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『大コメ騒動』公開御礼イベント

2021-01-10 更新

井上真央、室井 滋、鈴木砂羽、本木克英監督

大コメ騒動daikomesodo 配給:エレファントハウス、ラビットハウス
全国公開中
© 2021「大コメ騒動」製作委員会

 1月9日(土)、井上真央の主演最新作『大コメ騒動』の舞台挨拶を予定していたが、日本国内で新型コロナウィルスが感染拡大している状況を鑑み、無観客での公開御礼イベントへ変更となり、井上真央、室井 滋、鈴木砂羽、本木克英監督が登壇した。舞台挨拶は中止になってしまったが、このような不安な状況だからこそ「日本中の皆さんにエールをお届けしたい!」というキャストとスタッフの思いから、形を変えてのイベントが実現。困難にもめげず、社会を動かした“おかか(女房)”たちのパワーに負けずとばかりに、登壇ゲストが熱い思いと、作品の魅力を語り尽くしたイベントとなった。

 ※イベントの模様は、1月9日(土)20時より映画公式YouTubeにて配信。視聴リンクは、20時に映画公式ホームページのNews欄、Twitter、Facebookにて案内。配信期間は1月9日(土)~2月7日(日)。


 イベント冒頭、配給会社の代表より、当初予定していた劇場での舞台挨拶が中止になった経緯と対応について報告が行われた(売り出し済みのチケットについては払い戻しの案内を出し対応中)。そしてゲストが呼び込まれ、井上真央、室井 滋、鈴木砂羽、監督の本木克英が登壇すると、一気に舞台が華やぎ、公開御礼イベントのトークショーが開始した。

 まずは、映画の全国公開が始まり、本日の形でのイベントを開催するに至った思いも含めての挨拶があった。井上から「本日は大変な中に集まっていただき有難うございます。昨日から公開していて、(作品を)観に行ってくれた人もいらっしゃると聞いて、感謝しています。今日の舞台挨拶が中止になって残念に思いますが、このような場を設けていただけて、思いがけずYouTubeデビューもできるので、今日は楽しんでいけたらと思います」、室井からは「富山県人がたくさんかかわっている映画です。緊急事態宣言が出る前だったため、検査して(1月1日から先行上映を開始している富山県の)舞台挨拶に行ってきました。(富山県は現在)豪雪に見舞われていて、劇場に来て欲しいとも言えず試練の日々を迎えていますが、映画をご覧いただいて分かるように、103年前の米騒動そのものが試練で、試練の中で打ち勝っていく、という話ですので、正しく恐れて劇場に来てくれると嬉しいです」、鈴木からは「映画一つ公開する、ということは大変なことで、作ってから公開するまで1年くらいはあるためハラハラします。今回も“公開するのかな?”と、井上さんとも話していたりしたのですが、こうして、映画をあきらめないで、エンターテインメントの必要性を考える機会だと思う。“負けんまい!”の精神で頑張っていきたい思います」、監督からは「仕上げの時が、第1回目の緊急事態宣言の時期で、スタッフとリモートで仕上げました。(今は)緊急事態宣言と、(北陸地方の)記録的豪雪と寒波に見舞われるという状況ではありますが、主演の井上さんが、こんな時期だからこそあえてメッセージを伝えたいとおっしゃってくださって。不要不急の外出をよびかけてしまうので、映画館へ来て欲しいとも言えないですが、映画館は開いています!ということを言いたいです」と、それぞれの思いを語った。ちょうど1月8日(金)時点で、富山県の公開劇場の観客動員数が1万人を突破したことが、伝えられると、一同笑顔を浮かべた。


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 今回のイベントは、ゲストによる完全フリートーク形式ということで、監督が「主演の井上さんから、今回の御礼イベントをしようと提案があったんですよね」と切り出されると、井上は「せっかくなら普段と違う舞台挨拶ができそうだな、と聞いてきたのに、来てみたら監督がやさぐれていて(笑)」と切り返し、それを受けた監督は「映画も演劇も次々と厳しいことになっている話を聞いていると、どうなるんだろう……という気持ちになってしまって……」と、やさぐれ感を出し始め、それを見た女優陣が「現場でお腹が出ているとかみんなで言っていたよね」など次々いじり、現場以来の仲の良さを見せつけた。


