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『オー!ファーザー』
オフィシャル・インタビュー

2014-06-08 更新

岡田将生、忽那汐里、佐野史郎、河原雅彦、宮川大輔、村上 淳


オー!ファーザーoh-father
© 2014吉本興業

 原作:伊坂幸太郎、主演は岡田将生、共演に忽那汐里、そして4人の父親役に佐野史郎、河原雅彦、宮川大輔、村上淳という個性的な俳優を迎えた映画『オー!ファーザー』。公開中の本作に出演している豪華キャストのインタビューが届いた。


岡田さん、今回手を挙げた理由をお聞かせください。

oh-father岡田将生: やっぱり伊坂さんの原作というのが大きかったですね。血のつながっていない家族でも愛がある……というか、これまでも家族の愛にまつわる話は伊坂さんの作品でやらせていただいているので、今回それがまさにこの作品に表れていて、ぜひやらせていただきたいと思い、初めて手を上げました。僕が高校生を演じられるのかという問題もあったんですが、乗り越えて今回やらせていただきました。


忽那さん、岡田さんとの共演はいかがでしたか?

oh-father忽那汐里: 岡田さんとは久しぶりにお会いして、お父さん方は初めてご一緒させていただきました。岡田さんもすごい久しぶりだったので緊張したのですが、現場に入った時には雰囲気も出来上がっていて、楽しい、いい現場でした。



同じ家族構成だったら、どう思われますか?

忽那汐里: 女の子だったら、たぶんお父さんが4人もいたらすごい可愛がってもらえそうで、甘えてしまうと思いますね。

岡田将生: 4人分愛を感じられるというのはとても幸せだと思うし、ちょっと由紀夫がうらやましかったりしますけどね。


父として意識されたことは?

oh-father佐野史郎: 大学教授ということで、難しいクイズをすらすらと答えてしまうという役でしたが、実人生では「クイズミリオネア」で大失敗をしているので、まず台本をもらった時に思ったのは、いくら役とはいえ、みのさんのあの目でにらまれたら……。それはあなた、行ってごらんなさいよ、すごいんだから。頭の中真っ白になるんですから。僕、それ知っています、どういうことか。ツナだということは知ってましたよ。それなのに、シーチキンって答えたんですよ(笑)。それ現実の話だよ。ドラマのセリフじゃなくて。

岡田将生: 本当にやられたんですか? それでシーチキンって答えたんですか?

佐野史郎: コントじゃない。それで僕は弟に佐野家の恥、って言われて。そういう苦~い思い出があるものですから、クイズのシーンを読んだ時に、どんなに演じたところで説得力がないと。これを何とか説得力を持たせるためにはどうしたらいいだろうかと考えましたね。一生懸命演じるしかないですよ。そのことだけを信じて、一生懸命やりました!

oh-father村上 淳: 原作は未読で、元ホストで女性の扱いが上手いところが個性として脚本には描かれていたんですが、そこはあまり考えずに、母のような兄のような存在で、優しくいようと思いました。監督とも少し話したんですが、肩の力を抜いて、現場にいて起きたことに反応しようと思っていました。

oh-father河原雅彦: ギャンブラーという設定だったんですが、僕一切ギャンブルをしないので……。憎んでいますから(笑)。ギャンブルをしない男ですから、俳優としての役作りですよね。僕なりのギャンブラーを演じさせていただきました。ノリで。ノリ大事でしょう。友達みたいな関係のポジションなのかなと、本をいただいたときにはそう読めました。一生懸命役作りしたので、映画をご覧になった方には、僕はすごいギャンブルをする人だろうなと思われているかもしれないですが、憎んでおりまして。今、ノリではなしているから、着地点とかどうでもよくなってきていまして……(笑)。そういう、お友達の感じを意識して演じさせていただきました。

oh-father宮川大輔: 僕は体育教師役で、お話をいただいてからクランクインまで間があったので、やっぱり体育教師だから腹を割って、6ポケットぐらい作っていこうかなと思っていたのですが、間に合わず、ポッテポテの体でやらせていただいたので、役作りは失敗したかなと思うんですが(笑)。役作り、そんなにあんまり考えていなかったです。ノリでやらせていただきました。宮川でした。

村上 淳: 6パックですから(爆笑)。


4人のうちで理想の父親は?

岡田将生: もう、いないでしょう(笑)。みんなノリでやってるんですよ(笑)。今のは冗談で、やっぱり家庭的で村上さんが演じたアオイがいいなと思いますが、どのお父さんも素晴らしく、秀でているものが違うので、何を選ぶかだと思うんですが。


岡田さんみたいな息子と忽那さんみたいなお嫁さんがいたら?

