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『ポプラン』初日舞台挨拶

2022-01-15 更新

上田慎一郎監督、皆川暢二、アベラヒデノブ、徳永えり

ポプランpopran ©映画「ポプラン」製作委員会
エイベックス・ピクチャーズ
絶賛上映中!

 映画『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督の最新作『ポプラン』が初日を迎え、都内で行われた舞台挨拶に上田監督、皆川暢二、アベラヒデノブ、徳永えりが登壇して作品について語った。


 本作は、ある日突然、自分の大事な部分=ポプランが家出をしてしまうという奇想天外な展開で繰り広げられる異色作品。主人公の心の成長が描かれる大人のヒューマンドラマでもある。

 メガホンを取った上田監督は公開を喜び、「構想10年、長~い旅を経て、やっと公開です」と満面の笑み。脚本、監督、編集を務めている。

 「いつも映画を撮ってから1年くらいは、客観的に作品を観られないんです。今回はいつもと違う感覚として、こそばゆさがあった。毎日ワクワク、ソワソワ、ちょっぴりの淋しさがあります」と作品を自らの手から旅立たせる(公開)ときの気持ちを素直に語った。さらに、「子どもを家から送り出す瞬間の淋しさもある。ここからは世に出で、頑張って来いよ!」と映画の公開に対しては淋しさもあるとコメントした。


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 『ポプラン』は2018年に大ヒットした『カメラを止めるな!』とは違ったアプローチで製作にあたったと話す。「今までで一番自分がにじみ出てしまいました。『カメ止め』とか『スペシャルアクターズ』(19年)では右半身、今回は左半身を見せてしまい、(心の)全裸になってしまったなという、こそばゆさがあります」と説明した。

 映画製作については「何か挑戦がないと撮れないみたいなところはある」と話し、「今動いている企画はいくつかあります」と早くも次回作への意欲も口にした。今後も奇想天外な発想の作品が観られそうだ。


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 作品の公開60日前からカウントダウンを始めたと話す上田監督。「大変だった……」と告白。「キャストやファンの方たちにテンションの盛り上がりを助けてもらって、なんとかやりきりました」と感慨深げ。

 主人公の漫画配信で成功を収めた会社経営者・田上役を務めた皆川は「作品の宣伝のために監督と行動をともにしてきました。大坂に行ってたこ焼きを食べたりして楽しかった」と終始笑顔。本作は、自我を持って逃げ出したポプランを追って、故郷や旧友を訪ねるロードムービーでもある。皆川は、全裸もいとわず、熱演。


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 ポプランとの追いかけっこが印象的だったと明かす皆川は、「撮影は2年前の9月頃で、まだ暑かった。撮影の段階ではCGはないので、何もないものを追いかけての撮影は、はたから見たら何やっているんだろうって感じだったと思います。とにかく体力を使いました」としみじみ撮影を振り返った。


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 共演の徳永は「ポプランを追いかけている皆川さんが本当に大変そうで……。悶え、苦しんでいる姿に、“大丈夫かな”って。すごいなと思いました」と感心しきり。猛スピードで飛び回るポプランは早すぎて、真っ黒にしか見えないのだが、上田監督は「ちょっとだけ肌色も入っています」とにやり。こだわりを見せた。


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 この日、何故かひとり、半そでのアロハ姿で登場したアベラは「冬にこの格好は全裸に近い。恥ずかしい……」と笑いで会場を盛り上げる。本人は大緊張の様子だったが、劇中の衣装であることが判明した。


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 最後に、皆川は「観た後に、いろんな感想が出るのを楽しみにしています。まずはじっくり観てください」と客席に笑顔を向ける。

 上田監督は「いろいろな感想が出るのが面白い。面白がるポイントはそれぞれバラバラだと思う。観て、一緒に語り合って欲しい。この映画が、(鑑賞後も)皆さまの頭の中で長く上映が続く作品になればいいな……」と観客の反応が楽しみだとメッセージを送った。


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(取材・文・写真:福住佐知子)



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