2019-12-10 更新
綾野 剛、松田龍平、大友啓史監督
沼田真佑氏による第157回芥川賞受賞作である同名小説が原作の映画『影裏』が2020年2月14日に公開となる。この度、中国の海南島で行われた第2回海南島国際映画祭において、12月8日(現地時間)夜に、松田龍平がベストアクター(最優秀俳優賞)を受賞した! 松田龍平は初の海外の映画賞受賞になる。
また、本作は今年から創設されたコンペティション部門に選ばれており、同日昼には現地でのワールドプレミア上映が実施され、上映後の興奮冷めやらぬ劇場で綾野、松田、大友監督による舞台挨拶が行われた。3人が参加し多くのメディアやファンが詰めかけた授賞式前のレッドカーペットセレモニーには、ワールドワイドなファンがつめかけ、映画『影裏』が世界にはばたいた一日となった。
中国の4大国際映画祭の1つとして知られる海南島国際映画祭(Hainan Island International Film Festival)は、中国最大のリゾート地・海南島にある三亜、海口、瓊海の3市をつなぐ「島全体での映画祭」を目指し、昨年初めて開催。2回目となる今年はフランス人女優のソフィー・マルソーがアンバサダーを務め、「マスタークラス」には黒沢 清監督を招待し同監督の特集上映を実施、過去にカンヌ国際映画祭の審査委員長でもあったイザベル・ユベールが本映画祭でも審査委員長を務め、さらに2度のアカデミー賞®外国語映画賞・ベルリン映画祭の金熊賞・銀熊賞など世界中の映画賞に輝く映画監督アスガル・ファルハーディー、そして、イーサン・ホークなどハリウッドスターも来日するなど、世界中の映画ファンから多くの注目を集めている。
『影裏』は日本から唯一、今年から新たに創設されたコンペティション部門に選出。8日昼(現地時間)にはワールドプレミア上映、綾野 剛・松田龍平・大友啓史監督が登壇。
綾野が「こんにちは、中国の皆さん、僕のことをガンズと呼んでください」と中国語で挨拶すると、満席の場内からは予想していなかった綾野の中国語での挨拶に驚きと喜びの声が。続いて今回の今野役へのアプローチを問われた綾野は、「まずは演じるというよりもその人物を生きるという感覚が強いです。映画の中でちゃんと生活するということを心掛けました。龍平君との時間が長かったので彼との時間をすごく大切にしました」と語った。松田は、「この作品は決して分かりやすいエンタテイメント映画ではないので、こうやって皆さんと触れ合える機会を作ってくれた海南島国際映画祭に感謝します」と述べ、最後は、大友監督の「映画を上映した後に皆さんの前に立つといろいろなものが伝わってくるものです。自分自身、完成した映画を再発見することにもなり、そういう意味では海南島国際映画祭で多くの人に観ていただけて、僕自身も思うところがあり、とても感謝しています」とワールドプレミアを締めくくった。
ワールドプレミアに引き続き、8日夜(現地時間)に行われた閉会式前には、3人がレッドカーペットイベントに参加。海沿いのデッキに敷かれた眺望抜群のオレンジ色をしたレッドカーペットならぬオレンジカーペットイベントには多くのメディアとファンが詰めかけ、熱い声援が送られた。ワールドワイドなファンの熱気を目の当たりにした綾野は「第2回目でこれだけの規模の映画祭を僕は他に知らないです。映画は世界の共通言語、ノーボーダーだなと改めて思いましたし、ワールドワイドいろいろな国の方がいらっしゃって、わくわくするしすごく心地がいいです。参加できてよかったです。」と語った。
そして、音楽と映像で構成された閉幕式で発表されたコンペティション部門のベストアクター(最優秀男優賞)に、松田龍平の名がコールされると、驚いた表情のまま松田はステージへ。「信じられないです。胸がどきどきしています。賞をいただけると思ってなかったので言葉の準備をしていなくて何を言ったらよいか……ただ、海南島国際映画祭に本当にただただ感謝しています。賞をありがとう。それから、映画にかかわった監督をはじめスタッフのみんな、とても素晴らしい賞をいただきました」と感無量の表情で感謝を述べた。
海南島国際映画祭初のコンペティション部門に選出された映画『影裏』ワールドプレミア、レッドカーペットイベント、閉会式と、世界中の映画ファンに『影裏』の世界を届けられた一日となった。
失踪した親友の足跡を追いその真実に迫る、心震わす感動のヒューマンミステリーの傑作、『影裏』。本作で初共演となる綾野と松田の日本映画界の雄たちの魂が、この冬、日本を席捲する!
(オフィシャル素材提供)
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