2022-07-01 更新
ムロツヨシ、岸井ゆきの、𠮷田恵輔監督
人間ドラマからコメディ、バイオレンスまで作品ごとに観客の心をざわつかせてきた𠮷田恵輔監督のオリジナル最新作『神は見返りを求める』(現在公開中)。そのミニライブ付きトークイベントが6月30日都内劇場で行われ、出演者の岸井ゆきの、楽曲提供のセツコ(空白ごっこ)、そして𠮷田恵輔監督が参加した。
客席で本作を鑑賞していた岸井は客席からサプライズ登場。久々に本作を鑑賞したそうで「面白かったです! でも思っていた以上に悲しかった……」と感想を述べた。一方、本作のために挿入曲『かみさま』と主題歌『サンクチュアリ』を提供した空白ごっこのセツコは「最初は田母神(ムロツヨシ)とゆりちゃん(岸井)の関係性の変容と唐突な終わり方で余韻に浸る暇もなかったけれど、何度も観ていくうちに作品への理解度も深まり、こういう関係性もありなのかな?と考えさせられました」と納得していた。
岸井は撮影を振り返り「毎日が楽しくて、毎日地面に膝をついてしまうくらい笑っていました。どんな話をしていたか? それは覚えていません。内容のない話ばかりでしたから」と思い出し笑い。𠮷田監督も「俺もどんな話をしたのか覚えていない。なぜか俺がゆきのに壁ドンしているわけの分からない写真があった」と楽しそうに回想していた。
またムロがビール瓶で頭を殴られるシーンの舞台裏もトーク。ビール瓶は飴細工でできた小道具だが「撮影翌日にムロさんに会ったら『あれ本当に痛かったんだけど! 今も頭が痛いわ!』とすごい顔をしながら苦情を言ってきた」と岸が証言すると、𠮷田監督も「当たり所が悪かったみたいで『ゴン!』からの『バリン!』みたいな感じで……。本当に痛かったみたい」と苦笑い。岸はダンス・シーンにも挑戦したが「昔から体操をやっていたのでできるかな?と思っていたら、練習の段階でものすごい筋肉痛に襲われました。体操とは使う筋肉が違うみたい」と驚いていた。
空白ごっこのファンという𠮷田監督は、楽曲起用について「田母神とゆりちゃんが出会って仲良くなるところに、アニメーション映画『君の名は。』での『前前前世』的エモーショナルさが欲しかった」と解説。これにセツコは「𠮷田監督の作風は知っていたので危ない曲をオーダーされるのかと身構えて会いに行ったら『『前前前世』でお願いします!』と言われて……腰が抜けました」とビックリしたものの「映画だからといって自分たちの作風を極端に変えなくて良かったのでやりやすかった」と安堵していた。
岸井は空白ごっこ書下ろしの楽曲について「聞いた瞬間に物語や撮影時を思い出して、監督に『最高なんですけど!』と言ってしまいました。田母神とゆりちゃんが喧嘩しないで終わるような映画にしてほしいとさえ思った。それくらい映画に合っていた」と太鼓判。セツコも「自分で言うのもおこがましいけれど、映画にピッタリとハマっている楽曲になって嬉しかった」と喜んでいた。
そしてステージでは空白ごっこが挿入曲『かみさま』と主題歌『サンクチュアリ』を生パフォーマンス。熱唱に酔いしれた岸井は「まさにこの映画のための曲!」と大興奮。𠮷田監督は「耳で聴いて酔いしれて、歌詞を読んで映画とのリンクにキュンとなる」と大感激も「ただキーボードのEDDYさんのほうが俺よりも映画監督っぽくて気が散った。むしろ俺のほうがキーボード担当の雰囲気が出ているな」などと自虐をかまして場内大爆笑となった。
最後に岸は「初号を観たときに『誰が喜ぶか分からない映画だけれど私たちが楽しいからそれでいい!』というところから始まった映画が、このようにいろいろな方に届いていると思うと感慨深い」とスマッシュ・ヒットにしみじみ。𠮷田監督も「ちゃんとした映画はたくさんあるので、本作のような変な映画が1本くらいあってもいい。道徳心を養える映画なのでお子さんにもぜひ勧めていただきたい!」とユーモア交じりにアピールしていた。
(オフィシャル素材提供)
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