宮川大輔: 宮川さん:それは、いい息子ですし、いい嫁さん候補だと思いますよ。

河原雅彦: そのまんまじゃないですか。

宮川大輔: 一発目ってそういうことじゃないですか。

佐野史郎: :(岡田さんが)自分で自分の役がうらやましいって言っていたけれど、僕は実人生で息子はいないので、正直言ってうれしいですよね。“あ、彼女連れてきたんだ”と、疑似的なそういう家族というのを思いながら演じていたというのはありましたね。実際は娘一人いるだけで、彼氏なんかいるのかなと思って日々過ごしていますけど。実際は甥っ子を息子のように感じたりすることもあるので、フィクションではありますが、うれしかったですね。

村上 淳: 仲良くやればいいと思いますよ。ヴェネチア行って、ゴンドラ乗って、いちゃいちゃすればいいと思いますよ。

河原雅彦: 最初は僕たち男性陣だけの撮影が続いていたので、忽那さんが入った時に現場が色めき立ちましたからね。ぱっと明るくなりましたから。だから、自分たちもちゃんと女性としてみていたというか(笑)。岡田さんの、相手役というよりは、自分たちも現役感があったような。やらしい眼を抑えるのが必死でした(笑)。

佐野史郎: :忽那さんと食卓の日があるんですけど、あの日は確かにテンションが高かったね。異常に。


忽那さん、恋人の家族構成がこうだったら?

忽那汐里: にぎやかでいいですよね。ちょっと大変そうでもありますが。でもさみしい思いをしなくて済みそうですね。


藤井監督とのお仕事はいかがでしたか?

oh-father岡田将生: やれてよかったなと本当に思っています。同世代の監督とやるのが初めてだったので、お話するにも、普段だと監督と話すのは緊張するんですが、藤井監督とはちゃんと普通に気持ちよく、作品の話や役の話をリラックスして出来ました。今まであまりそういう環境がなかったので、今回はすごく違ったものが見えて、またぜひ藤井監督とご一緒できたらいいなと思っています。

佐野史郎: 監督と俳優の関係ってあまり……僕には年齢は関係ないですね。

村上 淳: 僕は結構あるんですよ、20代の監督って。この大きな現場でよくやっていたな、すごいなと感心しました。


撮影中のエピソードをお聞かせください。

岡田将生: 常に笑顔があふれているというか、いい意味で緊張しない現場で、撮るにしても、結構長くワンカットで撮ることが多かったので、日々刺激的な毎日でした。皆さんとお芝居できて、本当に楽しかったなというのがあったのと、河原さんがアドリブをすごくされたので、それで毎日楽しくなっていたというか。

村上 淳: そのアドリブに対して、宮川さんがフレームの外で突っ込むんですよ。

宮川大輔: 突っ込みたいんですよ。河原さんのアドリブの威力がすごすぎて、本当にそれが楽しかったですね。笑いこらえるのも大変でしたし、河原さんが佐野さんをいじったりするんです。それがだんだんハマって来て。普通のことなんです。茶碗をカーンって言わしたぐらいなんですが、「カーンって言わしてるじゃん」みたいな。それが面白くなってくるんですよ。それで、次のシーンでもまたカーンってなったりして。

村上 淳: 次のカットで鳴らなかったら、「鳴らさないじゃん」みたいな。でも鳴ったり鳴らなかったりはお客さんには分からないんですよ。

佐野史郎: サンダルが、よくあるじゃないですか。柄本さんが下りてきて、玄関でサンダル履くときに、いちいち下見て履かないですよね。「なんだ」って言って出たんですけど、ちゃんと履けてなかったんですよ。それで河原さんが、「ちゃんと履けてないじゃん」っていうんですよ。そんなことの積み重ねです。

河原雅彦: 眠かったんですよ。正気を保つことで精いっぱいで、慣れてないじゃないですか。朝から深夜にわたる撮影って。舞台は一ヵ月稽古やるんですけども、映画はちょちょっと合わせたら、すぐ本番の連続で、疲れていたので何か喋ってないと思って、目に入ったものを全部口に出すように心掛けていました。


忽那さん、現場はいかがでしたか?

忽那汐里: 本当に楽しそうだなと。私が最初に現場に行ったときには麻雀をやっていて、でもお父さんが一人呼ばれてしまって、ちょっと代わりにやっておいて、というような自由な感じがいいなと思いました。


最後にメッセージをお願いいたします。

岡田将生: 家族の絆というのは、血がつながっていなくても、それを超えるぐらいの愛がある、というのが一つのテーマだと思いますので、映画を観て、感じてもらえると嬉しいなと思っています。

忽那汐里: 高校生の由紀夫と、4人のお父さんとで娯楽とサスペンスのテーマが行き交ってすごい面白い作品になっていますので、楽しんでいただけたらなと思います。

oh-father佐野史郎: 家族はあるもんじゃなく、作るもんだというのはメッセージとして伝えたいというのは、優等生的な答えとして言っておきますが、その向こうにはとんでもない恐ろしいストーリーが隠されているので、それを読み取っていただけると、一出演者としてありがたいなと。暗黒と救いがともにあるホームドラマです。

村上 淳: いい作品に仕上がっていると思います。ぜひ友達、家族、一人でもいいですが、劇場で観ていただけると嬉しいなと思います。

河原雅彦: メインキャストをやらせていただいた6人、こういって素敵な人が集まって、6人それぞれにポケットがあって(笑)。

宮川大輔: やめてくださいよ。使われるじゃないですか(笑)。あ、使われるのか。

村上 淳: 僕は7つあります(笑)。

河原雅彦: あの、劇場でお待ちしています。

宮川大輔: すごく楽しい作品になっていますし、サスペンスのところはドキドキすると思うので、本当に観ていただいた後に、5人、10人に言っていただいて、その方がまた観に行って……みたいなので拡がっていくといいなと思っています。……6パックか……。


(オフィシャル素材提供)


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