2021-07-26 更新
前作『ひかりの歌』が、口コミなどの評判により全国各地での公開へとつながった杉田協士監督の長編第3作『春原さんのうた』。この度、第32回マルセイユ国際映画祭インターナショナル・コンペティション部門にアジア作品で唯一正式出品されていた本作が、日本映画史上初のグランプリを受賞! さらに今年から新設された俳優賞(荒木知佳)、観客賞も獲得し、三冠に輝く快挙を達成した。
マルセイユ国際映画祭は、地中海に面したフランス第2の都市マルセイユで、ジャンルの垣根を超えた多彩なプログラムを行うことで知られる映画祭。今年は7月19日から25日まで開催され、杉田協士監督と主人公・沙知を演じた荒木知佳が参加した。コンペティション審査委員長を務めたのは、『立ち去った女』で第73回ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞したフィリピンの鬼才、ラヴ・ディアス監督。ワールドプレミアを含む計3回の上映は、毎回満席の盛況ぶりで、上映後のQ&Aでは、夜遅い時間にもかかわらず、ほとんどの観客が最後まで残り、2人の話に耳を傾けていた。その他にも、監督と荒木は、アピチャートポン・ウィーラセタクン監督をはじめ様々な映画人や批評家、学生たちとの交流を現地で楽しんだ。受賞結果の発表は7月25日(日)の閉会式にて行われた。
結果を受けて、杉田監督から喜びのコメントが到着した。
▼ 杉田協士監督 コメント
俳優の荒木知佳さん、歌人の東 直子さんの短歌とともに始まり、東京の片隅の街で生まれていったこの映画が、フランスのマルセイユという遠くの街で初めて上映され、こうして喜ばれたことがとてもうれしいですし、希望に感じています。
いまこのコメントは閉会式直後の集まりで書いていますが、その間も様々な人たちがいろいろな言語でお祝いの言葉をかけにきてくれています。
一緒に作ったメンバーたちにも心からおめでとうと伝えたいです。そして感謝をしています。マルセイユ国際映画祭が見つけてくれたこの映画がここからまた広がっていくことを、たくさんの人たちと出会っていくことを願っています。
本作の日本での公開は、2022年新春よりポレポレ東中野ほかにてロードショー。
(オフィシャル素材提供)
関連記事
・初日舞台挨拶