2021-07-06 更新
佐藤 健、大友啓史監督
7月3日(土)、本作では初となる関西でのイベント【『るろうに剣心 最終章 The Beginning』剣心、始まりの地へ~おかえり剣心京都凱旋舞台挨拶~】が開催された。上映後、観客からの熱い拍手で迎え入れられ、佐藤 健、大友啓史監督が登壇した。
まずは剣心の始まりの地である京都での凱旋舞台挨拶ということで、久しぶりに会った京都の方とライブビューイングでつながっている全国のファンに向け、佐藤は「ずっと全国を回って舞台挨拶をしたいとは思っていたのですが、なかなか叶わずでした。そんな中、京都は『るろうに剣心』始まりの場所で、僕たちの第二のふるさとと言っても過言ではないくらいお世話になった場所で、なんとしてでも舞台挨拶をしたいという想いもあったので、本日来ることができてとても幸せに思っています。短い時間ではございますが楽しく過ごせたら良いと思っております。本日はよろしくお願いいたします」と笑顔で挨拶。舞台上には七夕の短冊が飾られる中、夏らしく浴衣姿で登場した佐藤。コメントを求められると「しっくりきますね。昔は和服を着ると怖気づくような感覚があったのですが、『るろうに剣心』を通じて逆に落ち着く感じがするようになりました。とさわやかに答え、会場を沸かせた。監督も「和服が素晴らしいので、次はこれで撮りたいね」と佐藤の姿を見ながらも、「京都は、始まりの地なんですよ。漫画原作アニメ原作の作品を、地に足のついた実写作品にすると考えたときに、最初に決断したのが京都で撮影するということでした。京都で撮影することであの時代のリアリティなどを作品にいれることができるのではないか、という大きな判断をしました。作品の内容ももちろんですが、僕らの撮影のはじまり、作品のベースのはじまりでもあったので、京都にくることは悲願でした。このような形で舞台挨拶ができて嬉しいです。今日はよろしくお願いいたします」と挨拶し、舞台挨拶はスタート。
本シリーズは、関西エリアでのロケも数多く、シリーズ全5作を通じて、関西では全34ヵ所、総撮影日数は半年の撮影でであったことが紹介された。佐藤は「滋賀県などの撮影の時も、京都を拠点に撮影をしていました。パート1の時は家に帰らず京都のホテルにずっと泊まって、そこからいろいろなところに行き撮影をしていました。今回もそういう時期もありましたね」とシリーズのハードな撮影を振り返ると、監督も「全国を巡業するサーカス団ですよ」と笑顔で返した。また、一作目から今作までを振り返りながら、佐藤は「当時は、青木崇高さんや蒼井 優さん、香川照之さんと京都の街をぶらついてご飯を食べたりしていましたが、何不自由なかったですね。でも2作目3作目、そして最終章の時はほとんどご飯に行ったりはしていないですね。パート1のとき毎日のようにご飯に行っていたのが不思議です」とシリーズ10年間の撮影時のエピソードを明かし、シリーズを追うごとに進化し続けてきた撮影のハードさを感じさせる裏話も明かされた。
この日は、佐藤たっての希望で事前にTwitterにてファンからの質問を募集。舞台上で佐藤と監督が様々な質問に答えた。
【健さん、10年前の自分の撮影初日の映像を「そのまま」使う、というプランを聴いた時の気持ちを教えてください。】という質問に、佐藤は「非常に自然なことだと思いました。そりゃそうだろうなと。やっぱり『The Beginning』は新時代を切り開くために戦う真っ直ぐな剣心の生き様を描いているんだとしたら、新時代が来た瞬間がクライマックスに来るべきだろうと。ここまで綺麗にパート1の冒頭にちゃんとつながるんだと驚きました。編集の仕方含め大友監督はさすがだなと思いましたね」と答え、監督は「あのシーンはパート1の撮影の初日ですからね。10年かけて撮るシリーズの冒頭をあのシーンで撮れて、最後の作品をあのシーンで終わるっていうのは奇跡だよね。今回の作品のタイトルも『The Beginning』ですし、一作目の主題歌も『The Beginning』。本当に綺麗につながっているよなと。奇跡の男だよ」と佐藤を称えると、会場からは拍手が沸き起こった。
【七夕と言えば……健さんにとっての“織姫”はいますか?】という突拍子もない質問には、驚きつつも「一年に一度とはないけど、本当は会いたいけどなかなか会えない、たまに会える存在はやっぱり、剣心かな」と、10年間剣心を演じてきた佐藤ならではの回答が飛び出した。
