2020-02-17 更新
映画『ひとくず』は、3歳まで戸籍がなく、実の父親が母親に日常的に手をあげているのを見て育った、「居場所のなさ」「弱者」を身をもって知っている監督・脚本・編集・プロデューサーの上西雄大が、30年以上児童相談所に勤務している児童精神科医師の楠部知子先生から「虐待してしまう大人もまた傷ついている」という実態を耳にし、傷ついた子どもだけでなく、虐待をしてしまう大人にも眼を向けてあげてほしいと制作した感動のエンターテイメント。
2月15日に閉幕したロンドン国際映画祭では、外国語部門最優秀作品賞(グランプリ)と最優秀主演男優賞(上西雄大)を受賞。ロンドンから、主演・監督・脚本・編集・プロデューサーの上西雄大のコメントが届いた。
本作は、3月14日(土)より公開の渋谷・ユーロスペースを皮切りに、3月28日(土)より名古屋・シネマスコーレ、4月17日(金)より大阪・テアトル梅田にてほか、横浜シネマ・ジャック&ベティ、京都みなみ会館。神戸・元町映画館などで全国順次公開されることが決定している。
<主演・監督・脚本・編集・プロデューサー:上西雄大 コメント>
虐待の実情をお聞きした夜、心が焼かれるような想いになりました。虐待被害に遭う子どもたちは何人もアイロンでの火傷の跡があり、性的な虐待にも。
怒りに胃が畝り、想像する光景に胸が裂かれる想いでした。
僕の父は毎夜のように母に暴力を振るっていましたが、僕にはその暴力を向けることはありませんでした。そこにはやはり父としての心があったのだと振り返ると感じます。が、僕は父を憎みました。
虐待の被害に遭う子どもたちは暴力を受け、更にそれ以上の恐怖に襲われる。それは想像すれば震える痛ましいことです。
その夜、一晩でこの映画の脚本を救いを求めて書きました。そして作品に出来ればと願いました。この作品が劇場で公開される日が来ます。一人でも多くの方にご覧いただきたいです。そこに僕と仲間たちの想いはあります。
そして今回ロンドン国際映画祭においても名誉ある賞を賜り、その想いに更なる力を頂きました。心から感謝いたします。
(オフィシャル素材提供)
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