このサイトをご覧になるには、Windows Media Playerが必要です。
Windows Media Playerをダウンロードする
2017-04-30 更新
永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、藤 竜也、河瀬直美監督
配給:キノフィルムズ/木下グループ
5月27日(土)、新宿バルト9、丸の内TOEIほか 全国公開!
© 2017 “RADIANCE” FILM PARTNERS/KINOSHITA、COMME DES CINEMAS、KUMIE
第70回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品される映画『光』の完成披露試写会が都内で行なわれ、永瀬正敏、水崎綾女、神野三鈴、藤 竜也、河瀬直美監督が舞台挨拶に登壇して参加するカンヌヘの思いを語った。
本作は、視力を失いつつあるカメラマン・中森雅哉(永瀬)がバリアフリー映画のモニター会で、音声ガイドを作成する尾崎美佐子(水崎)と出会い、2人がやがて惹かれ合うさまが描かれる。
今年のカンヌ国際映画祭は5月17日(現地時間)より開催され、「コンペティション部門」受賞結果は、映画祭最終日の5月28日に発表される。
河瀬監督にとって、カンヌ映画祭への選出は永瀬と初タッグを組んだ昨年の『あん』に続いて7度目となる。今回のカンヌ出品の知らせの電話を早朝に受けたことを明かし、「吉報を聞いた瞬間、リビングに朝日が昇って、“光”が差したんです。“光”というものが世界を巡るんだという感覚になって、号泣してしまいました」と感無量の様子で語った。
「泣いている河瀬監督からの電話で、カンヌ出品の知らせを受け取ったという永瀬は、「お電話をいただいて、もう『ありがとうございます』と『おめでとうございます』という言葉しか出てこなくて……。受話器越しに監督の思いが伝わってきて、僕も電話を切ったあと、泣きました」と溢れる思いを述懐した。永瀬は日本人俳優として初めて、3年連続で出演作が招待を受けるという幸運を手にしている。
河瀬監督が「難産でした。初号試写を終えた後、立ち上がれずにその場で感謝しました」と告白すると、永瀬も「(劇中の役名)雅哉として生きてきて、自分のすべてを映画の中に置いてきました。いろいろな原点に立ち返れた作品」と振り返った。
永瀬の相手役を務め、国際映画祭初参加となる水崎は「周りから『おめでとう』と言っていただいて、少しずつ実感がわいてきました。監督をはじめ、スタッフやキャストたちが愛情を注いできた作品なので、この作品が世界中から集まった方々に観ていただけると思うと、本当に嬉しいです」と感激で目潤ませた。
共演の神野は、「私自身が『光』の細胞の1つになれて、現場にいても、映画を観ても救われました。監督が“出産”なさった『光』が世界に届けばと祈っています」と喜びをかみ締める。藤は、「カンヌへは(『愛のコリーダを含め』)3度行かせてもらって、もう行くことはないと思っていた。カンヌは、こつ然と映画の王国が現れて、やがて消えるファンタジックな香りがある場所。(カンヌヘ行けることは)本当に幸せだし、長生きは、するもんだね……」としみじみ。
イベントの最後に、河瀬監督から「映画監督・河瀬直美のすべてを注ぎました。世界で一番素晴らしい映画です。どうか観てください」とメッセージが送られると、会場からは「カンヌ、行ってらっしゃい!」と登壇者に向けて温かいエールが贈られた。
(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)
関連記事
・製作・主要キャスト決定&インタビュー
・第70回カンヌ国際映画祭 公式記者会見
・第70回カンヌ国際映画祭 レッドカーペット&公式上映
・第70回カンヌ国際映画祭 エキュメニカル審査員賞受賞!
・永瀬正敏写真展トークイベント
・映画内映画『その砂の行方』公開記念イベント