2019-11-21 更新
北村匠海(鈴原 守役)、芳根京子(千代野綾役)、鈴木達央(緒方壮馬役)、村野佑太監督
1985年から絶え間なくシリーズ出版が続き、累計発行部数は2000万部を突破。宮沢りえデビュー作の実写映画の記憶が色褪せない名作をついにアニメ映画化!『ぼくらの七日間戦争』を原作としたアニメ映画『ぼくらの7日間戦争』は、12月13日(金)より全国公開。宮沢が演じた中山ひとみが廃工場に立てこもり大人たちをやっつけた少年少女たちの“七日間戦争”から30年ほどの時が流れた2020年の北海道が舞台となり、原作のスピリットを受け継いだ新たなストーリーがアニメーション映像によって展開される。
日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した経歴を持つ北村匠海と芳根京子の日本を代表する若手実力派俳優二人が夢の初共演でW主演。さらに1988年に公開された実写版『ぼくらの七日間戦争』で女優デビュー&初主演を飾った宮沢りえが、“2020年の中山ひとみ”役として登場することも明らかとなっており、すでに大きな注目を集めている本作。
この度、W主演の北村匠海、芳根京子に加え、劇中でふたりのクラスメイトを演じた人気声優の鈴木達央、そして本作のメガホンを取った監督の村野佑太が登壇し、映画の完成報告会見&ヒット祈願が実施された。
《子どもたちが古い石炭工場を秘密基地に、大人から離れて1週間のバースデーキャンプを過ごす》という物語になぞらえ、今回の会見はまるで映画の中に入り込んだような廃工場風のスタジオで実施され、主人公・守の声を演じた北村はスタジオの雰囲気に触れ、「ワクワクしますね。彼らも映画の中でこんな感じだったんだなぁと実感しています。不思議な感じですね(笑)」とコメント。ヒロイン・綾の声を演じた芳根も「作品の世界に自分が飛び込めた感じがしますし、とても嬉しいなと思います」と語り、2人のクラスメイト・壮馬を演じた鈴木は「普段僕らはスタジオの中で画面を観ながら想像することが多いので、リアルに何かを用意していただけるというのはなかなかないのですごく嬉しいですね!」と語った。今作が映画デビューとなった村野監督は、劇中の風景を再現したかのような会見セットに、「映画のロケハンに行ったことを思いだしますね。懐かしい(笑)」とコメント。今回の作品に込めた思いについて聞かれると、「原作やかつての実写映画で育った世代と、主人公の守君たちと同じ10代の子どもたち、そのもっと下の世代、それぞれの世代でいろいろなメッセージを受け取れる映画になっているんじゃないかと思います。守君たちは特別な力を持った子どもたちではありません。だからこそ今の子どもたちに向けて、“あなたたちに向けた映画です”と伝えられるものになっていると思います」と語った。
MCから、実写映画『ぼくらの七日間戦争』の主題歌、TM NETWORKの「SEVEN DAYS WAR」のアレンジ版が劇中の重要な場面で使用されていることが語られ、その意図を聞かれた村野監督は「主題歌は別の方にお願いさせていただいているんですけど、前作へのリスペクトもありますし、一ファンとして“7日間戦争”といったら『SEVEN DAYS WAR』は欠かせないだろうというのが自分の心の中にあって。いろいろなところにお願いして今回実現したので、嬉しく思っています」と楽曲への熱い想いを語った。完成版を観た北村も「こうやって語り継がれていくんだなと思いましたね。映画が88年の公開で、僕が97年生まれなので、生まれていなかった時代の素晴らしい音楽が自分たちの作品に使われているのを聞くと、“7日間戦争”も『SEVEN DAYS WAR』も形を変えてこれからも受け継がれていくのかなと感じて、素敵な仕事が出来ているなと思いました」とコメント。芳根も「前回から引き継がれているものがあるっていうのは、1本軸が繋がっている気がしますし、この次に出てくる“7日間戦争”が楽しみです」と語った。鈴木は「子どもの頃実写映画を観ていた思い出があります。今回完成したフィルムを観て曲が流れて来た時に涙が零れてしまったんですね。実写版の詳細を覚えているわけではなかったんですけども、当時の自分も何かを感じながら観ていたんだろうなと思うと、昔の自分とちょっと挨拶したような感じですね」と実写版世代ならではの想いを語った。
