2021-04-18 更新
瀧内公美(『火口のふたり』『裏アカ』)を主演に迎えた春本雄二郎監督(『かぞくへ』)の最新作『由宇子の天秤』が9月より渋谷ユーロスペースほかにて公開となる。この度、第71回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に出品されたことを受け、春本雄二郎監督、本作のプロデューサー・片渕須直(『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』監督)、出演・梅田誠弘が現地入りすることが決定した。
ベルリン国際映画祭は、カンヌ・ヴェネチアと並ぶ世界三大映画祭のひとつで、国内外が注目する歴史ある映画祭。今年は、新型コロナウィルス感染拡大防止の影響で3月と6月の2回に分散して開催。3月はオンラインでの実施となったが、6月は、16の屋外会場で126作品を上映することが正式に決定。本作はこれまでに11の海外映画祭に出品されてきたが、本映画祭でようやく念願の現地入りを果たすこととなる。
今回選ばれた<パノラマ部門>は、世界各国から集められた良作かつ現代社会を独自の視点で切り取った作品を数多く選出することで有名で、近年の日本映画では『予兆/散歩する侵略者 劇場版』(17/黒沢 清監督)、『リバーズ・エッジ』(18/行定 勲監督)、『37seconds』(20/HIKARI監督)などの話題作が選ばれている。ベルリン国際映画祭は、6月9日から20日(現地時間)の期間で開催。『由宇子の天秤』は、6/17(木) 21:45~(現地時間)ハーゼンハイデ国立公園にあるFreiluftkino Hasenheideにて上映される。
主演は、『火口のふたり』(19)で第93回キネマ旬報ベスト・テン主演女優賞に輝き、本作でスペインのラス・パルマス国際映画祭で最優秀女優賞に輝いた瀧内公美。脇を固めるのは『佐々木、イン、マイマイン』(20)の河合優実、『かぞくへ』(16)の梅田誠弘、さらに日本映画屈指のバイプレイヤー 光石 研ら。監督・脚本は、日本の片隅で生きる若者たちの葛藤と不器用な優しさを描き、約1万人を動員する異例のロングランヒットとなった『かぞくへ』の春本雄二郎。そして、長編アニメーション『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』の片渕須直がプロデューサーとして参加している。
<春本雄二郎監督 コメント>
コロナ禍により、昨年から幾度も日本から見守ることしかできなかった海外国際映画祭。
今作初の現地参加が、世界三大映画祭の1つであるベルリナーレで叶うことに深い喜びを感じています。この幸運に、スタッフ、キャスト、協力して下さった全ての皆様に、改めて感謝をしたいと思います。ご自身の新作を制作されている中、貴重なご助言を下さっている片渕須直プロデューサー、長年苦楽を共にして来た梅田誠弘とともに、作品の代表として、映画が国境、文化、社会を超える瞬間にしっかりと立ち会い、また、全作品野外上映、全観客の24時間以内の陰性証明もしくはワクチン接種完了という形で映画祭を実現した運営の方々の想い、日本のいまと比較して、この映画祭の意味を見つめてきたいと思います。
<プロデューサー:片渕須直 コメント>
私にとって初プロデュース作品です。そして、春本監督の活躍で各国映画祭での上映・受賞が続いている映画であるのに、コロナ下にあってこれまでどの映画祭にも出向くことができませんでした。今回こそは、ベルリンの空の下、野外スクリーンに映る『由宇子の天秤』の姿を見守って来たいと思います。
<梅田誠弘 コメント>
ベルリン国際映画祭に選出されたことを知らされてから『由宇子の天秤』が上映される姿をずっと想像してきました。映画祭へ参加できること、本当に嬉しく思います。『由宇子の天秤』の勇姿を見届けると共に、ベルリン国際映画祭という世界屈指のイベントが映画というものに持つ価値を学んで来たいと思います。
(オフィシャル素材提供)
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