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原 一男監督『れいわ一揆』
公開日決定+新予告編完成!

2020-08-14 更新

れいわ一揆reiwa
© 風狂映画舎
配給:風狂映画舎

 『ゆきゆきて、神軍』、『ニッポン国 VS 泉南石綿村』など数々の作品を生み出した原 一男監督が、令和元年夏、参議院選挙で注目されたれいわ新選組の選挙戦を、東大教授の安冨 歩を中心に密着した『れいわ一揆』。昨年の東京国際映画祭で特別上映され、大きな話題となった。その後、ロッテルダム国際映画祭、ニューヨーク近代美術館(MoMA DocFortnight 2020、JAPAN CUTSなどでも上映され、国内外の注目を集めている。

 当初4月17日公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大状況を鑑みて延期となった。改めてこの度、9月11日(金)からアップリンク渋谷ほか全国順次公開が決定。併せて、新予告編も解禁となった。

 これに際して、原 一男監督から今の心境とメイン館を運営する「アップリンク」について、メッセージが発表された。


《『れいわ一揆』再公開に向けて》

 完成して、作った私たちの思惑をはるかに超えて大きな話題になっていた『ゆきゆきて、神軍』。どこの劇場が上映してくれるだろうか?と思案を始めた当初から、ユーロスペースの堀越謙三は親身になってアドバイスをしてくれた。紆余曲折あったが、どんなことがあってもウチでは上映するからね、と早くから宣言してくれていた堀越謙三に托することを決意。堀越謙三に同志的な心情を感じたからだ。
 自主製作のドキュメンタリーをミニシアターで上映する、という流れは、それまでなかったのだ。だから堀越謙三が『神軍』をユーロスペースで上映するということは彼にとっても冒険だっただろうと思う。結果、見事に大ヒット。以後、全国のミニシアターが、自主製作のドキュメンタリーが商売になる、と劇場主たちの認識を変えた。『神軍』は、先鞭をつけたわけだ。
 以後、作品が完成して、この作品はどこの劇場で上映してもらおうか?を決める時、作品を気に入ってくれたか?が判断の基準になるのは当然だが、私が重視するのは、同志的な心情を感じることがきるかどうか、が決め手になる。
 『れいわ一揆』が完成して、私たちが候補の劇場を探し始めた時に、その一番手に選んだのは、アップリンクだった。正確にいうと、石井支配人だった。彼は、実は《夏の神軍祭り》など私たちの企画を持ち込んで受け入れてくれた、という信頼感があったからだ。
 そんな時に浅井 隆代表の「パワハラ問題」がおきた。パワハラ問題自体は、私にはとても他人事とは思えなかったから関心は持ち続けている。が、パワハラ問題を起こした人が代表の劇場で上映することはどういうことかと製作者側が懸念し、上映館を変更した、という話も聞く。が私は、アップリンクで上映してもらう、という方針を変えようという気持ちは全くなかった。あくまでも石井支配人との同志的な心情が揺らぐことはない、と思っているからである。現在、彼がアップリンクの社内改善に向けて社員として苦辛していると思う。その変革が自社に止まらず、今後のミニシアターへのモデルケースになればという心意気も持ち合わせていると信じたいし、今後も、同志的な思いで応援していきたい。

  映画監督 原一男



(オフィシャル素材提供)



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