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『ポプラン』スペシャルトークイベント

2022-01-11 更新

上田慎一郎(監督)、皆川暢二(俳優)
司会・進行:大島育宙(芸人・Youtuber)
ゲスト:SYO(映画ライター)、濱津隆之(俳優)

ポプランpopran ©映画「ポプラン」製作委員会
エイベックス・ピクチャーズ
2022年1月14日(金) テアトル新宿ほか全国公開

 奇才・上田慎一郎監督の最新作『ポプラン』(1月14日公開)の公開を直前にした1月9日(日)、東京カルチャーカルチャー(渋谷)でスペシャルなトークイベントが実施された。上田監督をはじめ、主演の皆川暢二、映画ライターのSYOが出席したほか、イベント後半には上田監督の大出世作『カメラを止めるな!』主演の濱津隆之も参加した。


 まずは上田監督と皆川がステージに登壇し、上田監督の「今日はみんなで新年会の気持ちで!」という明るい宣言を皮切りに、すでにマスコミ向けの試写などで本作を鑑賞した著名人たちから、高い評価を得ている『ポプラン』のスペシャルなトークが幕を開けた。

 さらに上田監督は完成後の周囲の反応について「作品を観た方々から、いい意味で『思っていたのと違う!』と言われることが多い。感想の種類が分かれるというのは今までと違う。年代や性別によっても受け取り方が違う」と明かし「映画を観終わった後にぜひとも語り合ってほしい。鑑賞後にポスターを見てもらうと腑に落ちるところがあります」と“しかけ”を仄めかしていた。

 主人公の田上を演じた皆川は「脚本を読んだときに、上田監督が実体験で感じたことが織り込まれていると思ったし、田上には上田監督の投影がある」と田上というキャラクターに上田監督の影を感じたという。また周囲の反応については「試写での観客の反応も毎回千差万別。観る人によって反応が変わる。公開が始まってどんな感想が飛んでくるのか。今から楽しみ」と封切りに期待。海外でのリアクションにも「世界の人々の反応や受け取り方も国によって違っていそう」と海外公開にも思いをはせていた。

 一方、SYOも本作のグローバルな展開の可能性に触れて「男性性を喪失する設定は、日本に限らず世界にも届くはず。かといって本作は野郎映画というわけではまったくない。バランスの取れた作品であり、非常に感動した。『ポプラン』のように物語の入口と出口が違うのはいい映画の条件でもある」と絶賛していた。

 また2022年に期待する作品として、アニメーション映画『SLAM DUNK』を挙げた上田監督は「実は『ポプラン』には漫画『SLAM DUNK』での、セリフのない山王戦シーンから影響を受けている場面があります!」と意外なインスピレーション元を告白。さらに『カメ止め!』クライマックスでの組体操場面についても「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』でドクがデロリアンを走らせるシーンのトーンに影響を受けています」と予想外のネタ元を明かしていた。

 トークイベントの後半戦では『カメ止め!』主演俳優の濱津が参上。『ポプラン』について「けったいな映画! 設定などよく思いついたな!と。でもおバカなコメディ映画かと思ったら、全然違ういい映画だった。そもそも『ポプラン』という言葉にはどんな意味があるの? 気になる!」などと感想を寄せた。『カメ止め!』『メランコリック』主演が揃ったところで、本邦初公開となる上田監督によるコラボレーション映像を上映。『カメ止め!』『メランコリック』のメインキャラが、飛翔する“ポプラン”に出会う内容で、上田監督は「日本にはユニバース作品がないので、それをやりたいと思った」と狙いを説明し、濱津との久々の現場では「濱津さんがアカ抜けたと思った。『カメ止め!』時代とはオーラが違う」と感じたという。

 『カメ止め!』を境に人生を大きく変転させた上田監督と濱津。上田監督が「いまだに“『カメ止め!』の上田”と言われるのは嬉しいけれど、それを塗り替えたいとも思う」と心境を吐露すると、濱津は「生活も180度どころではなくガラッと変わりました。ただただ感謝」としみじみ。上田監督は『カメ止め!』フィーバーを経てスランプに陥った際、濱津に対して「『カメ止め!』がプレッシャーや呪縛になっていないか?」と尋ねたという。それに濱津は「まったくない! あって良かったとしか思えない!」と答えたそうで、上田監督は「それを言われてハッとした。『カメ止め!』にしがみついていたのは俺なんだ……と気づかされた」と濱津の言葉によって心が救われたエピソードを紹介した。

 一方の皆川は『メランコリック』の成功について「自分たちの存在を知ってもらえた作品だけれど、次のステップにまだ行けていない。自分が思い描いていた進み具合ではないので葛藤はある。僕自身も枕詞に『メランコリック』と付くので、いろいろな意味で払拭していきたい」とさらなる飛躍を誓っていた。

 最後に皆川は「今日はたくさんお話をして新年明けで脳がフル回転。2022年の一発目の映画として『ポプラン』をぜひ観てほしい」と期待して、上田監督も「2時間半のトークは長いかなあと思ったけれど、あっという間。たくさん話せたけれど、逆に謎が深まったかな? これからも映画作りや場作りを通して明るい場を提供していきたいので、まずは『ポプラン』を劇場でご覧ください!」とアピールしていた。



(オフィシャル素材提供)



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