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2018-03-17 更新
映画「審判」は、フランツ・カフカが書いた同名小説を、イギリス出身のジョン・ウィリアムズ監督が現代の東京を舞台に映画化している。もともとは、ウィリアムズ監督が実験的に実施した俳優向けのプロジェクトで「審判」をテキストにとりあげ、2015年に演劇作品として上演。その後、原作により忠実な脚本を映画のために書き下ろした。
「審判」は100年以上も前に書かれた小説だが、いつの時代にも通じるメッセージ性を持っている。得体の知れない巨大な力、システムにコントロールされた、理不尽で滑稽な出来事が、次々と主人公Kの身に降りかかる。その不条理な状況を前に、主張も反抗もしない主人公の姿は、現在の日本、ひいては世界中に漂う、不穏な社会の波に翻弄される私たちの姿を暗示している。
本作の主演を務めるのは個性派俳優にわつとむ。ウィリアムズ監督作品は三作目で、今回が初主演。脇を固めるのは、品川 徹、高橋長英らの名優たち。そして、“殴る男”役で重厚な印象を与える坂東彌十郎は、歌舞伎界の名脇役で、本作は11年ぶりの映画出演、初の現代劇となる。
現代の東京。銀行員の木村が30歳の誕生日の朝、自宅マンションのベッドで目覚めると、部屋にはふたりの見知らぬ男たちが佇んでいた。
彼らは「逮捕」を告げにきたと言う。でも罪状は不明。無実を主張すればするほど、蜘蛛の巣のような“システム”に絡みとられ、どんどん身動きができなくなっていく。
ここから抜け出す方法はあるのか? 救いを求めてあがくものの、期待はことごとく外れていく。そして、木村は出口のないこの迷路の終焉に、気づき始めるのだった――。
(2018年、日本、上映時間:118分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:ジョン・ウィリアムズ
原作:フランツ・カフカ「審判」
音楽:スワベック・コバレフスキ
撮影:早野嘉伸
プロデューサー:高木祥衣、古川実咲子、塩崎祥平
出演:にわつとむ、常石梨乃、田邉淳一、工藤雄作、川上 史津子、早川知子、関根 愛、村田一朗、大宮イチ、坂東彌十郎(特別出演)、高橋長英、品川 徹ほか
製作・配給・宣伝
百米映画社
6月30日 渋谷・ユーロスペースにて公開ほか全国順次
オフィシャル・サイト
www.shinpan-film.com (外部サイト)
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