インタビュー・記者会見等、映画の“いま”をリポート!

Cinema Factory

Cinema Flash



舞台挨拶・イベント

トップページ > 舞台挨拶・イベント > 『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』

『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』公開記念トークイベント

2022-09-14 更新

藤本国彦(ザ・ビートルズ研究家)、星加ルミ子(日本人初ザ・ビートルズ単独取材の編集者)

ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インドbeatles ©B6B-II FILMS INC. 2020. All rights reserved
配給:ミモザフィルムズ
9月23日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、新宿バルト9ほか全国順次公開

 9月12日(月)、ヒューマントラストシネマ渋谷にて『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』公開記念トークイベントが行われた。登壇したのは、本作の字幕監修を担当し、ビートルズ研究家として数多くの関連書籍を手掛ける藤本国彦と、音楽評論家であり、日本人ジャーナリストとして初めてザ・ビートルズ単独独占取材を成功させた星加ルミ子。レジェンドである星加が紹介されると場内にどよめきが起こった。


 1965年、ミュージック・ライフ誌の編集者として「ザ・ビートルズの取材をするまで帰ってくるな」とロンドンに送り込まれた星加は、マネージャーのブライアン・エプスタインに体当たりで依頼し見事取材の機会を勝ち取ったという。レコーディング終わりのザ・ビートルズに会うため、急いで日本から持参した着物に着替えてEMIスタジオ向かったと当時を振り返る。実はこの時お土産に日本刀を持参していたという驚愕のエピソードも披露された!

 4人の印象を尋ねられると、「最初は不思議な装いの女の子を怪訝な顔で見ていました。最初に話しかけてきたのはジョージ・ハリスン。“どうしてきみはこんなに太いベルトをしているんだ? なぜこんなロングスリーブなの?”と着物に興味津々! そうするとポールたちも近づいてきて、“そんなところで話していないでこっちにおいでよ”と」微笑む。「会ってみると普通の青年たちで、“俺たちがビートルズだ”という威張りや気負いもない。なかでもポールが気を使ってしゃべってくれてとても助かりました」と、『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』でも紹介されるように、4人はとても気さくに応じ、30分の予定が3時間も取材できたという発言に笑いが上がった。「一番しゃべったのはやはりポールですね。ジョン・レノンは非常に警戒心の強そうな人でした。はじめは遠くから私たちが話しているのを見ていたのだけどだんだんと気がついたら近くにいて、“俺は日本語を少し知っている”と日本語のイントネーションを言ったりして、意外にも冗談を言う人でしたね。ジョージはギターを片時も離さず、いつもニコニコしながらみんなの話を聞いているんです」と述懐、ジョンに同い年だと伝えると、「だったらパスポートを見せてくれ」と言われたという。


beatles

 進行役の藤本から「なんとポールが星加さんからのプレゼントをインドに持っていっているんです」と衝撃のコメントが飛び出す。ミュージック・ライフ67年11月号や、「ハロー・グッドバイ/アイ・アム・ザ・ウォルラス」の日本盤EPのジャケットでメンバーが着用している“毛糸のちゃんちゃんこ”は、4人へのお土産として星加さんが渡したもの。本編にはこの“ちゃんちゃんこ”を着たポールの後ろ姿が映っているので要チェックだ。

 インドから帰国してすぐのメンバーにも会ったという星加は、アップルレコードの仮の事務所で、偶然にもポールとリンゴ、インドに滞在していたドノヴァンと会ったという。ドノヴァンはその時「彼はアップルの契約第一号のミュージシャンだ」と紹介されたという。渡英の目的は『マジカル・ミステリー・ツアー』の買い付けだったと明かした星加は、あまりの高額に一度は断念して帰国したが、「テレビ局の枠も押さえ、スポンサーもついているから」と再び直談判に訪れていた。事情をきいたポールはすぐに権利者に電話し、「もう一度彼のところに行ってこいよ。今度は少しは安くしてくれると思うから」と交渉してくれたと明かし、なんと最初の値段の半額で『マジカル・ミステリー・ツアー』の権利を取得できたとポールの人柄の見えるエピソードを語った。

 1965年の初対面から幾度もザ・ビートルズを取材してきた星加の秘蔵のエピソードに笑いと驚きが満ち溢れ、ザ・ビートルズの“素顔”に迫るファン垂涎の時間となった。

 インド滞在期のザ・ビートルズの素顔に迫る『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』は、9月23日(金・祝)全国公開。



(オフィシャル素材提供)



関連記事
公開初日トークイベント

Page Top