今回登壇したメンバーの印象について聞かれた北村は「監督はお話した時にとても物腰が柔らかくて、『もう守の声を聞いてるよ』って言って下さったのが心の支えになりました。その言葉を聞いてきっと温かい現場なんだろうなと思えましたね。芳根さんは芯があってすごくいい声だなと思って、現場ではプロの声優さんに囲まれている中で2人で支え合っていました(笑)。鈴木さんにはアフレコのノウハウを何から何まで教えていただいて本当に助かりましたし、声優さんって本当にすごいなと思いました」とコメント。芳根は「リハーサルの時にマイクとの距離も映像を観ながらどうやったらいいのかも分からない時に監督が本当に優しく指導して下さって、そのお蔭でろいろな不安が解消されたので、本番を楽しく迎えられたのは監督のお蔭だと思っています。北村さんとは本当に支え合ってましたね(笑)。鈴木さんたち声優さんはちょっと悩んでいるとそれを感じ取って後ろから声をかけて下さって、皆さんの力があって乗り越えられました」と語った。鈴木は「一番最初にオーディションでこの役を頂いたんですけども。お2人と一緒に録れると聞いて、メイン・メンバーが集まって収録出来ることって少ないんですね。音響チームからもお2人が気持ちよくいつものようにお芝居できるよう、パイプ役をやって欲しいとも言われていたので、より現場の空気感を大事にしてやっていました。監督たちが話し合っている時間は芳根さんに美味しいご飯屋さんを聞いたりとかもしてました(笑)」と語り、アフレコ時のエピソードを明かした。
アニメ好きで知られる北村は共演者の声優やたまたま通りかかった別作品の声優に対してテンションが上がりっぱなしだったらしく、北村は「あの声なんですね……!っていう感じで。アフレコ自体は2日間だったので、“2日間戦争”だったんですけど、“2日間感激”でもありましたね(笑)」と嬉しそうに語った。
監督は「北村さんの声を初めて聞いた時に守君ってこういうふうにしゃべるんだなというのがストンと入って来たんですね。すごく染み入って来るような真っ直ぐなお声で、この声で作品を作らせていただけるのは本当にありがたいなと思いました。だんだんその声が孤独なヴェールを剥がされていって、皆と和気あいあいと会話していく芝居になっていく成長具合がフィルムに乗っていて、それは作品のとても大事な魅力だと思いました。芳根さんは女優さんってすごいなぁとひたすら感じていて。リハーサルの時からあんなに感情を込めて精一杯やって下さる方を僕は初めて見たので感激してしまって。スタッフ一同ファンになったねという話をして、皆魅了されてました」と印象を語った。
最後に鈴木は「ぼくらが精いっぱい積み上げた青春の1ページをぜひ劇場でご覧ください!」とコメント、芳根は「歴史のある、たくさんの方に愛されている作品に携わることが出来て、本当に嬉しく思っています。たくさんの方に楽しんでいただける作品になっていると思います」と語った。北村は「小学生の時に小説が図書室にあって、当時親とか先生に対して抱いていたモヤモヤした気持ちを代弁してくれている作品だなと思っていました。今回アニメーション映画に僕が出させていただいているというのは本当にありがたいことだと思っていますし、あの時小学生だった僕に勇気を与えてくれたように、どこかにモヤモヤしたものを抱えた10代の皆にこの作品が届いて、語り継いでいってもらえればと思います」と挨拶し、イベントは幕を閉じた。
(オフィシャル素材提供)