2019-10-02 更新
江戸木純(映画評論家)・岡本敦史(映画秘宝編集部スタッフ)
インドのスーパースター・ラジニカーントとアカデミー賞®スタッフが贈る超大作『ロボット2.0』が10月25日(金)より新宿ピカデリー他全国公開となる。2010年、南インドのタミル映画として公開されインド史上最高の興行収入をたたき出し、日本でも大ヒットしたあの伝説の映画『ロボット』。7年ぶりの続編がついに日本上陸! 本作の公開を先駆け、日本最速上映となるジャパンプレミアを行い、映画評論家・江戸木純、映画秘宝編集部スタッフ・岡本敦史が登壇。おじさん2人が最強おじさんロボット「チッティ」について、熱いトークを繰り広げた。
約2時間半という上映を終え、ビールを片手に場内からは「何か、凄いもの観た……」という雰囲気が充満する中、映画評論家の江戸木純と映画秘宝編集部の岡本敦史が登場。江戸木の「お腹いっぱいでしょ?」の開口一番に場内から笑いが起きると、すかさず岡本が「想像の上を行っていて、作った人の頭の中をみてみたい!」と興奮気味に本作でメガホンを取ったシャンカル監督を絶賛! すると、江戸木は「これはもう、ラジニ(カーント※以下、ラジニ)の映画ではない。どれが本物なのかCGなのかわからないし、とにかくラジニのカツラっぷりが最高! ラジニが新作の度にどんな髪型をしているのかある意味楽しみ」と意表をつけば、岡本からも「画像とかもフォトショップをし過ぎて、ラジニの原型を留めていない」と、もはや愛ともいえる感想のオンパレードに会場中が笑いで包まれていた。
一方で、江戸木は本作の製作に1年以上も遅れていたため、ラジニカーントの代表作ともいえる『ムトゥ踊るマハラジャ4K & 5.1chデジタルリマスター版』の再録音作業も遅れていたスタジオ側の裏話を披露すれば、その影響もあり当初、岡本が掲載予定だった記事が飛んでしまったエピソードを披露し、弱冠の恨み節を語る場面に場内は再び笑いが。
本作をはじめとしたシャンカル監督の作品の面白さの理由について江戸木は「デタラメな始まり方が多く、3秒先が分からないし、こういう予測不可能な感じが現実離れしているんだけど、インドの社会性を秘めているテーマが多い」とを語れば、岡本が頷きながら「知らない間にモンスターパニック映画になって、『アントマン』みたいに小さくなったかと思えば、いつの間にか『パシフィックリム』みたいに大きなロボット同士の戦いになっているけど、結局はインドが抱えている社会問題がテーマっていう」と冷静な分析に会場からはこの日一番の笑いが。
さらに話が本作の映像技術について及ぶと、岡本は「『アベンジャーズ』や『ジュラシック・ワールド』を作っている超一流ですからね。やっぱりすごい!」と言えば、江戸木は「前作から8年も経っているからCGの技術も向上しているし、演出部分について『バーフバリ』のS・S・ラージャマウリ監督ともお互いに尊敬しあっている」と映画ファンにも嬉しい裏話も。そんなイベントの最後に江戸木は本作について「何度も観てほしい。体悪くしない程度に」としっかりをオチをつけ大盛り上がりの末、イベントは幕を閉じた。
(オフィシャル素材提供)
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