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『ねばぎば新世界』完成披露舞台挨拶

2021-06-24 更新

赤井英和、上西雄大、徳竹未夏、古川 藍

ねばぎば新世界nebagiba ©「ねばぎば 新世界」製作委員会
配給:10ANTS 渋谷プロダクション
7月10日(土)より新宿K's cinemaほか全国順次公開

 国内外で話題を呼んだ児童虐待を題材にした映画『ひとくず』上西雄大監督の最新作『ねばぎば 新世界』。本作の完成披露舞台挨拶に、出演の赤井英和、上西雄大、徳竹未夏、古川藍が登壇した。赤井演じる勝吉の家のロケ地として、赤井自身の実家を使用した話などを披露した。


 完成披露を迎えての思いを聞かれ、主人公の勝吉を演じた赤井英和は「この作品は、一昨年に撮った作品で、コロナ禍の中で、やっと7月に公開されることになりました。一人でもたくさんの方にご覧いただきたいと思います」と挨拶。


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 勝吉とコンビを組むコオロギ役で、監督・脚本も務めた上西雄大は、「この作品で憧れの赤井さんとバディになれました。人間、生きて頑張っていればこういう日が迎えられると実感しています。今日この日を心から喜んでいます」と感無量の様子。

 監督の上西は、本作制作の経緯について「僕も関西人でして、関西人が『赤井さん』と言うときは、みんな自分の思い出だとかいろいろな想いが『赤井さん』に込められているんです。赤井さんは憧れだし、『どついたるねん』は何度も何度も観ました。映画を作るとなった時に真ん中に置きたかったのは、赤井さんのお人柄の魅力です。僕は昭和に、子どもの頃観た映画がずっと好きで、それを追いかける想いでずっと映画を撮っているので、昭和の匂いを感じさせられるような痛快な作品にできればと思いました」と説明。


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 赤井は、本作の脚本について聞かれ、「僕は知能指数が低い分セリフ覚えが悪いんですけれど、今回勝吉のセリフはすっと入ってきました。勝吉の心が訴えられたかなと思います」と自信を見せた。

 赤井が、「(悪徳宗教団体)ラメクに殴り込みに行く前にコオロギと焼肉屋で乾杯しているシーンで、『お前のこと、俺は弟やと思っている』と言うところは、何べん見てもジーンときます。自分やねんけどね。大好きなシーンです」と話すと、『お前のこと、俺は弟やと思っている』と再現された上西は大感激で、上映後のお客さんは拍手喝采で大盛り上がり!

 上西が演じるコオロギは、失読症で文字が読めないという設定。そのような設定にした背景を聞かれ、上西は「コオロギというキャラは、僕の舞台の作品『コオロギからの手紙』で、貧しくて学校に行けずに字の読み書きができないヤクザのキャラクターなんですけれど、このキャラクターを赤井さんとしゃべらせたいなと思いました。コオロギは、一人だと歩いていけない人間だけれど、親分のそばにいると、力を発揮できて、悪に立ち向かうことができるという設定です」と解説した。

 徳竹は、興信所の小百合役で、アクション・シーンもあった。「そんなに専門的にはやっていないですけれど、空手やボクシングやテコンドーなどちょっとずつ経験はしていまして、興信所が攻められた時の相手役の木庭(博光)さんがプロレスもされているということで、思いっきりやってもいいんじゃないかなと思い、めちゃくちゃ力を入れてパンチを入れさせていました」と血が騒いだ様子!


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 古川は、お父さんが勝吉に救われた教師役。「貴重な経験をさせていただいたのが、スナックでボクシングをやるシーンで、赤井さんに直々にフォームを教えてもらいました。構えやパンチのやり方を丁寧に教えていただきました」と感謝を述べると、赤井は「手取り足取りね。足は取らんか」とジョークを飛ばし、会場は笑いに包まれた。


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 勝吉の家のシーンのロケ地は、なんと赤井の実家だそう。「菅田 俊さん演じる医者がスクーターでやってくるのは、飛田新地なんです。うちは飛田新地で商売していたわけではないんですけれど、もともと釜ヶ崎で漬物みその製造販売をしていました。地下鉄が通るからと立ち退きになったので、父親がもともと遊郭だった店を買って、中を改造して実家になったんです。大阪の下町の人情味溢れる街です」と紹介。

 赤井の実家での撮影について聞かれた古川は、「家の中は赤井さんのポスターやトロフィーがたくさんありました」と話し、赤井のちょっとしたミュージアムのようだそうで、徳竹も「玄関入ったらすぐに大きな写真がありました」と話した。

 最近、赤井の奥様のツイッターで、赤井のプライベートの愛らしい姿が人気だが、本作の撮影中に、赤井の愛らしい姿を目撃したか聞かれ、上西は「赤井さんはNGゼロなんです。僕の印象ではプロ中のプロという感じですが、ずっとダジャレを言われるんです。でもツッコんだ方がいいのかなと思ったら、自分で落としてくれる」というエピソードを披露。徳竹が「終始愛らしいので、ダジャレでみんなが和みます。ダジャレがどんどん出てくるんで、私たちの頭がついていかなく、時間差で気づく感じです」と話すと、赤井はボクシングになぞらえ、「手数が勝負です。数うちゃ当たる」と話し、会場は笑いの渦に。

 上西は「NGゼロなので、3時間、5時間巻いて、赤井さんが『時間があるし、他のシーンを撮りましょうよ』と言って、僕がお金もらうシーンで使ったロケ地に、赤井さんが連れて行ってくれました。本当は別の場所で撮影するつもりだったんですが、『監督、ここから撮ったら通天閣がバーンと入りまんねん』と」と話し、赤井曰く“何の障害なく、僕ら二人と通天閣”というアングルは、赤井のロケコーディネートの賜物だったことが判明。

 最後に、赤井は「主演の映画は15年ぶりですが、実家を使ったのは、デビューの『どついたるねん』以来31年ぶりの作品です。新世界、通天閣など生まれ育った街で撮れたというのも嬉しかったです」、上西監督は「赤井さんが『どついたるねん』以来のサンドバッグを打つ雄姿が観れます。赤井さんの人間の魅力を真ん中に置いて、”昭和の痛快”をこの作品で表現できたらなと精一杯作りましたので、劇場でご覧いただければと思います」と本作に込めた熱い想いを語った。


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(オフィシャル素材提供)



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