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2007-12-21 更新
イントロダクション
1959年、オーストリア・トプリッツ湖から大量のポンド紙幣が見つかった。引き上げたところ、その全てが贋札と判明。一緒に見つかった資料から、第二次世界大戦中、ナチス・ドイツがイギリスの経済混乱を狙った「ベルンハルト作戦」のもと、強制収容所内の紙幣贋造工場で作ったものだと判明した。
この驚きの事件については、贋ポンド札が主にドイツのスパイ活動に使用されていたことから、ミステリー小説などでナチス側の視点から語られることが多く、強制的に贋札作りに従事させられていたユダヤ系技術者の視点から描かれたものは少なかった。彼らはどのようにこの作戦に参加させられ、どんな思いで贋札作りを行っていたのか。本作『ヒトラーの贋札』は、彼らの苦悩と葛藤、命をかけて信念を守り抜いたその姿を、よりリアルに観客へと伝えるため、実際に強制収容所で紙幣贋造に携わった印刷技師アドルフ・ブルガー氏の著書「ヒトラーの贋札 悪魔の工房」をベースに、フィクションを加え映画化。当時の印刷技術や贋札作りの工程を忠実に再現しながらも、スリリングかつドラマティックな物語に見事に仕上げている。
作品紹介
第二次世界大戦中のドイツ、ザクセンハウゼン強制収容所。
そこに各地の収容所から送られてきたのは、世界的贋造犯・サリー(カール・マルコヴィクス)、印刷技師・ブルガー(アウグスト・ディール)、画学生のコーリャ(セバスチャン・アーツェンドウスキ)などユダヤ系の技術者たち。彼らに課された使命は「完璧な贋ポンド札」を作ること。収容所内には秘密の工場があり、ナチス・ドイツは、そこでポンドの大量贋造を行い、イギリスへ経済的打撃を加えることを狙っていたのだ。
サリーたちの命をかけた贋札作りは、成功しつつあった。しかし、それはナチスに資金を与え、戦況を有利にし、収容所にいる家族や恋人を苦しめ続けることを意味する。自分の命か、正義を全うするか。彼らは葛藤し、苦悩する。そんな中、なかなか完成しないことにしびれを切らしたナチス親衛隊の隊長ヘルツォーク(デーヴィト・シュトリーゾフ)から期日までに完成できない場合、見せしめに5人を銃殺すると通告される――。
(2006年、ドイツ=オーストリア合作、上映時間:96分)
キャスト&スタッフ
監督・脚本:ステファン・ルツォヴィッキー
アドルフ・ブルガー著「ヒトラーの贋札 悪魔の工房」による
出演:カール・マルコヴィクス、アウグスト・ディール、デーヴィト・シュトリーゾフ、マルティン・ブラムバッハ、アウグスト・ツィルナー、セバスチャン・アーツェンドウスキほか
配給
クロックワークス
シャンテシネ、京成ローザにて公開中、ほか全国順次ロードショー
オフィシャルサイト
http://www.nise-satsu.com/(外部リンク)
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