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記者会見

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『SHORT PEACE』製作発表会見

2013-03-31 更新

大友克洋(「火要鎮」監督)
森本晃司(「オープニングアニメーション」)
森田修平(「九十九」監督)、岸 啓介(「九十九」ストーリー原案、コンセプトデザイン)
安藤裕章(「GAMBO」監督)
石井克人(「GAMBO」原案脚本、クリエイティブデュレクター)
カトキハジメ(「武器よさらば」監督)
田中達之(「武器よさらば」キャラクターデザイン)

SHORT PEACEshortpeace

配給:松竹
2013年7月20日(土) ロードショー!!
© SHORT PEACE COMMITTEE
© KATSUHIRO OTOMO/MASH・ROOM/SHORT PEACE COMMITTEE

 『AKIRA』から25年――『スチームボーイ』から9年―稀代の映像作家である大友克洋による作品を筆頭に、日本のアニメーションの最先端にあり、その先にありうる表現の方向性を模索しているトップクリエイターたちが結集したアニメーション映画『SHORT PEACE』(7/20公開)の製作発表会見が、東京国際アニメフェアにて実施された。


「火要鎮」は、すでに国内外で高い評価を得た作品となりましたが、この作品自体として目指したところを教えてください。

大友克洋: 最初から短編でやるなら時代劇かなと思っていました。あまりCGに頼らずに、手で描いた柄を着物にハメ込んでみたり、絵巻物のようなテイストのものをやりたいと思っていたので、実際にやれて楽しかったです。

今回はオープニング・アニメーションという役割でありながらも、ある意味一つの作品でもありましたが、どのようなスタンスでのぞみましたか?

shortpeace森本晃司: 自分が参加するときにはすでに4作品が出来ていました。4作品の橋渡しになるようにと思って作りました。新しい扉を開けて、その向こうに新しい発見があるようなイメージで作りました。

「九十九」は力強いテーマとメッセージを含んだ作品でしたが、どこからこの作品の着想を得たのでしょうか?

岸 啓介: 森田監督と話して、まず日本というテーマがあり、物にまつわる作品にしたいと思ったとき、最初に“もったいない”というキーワードが浮かびました。物としての役割を終えてしまった物に対する慈しみの心、よくがんばったなという思いは、すごく日本的な考え方なんじゃないかと思い、この作品を作りました。

「九十九」は、アニメーションとして、とても目新しいビジュアルの作品でした。表現として目指したところを教えてください。

森本晃司: 今回の4作品のなかでトップ・バッターとして一番最初に作品を作りました。僕は日本昔ばなしが好きで、それを新しくCGで作ったら面白いんじゃないかと思っていたら今回の企画の話があり、物としての存在感を感じられる作品を目指しました。

「GAMBO」は衝撃的で、一筋縄で行かない作品と感じましたが、作品の着想や目指したところを教えてください。

石井克人: 白クマと鬼が素手で本気で闘ったらどっちが強いのか?その闘いを観たかったんです(笑)。以前から構想はあったのですがどこで発表しようかなと思っていたら、今回の企画にぴったりかなと思い作りました。

安藤監督はじめ、石井克人さん、貞本義行さんというとても個性の強いチームでの作品づくりはいかがでしたか?

安藤裕章: 外からくる異形と内からの異形の闘いとしてこの作品を作りました。キャラクターデザインの貞本さんには、記号的な省略はしないで、生身の人間からデザインに落とし込むかたちでキャラクターを作っていただきました。

大友克洋さんの原作漫画からの初監督作品となりますが、どのような切り口で映像化したのでしょうか?

カトキハジメ: 原作の「武器よさらば」は40代半ば以上の人間にとっては忘れられない作品で、この世界の人間で影響を受けていない人はいないんじゃないかというくらいの作品です。そんな素晴らしい原作をまさか自分が監督するとは思ってもおらず、責任重大という思いで作りました。

今回のキャラクターデザインはどのようなところにこだわりましたか?

田中達之: 高校生のときに原作の「武器よさらば」と出会いました。大友ファンの間ではカルト的な人気の作品で、全てが好きです。ファン代表としてこの作品に取り組みました。

日本に限らず世界中のクリエイターの中で、いま気になっている方はいますか?

shortpeace大友克洋: すごくいっぱいいます。漫画、イラストの世界では世界中で新しい人がどんどん出てきているから、良い環境だと思います。アニメの世界にももっと新しい人が入ってきて活気づけてほしいと思っています。

『SHORT PEACE』と同時期公開でジブリ作品がありますが、ジブリ作品はどう思いますか?

大友克洋: ジブリには敵わないです。ボクらはボクらでがんばるしかないです。

どうしていま“日本”がテーマなんでしょうか?

大友克洋: 今回の企画は震災前からありました。当時、“クール・ジャパン”として日本の文化を世界に発信していこうという動きがあり、日本を舞台に過去から未来へ、それを新しい作家たちと一緒に作ってみようというコンセプトでスタートしました。

今後、長編作品を監督される可能性はありますか?

大友克洋: 長編の企画は出しています。震災以降、劇場作品の資金集めが厳しい時期が続きましたが、それがいまは回復しつつあります。もうそろそろ企画が動き出すんじゃないかとボクも期待しています。

(オフィシャル素材提供)

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