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 室井から「公開のために縁起を担いで12万2千円の電気釜を買ったのですが、炊き上がりが素晴らしくて、103年前のおかかたちに食べさせてあげたいなあ、と思いながら、自分が太ってしまった(笑)」という話が出てくると“コメトーク”に展開。監督からは、「劇中の大正時代の仲仕たちは、男性は一日一升、女性は8合くらい食べていたくらい、お米がエネルギーで命の源だったんですよね」と、主人公たちの過酷な労働と米の大切さを語った。井上は、役作りのため撮影期間中は“米断ち”をしたといい、「お米を断ったら、体重がどんどん落ちていきました」と、時代を問わずお米の大切さを感じたという。そこへ監督がすかさず「でも、日本酒は飲んでいたんですよね」と突っ込みを入れると、井上は「日本酒と、室井さんが美味しい鱒寿司を差し入れくださって。日本酒と酢飯はOKということにしました(笑)。白米だけ食べなかったんですよね」という“独自ルール”が明かされ、笑いを誘った。


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 作品の見どころへ話が及ぶと、室井からは「(映画のご覧いただくと)富山の女性はあんなに強いのか、と思われる方もいらっしゃるかもしれないですが、私や柴田理恵さん、左時枝さんなど、それほどおとなしいイメージではないキャストもいますが(笑)、本当は男性を立てて控えめで、でも家族のために最後はきちんと意見言う、という人たちが多いです。一揆を起した、という黒い歴史という(説もある)ことで、県内の人間でも知らないで育った人も多い。今回映画になったことで、伝わるといいな、と思います」という富山県出身ならではの思いをにじませた。鈴木は、「監督の作品は群像劇、動きがある作品だなと思っている。本作でも最後にある、一致団結したおかかたちが集まってくるところなど、見どころはありますが、生活に密着した表現も散りばめられているので女性たちにも見てもらえたらと思う。自分が演じる役について、どういうまわしをするのか、など監督と話をさせていただいて、コミュニケーションをとりながら演じられた良い現場でした」と現場の思い出も交えて話した。井上は「観終えた後、庶民の底力というか、監督も前におっしゃていた、“時代は繰り返されるんだ”ということがあるんだなと思った。そのたびに、引っ張っていくリーダーがいると思うけれど、そういう大変な時に、名の無い人たちの頑張ろうとする力が大きく変えていくのだろうなと思う。この時代に勇気を与えられるような作品になっていると思います」と、今まさに、私たちを勇気づけてくれる力が本作にあることを語った。


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 イベントの最後に、室井からは「不要不急の外出を避けないといけないけれど、心の栄養は必要だと思いますので、正しく恐れて様子をみて、周りの方とご相談して、安全に劇場にいらしてほしいです」、鈴木からは「コロナの状況について思うことはありますが、こういう世の中で生きているんだと考えるようにしている。そうすると、周りに左右されないで、自分自身を振り返れることができるチャンスでもあり、今は自分を振り返れるチャンスだと思っている。映画や演劇などをあきらめたくないですし、表現できることにチャレンジしたい。自分の意識の中では自由にできると思うので、映画館はやっていますので十分気をつけて楽しんでほしいです」、井上からは「こういう大変な状況が続くと、出口のないトンネルにいる気分になることもありますが、そこに一筋射す光に、映画や娯楽というものがなればいいと思うし、そう信じて、私も頑張っていきたいと思う。安全第一だけれど、頑張りすぎず、“もう我慢できん!”と思ったら、この映画を思い出してほしいです。映画館は開いてますので!」と、劇中で演じた“おかかたち”さながらに、まさに熱い熱い気持ちで、日本中にエールを送ってくれた。

 本作は1月9日(土)時点で、全国78館で上映中。


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(オフィシャル素材提供)



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