【剣心が最初に巴の日記を読む時、開いてる日付けが【三月廿一日(3月21日】で、健さんのお誕生日だったんですが、あれは偶然ですか? それとも隠しサプライズですか?】という質問には、佐藤は「全く気づきませんでした。お客さんはそういうところも見てるんですね」と、会場に集まったファンが細部までの「The Beginning」を細部まで楽しんでいることに驚きつつも、笑顔を見せた。監督は「どこのページをめくるかはお任せだから、上手いこと開いたんだと思いますよ」と日記には毎日のように日付は書かれていたものの、偶然が呼んだ奇跡であると明かした。
【マイベスト剣心(演技)を選ぶならどのシーンですか?】という質問から、佐藤と監督が共に選んだシーンは剣心が『The Beginning』の終盤、「行ってくるよ、巴」と言い残し、共に暮らした家を去るシーン。このシーンには監督も大きく頷き、共感を示した。佐藤は「このシーンの撮影はすごい覚えてます。感情を表に表して涙を流すなど、いろいろな演技プランがある中で、あのシーンは全く気負いがなかったんですよね。今まで演じてきた剣心という役に対するに信頼と自信があったので、絶対に大丈夫だと思っていました。こういう芝居をしたいとう欲のようなものを一切排除できていたのを覚えていて、その時思ったように演じました」と撮影当時を振り返ると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。
【The Beginningで巴と共に暮らしてる中で畑で採れたお野菜等を料理して食べていらっしゃいますが、どんなお料理を作って食べてらしたのですか? 大根やキノコ等が採れていたようなのでお漬物とか煮物とか……とても気になってます】という質問には、佐藤は「お味噌汁と白いご飯とお漬物のような質素な和食だった。僕と有村さんは当時食事制限をしていて、撮影の時だけ白いご飯を食べれるという、リアルに幸せなシーンでした」と撮影時の意外な裏話が飛び出した。
続いて、檀上の短冊について、この日のためにInstagramで募集したファンからの願いが書かれているとMCから説明があると、その一部の願い事を佐藤と監督がそれぞれ紹介。“内定をいただけますように”や“真剣佑の上腕二頭筋になれますように”“娘の成績があがりますように”“期末テストがなくなりますように”など、ファンの個人的な願いから、“るろ剣5作品IMAXイッキ見したい”や“るろ剣を定期的に映画館で見られますように”など「るろうに剣心」シリーズに対する想いのこもった願い事も読み上げ、ファンの想いの詰まった短冊に感慨深げだった。また、佐藤と監督、二人の願い事も披露。佐藤は「剣心の十字傷が癒えますように」と願うと、会場からは熱い拍手が。監督は「眼に映る人々の幸せ!」と劇中の剣心のセリフを引用。そして二人は「剣心に幸せになってほしい!」と締めた。
最後に、監督は「10年間応援していただきありがとうございます。1作目の当時は震災があったり、今回もいろいろなことがあった中で、作品を映画館で上映できることがすごい幸せだってことを感じましたし、今日もまたここにたどり着く前に(大雨の影響で)大変で、こんなシナリオあるかよとは思いましたが(笑)、皆さんに支持していただいて最後まで作れたということにものすごい幸せを感じております。末永く、1日でも長く、一回でも多く映画館で上映していただいて多くの方に、作品の心が、剣心の生き方というのが、届けばいいかなと思っております。今日はありがとうございました。」とコメント。そして佐藤から「本当にあっという間ですね。我々にとって、とても大切な京都に来られたことを非常にうれしく思っております。さっき僕たちが『剣心に幸せになってほしい』という話をしましたけど、剣心自身もそして我々も皆さまの幸せを非常に願っております。こういった辛い状況ではありますが、希望を見出して、前向きに、幸せに皆さん過ごしていってほしいなと願っております。またいつかどこかでお会いできることを願っております。本日はありがとうございました。」とそれぞれ挨拶し、京都凱旋舞台挨拶は大盛況のうちに幕を閉じた。
(オフィシャル素材提供)
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