラクターでも一人ひとりが粒立っていて、すごく強く印象に残るんです。現場に行くと、台本に書かれていることを再現するよりも、監督がその場でキャラクターを膨らませようとしてさらに新しい演出やニュアンスの変更などをつけてくださるんです。こういう俳優部へのまなざしが沖田作品を産むんだと感じました」と話し、監督の「撮影しながら“こういうの面白いよね?”というのが自然と現場で出てくるような関係で撮るほうが面白いと思うんですよ。」という話を受け、「監督がいろいろと色を付けていってくれた感じはすごくありました。“ここをこうしたら面白そう”などの提案をしてくださったのを覚えています。台本に書かれている枠の中で自分なりのアイデアをもって演じたら、それをさらに監督が膨らましてくれるという感じでしたね」と岡山は振り返る。


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 出演シーンの全てが田中裕子との共演となった岡山。今作が3度目の共演となった名女優について「すごく好きなんです。『男はつらいよ 花も嵐も寅次郎』でヒロインを演じているのを見てすごく衝撃を受けました。二次元とか三次元とか、そういう次元とは違うところでやってる感じがします。素敵な先輩です。3回も共演させていただけているのは不思議な縁を感じます。この作品では対面での芝居だったので緊張もしましたが、やはりエキサイティングな時間でした」と尊敬のまなざし。「緊張してたの?」と不思議がる沖田監督は2人の様子について「“遠くの子どもより、近くのホンダです”っていう堀川の台詞は、実際にうちの母親が営業マンに言われた言葉なんです。それがおかしくて台本に書いたんですけど、なかなか言い方が難しいセリフなんですよね。どう演じるんだろうって思っていたら、田中さんの受けの演技がすごく面白かったから、そこをちゃんと面白がって二人がやってくれてると思って嬉しかったのを覚えています」と微笑む。


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 最後のあいさつで岡山は「僕の祖母がこの作品を観てとても喜んでいて、僕にとっていつものお仕事とは少し違う、特別な作品でした。僕も楽しかったので、皆さんも楽しんでいただけていたらなと思います」、監督は「不思議な映画だけどいろいろな見方が出来る珍しい映画で、誰かに何かが残ればいいなと思っています。また思い出した時にこの映画を観てやってください」と話し、大きな拍手で幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)



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