2020-03-15 更新
代表作「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」が2020年2月に新たに刷新される新パスポートや2024年度から使用される千円札のデザインに採用されるなど、今なお愛され続ける世界的アーティスト 葛飾北斎。19世紀にヨーロッパでジャポニズムブームを巻き起こし、マネ、モネ、ゴッホ、ゴーギャンなど数々のアーティストに影響を与え、西洋近代絵画の源流となった、世界で最も有名な日本人で、米LIFE誌“この1000年で偉大な功績を残した100人”にも唯一の日本人として選ばれている。そしてこの度、その北斎の知られざる生涯を初めて描く映画『HOKUSAI』が、<生誕260周年>となる2020年5月29日(金)に全国にて公開することが決定、海外でも順次公開予定。
このたび、青年期から老年期まで衰え知らずの画狂ぶりが垣間見える柳楽優弥&田中 泯演じる葛飾北斎の新場面写真が解禁された。
今回新たに解禁された場面写真は、柳楽と田中がそれぞれ演じる青年期と老年期の北斎の姿を捉えたもの。平均年齢40歳といわれた時代に90歳まで生き、その生涯で3万点以上の作品を残した北斎は自ら「画狂老人」と名乗るほどに、創作活動に人生を捧げた人物。
そんな世界で最も有名なアーティストの生涯を初めて描いた本作でももちろん、北斎の画狂ぶりは健在! 柳楽演じる青年期の北斎が竹林のなか神経を研ぎ澄ませた表情で作品のイメージを膨らませる姿を見せれば、田中演じる老年期の北斎は城下町で突風に吹かれながらアイデアを閃いたかのような恍惚の表情を見せる。また浜辺で波打つ海とその奥に臨む富士山を眺める姿からは「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」に代表される北斎の代名詞ともいえる“波”の絵を想起させられ、北斎がいつ、どこであろうと創作のインスピレーションを感じ取っていたことが分かる。さらには、青年期と老年期の北斎がシンクロするかのように同じ姿勢を取って創作に打ち込む姿も切り取られており、その姿からは売れない絵師として一心不乱に腕を磨いた若き日から、多くの弟子を抱えるほどの成功を収めた晩年まで、時代や環境が変わろうとも一切変わることのない飽くなき向上心を感じさせられる。一方で、北斎と妻のコト(瀧本美織)のツーショットも切り取られ、本作では画狂・北斎の知られざる家庭人としての一面が描かれることにも注目だ。
二人で一役を演じるという難題に向き合いながら、役作りのための話し合いなどはほとんどなかったという柳楽と田中だが「(あるシーンで)“自分の見たものを信じる”という意味で自分の目を指す仕草をしたんですが、それは老年期になってもやりたい、というふうにおっしゃってくれました」と柳楽が田中とのエピソードを明かせば、田中は「最初の撮影で『(柳楽演じる青年期の北斎と)ダブって見えます』とハッキリ監督はおしゃってくれたので『よし』と思って、あとは思うようにやっていました」と撮影を振り返っている。それぞれの世代を代表する演技派俳優二人が互いを信頼し、北斎を深く理解したからこそ生まれた見事なシンクロ演技に注目したい。
鮮やかな浮世絵が迫ってくるようなアーティスティックな世界観の中、ジャポニズムの源泉とも言える北斎の知られざる人生と、人々の心を掴み続けた誰もが知る“あの波”の誕生を描く映画『HOKUSAI』。生誕260年のメモリアル・イヤーに、新感覚の映像表現で世界中を興奮と熱狂で包み込む本作に期待が高まる。
(オフィシャル素材提供)
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