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2017-05-25 更新
河瀨直美監督、永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、藤 竜也
イブラヒム・マーロフ(音楽)
配給:キノフィルムズ/木下グループ
5月27日(土)、新宿バルト9、丸の内TOEIほか 全国公開!
© 2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE
© Kazuko Wakayama
日本人監督として最多のカンヌ出品(今回で8度目)を誇る河瀨直美監督の最新作『光』が、「コンペティション」部門に選出され、日本時間5月24日(水、※現地23日夜)、レッドカーペットと公式上映が行われた。
メイン会場のパレ前のレッドカーペットには100台以上のカメラが集結、2300席のチケットは完売と、カンヌに愛される河瀨直美監督の人気の高さをうかがわせていた。
レッドカーペットに『光』一行が登場すると一斉にフラッシュがたかれ、監督・キャストは沿道の歓声に応えながら笑顔で歩いた。河瀨監督は、作品のイメージに合わせ“風を受けて光を放つイメージ“のTAE ASHIDAによるドレスに、ブルガリの宝飾を身につけ登場。3年連続で出演作がカンヌ映画祭出品の快挙を果たした主演・永瀬正敏と、1976年に主演作『愛のコリーダ』が、カンヌ国際映画祭で上映され今年クラシック部門でも再上映されたレジェンド・藤竜也が河瀨監督の両隣を囲む。ヒロインの水崎綾女と神野三鈴、そして音楽担当である中東レバノンから現れた新世代ジャズの新たな才能、イブラヒム・マーロフの6名がレッドカーペットを彩った。
公式上映の終盤、『光』のタイトルがスクリーンに現れた瞬間、拍手喝采が鳴り止まない。その後、エンドロールの最中も拍手は続き、場内が明るくなるやいなや、スタンディングオーベーション! 拍手と歓声は10分間鳴り止むことなく続いた。河瀨監督はじめ、キャストも涙を見せる。主演の永瀬正敏の号泣する姿がスクリーンに映し出され、今回弱視のカメラマン役を演じる上で使用した、劇中で“心臓”と呼んだローライ・フレックスを抱きしめる。監督やキャストとの熱い抱擁を見せ、会場の涙を誘った。
上映後の囲み取材でワールドプレミア上映の感想について、河瀨監督は「言葉にならないものが込み上げてきて、今まだ整理できていませんが、もしかしたらこの映画は言葉にならないものを人々に届ける、そんな力を持っているのかなと思います。映画は作ったものですが、生き物なんだなと思えた時に、込み上げるものがありました。会場の一体感に、同じ世界に自分たちが存在している喜びを感じたのかもしれません。映画を作ることも生きることも孤独なので、瞬間でも一体感をもてたことの喜びは掛け替えのないことだと感じています」と、感慨深く語った。
永瀬は「監督と同じで言葉にならないです。エンドロールが終わって何回も拍手を頂いて、その後あんなに長いスタンディングオベーションを頂いて、エンドロールが終わって立ち上がるときは格好良く立ち上がろうと思っていたのですが、ダメでした。あんなに温かい拍手は初めて頂いたと思います。ありがとうございます」と、話した。
上映後の観客より「今迄に観た中で一番良い映画だった」といった感想があったことを伝えられると、河瀨監督は「最高です。混沌とした時代で、表現をする時も混沌としたものを描いてしまう時代。そんな中で必死に“光”を見つけられる映画を作れた。観客の皆さんが今の時代だからこそ一番良い映画と言っていただけるのであれば、私は人間に未来があるんじゃないかと思います」と、作品への思いを滲ませた。
藤 竜也は「初号でも込み上げて来てどうしようもなかったけれど、外国の方にも文化の壁を超えて、日本人と同じく感動してくれたというのが、感動しました」と話した。
「コンペティション」部門の授賞式は、クロージングセレモニーがおこなわれる、日本時間5月29日(月、現地時間:5月28日)に実施。20年ぶりとなる日本史上5度目、世界でも女性監督では史上2人目のパルムドールへの期待が『光』に寄せられている。日本では、5月27日(土)より全国公開となる。
(オフィシャル素材提供)
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