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2019-05-28 更新
5月14日~25日(現地時間)仏・カンヌにて開催された第72回カンヌ国際映画祭にて、ビターズ・エンド配給のポン・ジュノ監督最新作『PARASITE(英題)』が、最高賞のパルムドールを受賞。審査員満場一致の決定で、韓国映画としては初のパルムドール受賞という歴史的快挙を成し遂げた!
本作は、『殺人の追憶』『母なる証明』『グエムル -漢江の怪物-』などの傑作を手掛けてきた、世界が称賛する若き巨匠ポン・ジュノ監督の最新作。主演を務めるのは、名優ソン・ガンホ。同監督とは『スノーピアサー』『グエムル -漢江の怪物-』『殺人の追憶』に続く4度目のタッグとなる。共演には『最後まで行く』『ソニはご機嫌ななめ』イ・ソンギュン、『後宮の秘密』チョ・ヨジョン、「オクジャ/okja」『新感染 ファイナル・エクスプレス』のチェ・ウシクら実力派の面々が脇を固める。
物語は、全員失業中の一家の長男が、家族の期待を一身に背負い、IT企業を経営する裕福な一家のもとへ家庭教師の面接を受けるところから始まる。この相反する2つの家族の出会いは、誰も観たことのない想像を超える悲喜劇へと加速していく。これまで鋭い視点で社会を切り取り、ときに独自のユーモアを交えながら、人間の内面を炙り出してきたポン・ジュノ監督。『母なる証明』以降、『スノーピアサー』「オクジャ/okja」と、国際的作品を手掛けてきたが、ジャンルにとわられない唯一無二の作風に磨きをかけ、満を持して10年ぶりとなる韓国映画を完成させた。
5月21日(現地時間)に行われた公式上映は、上映中に何度も拍手や歓声が起こるなど異例ともいえる熱狂的な盛り上がりをみせた。また、会場には「オクジャ/okja」などにも出演しているティルダ・スウィントンが、娘で女優のオーナー・スウィントン・バーンを連れて来場。上映後には、約10分間にも及ぶスタンディングオーベーションと鳴りやまない拍手が巻き起こり、ポン・ジュノ監督はじめキャスト陣も喜びを噛み締めていた。
その後、Screen International誌が掲載する、各メディアの批評家による採点「星取表」では、4点満点中3.5点という高得点を叩きだし、タランティーノ、アルモドバル、ジャームッシュ監督ら並みいる話題作を抑え最後まで首位をキープしていた。「今年の映画祭で最高の1本。劇場で素晴らしい映画を観た時に感じる気分」(英・BBC)、「一度見たら忘れられない社会風刺。今年のカンヌのベスト映画。監督の才能は恐ろしいほどに素晴らしい」(米・ASSOCIATED PRESS)、「ポン・ジュノ監督の最高傑作だ。怒りに満ち、最高に面白く、痛々しく、苦く甘い資本主義における共存について描いている。彼がこれまで描いてきたすべての要素が集約されている」(米・INDIEWIRE)と各紙も絶賛。見事受賞を果たした。
審査員長を務めたアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥは記者会見で、満場一致で最高賞に決定したポン・ジュノ監督の手腕を高く評価。また、受賞に際して、ポン・ジュノ監督も喜びのコメントを寄せた。
◆ 審査員長:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ) コメント
この映画で、私たちは予想のつかない展開を体験しました。『PARASITE(英題)』は、ユーモラスで優しく、何かを決めつけることなく現実の問題に直結していました。ローカルな映画でありながら、非常に国際的であり、“映画とは何か”という本質の理解によって、素晴らしく効果的に生み出されていました。私たちは観た瞬間からこの映画に魅了され、観た後も自分たちの中でどんどんと育っていきました。これが、私たちが満場一致でこの映画を選んだ理由です。
◆ ポン・ジュノ監督 コメント
まさかパルムドールをもらえるなんて思ってもみませんでした。本当に光栄です。私はフランス映画から多くの影響を受けて来ました。特に2人の監督、アンリー=ジョルジュ・クルゾーとクロード・シャブロルに感謝したいと思います。
この作品はとても特別な冒険でした。全てのアーティストに感謝したいと思います。そして何よりもこの作品は素晴らしい俳優がいなかったら取れなかったと思います。彼らに感謝します。私は映画が本当に好きで、12歳の頃から映画狂の青年でした。そしてまさか監督になるなんて……! 本当に何にせよ、今夜この手で、私にとって大きな賞を頂けるなんて思っていませんでした。本当にありがとうございました!
これまでにポン・ジュノ監督作のカンヌ国際映画祭への出品は、監督週間出品『グエムル -漢江の怪物-』(06)、ある視点部門正式出品『TOKYO!〈シェイキング東京〉』(08)、ある視点部門正式出品『母なる証明』(09)、コンペティション部門に出品され高い評価と共に大きな話題となったNetfilx映画「オクジャ/okja」(17)がある。同映画祭での受賞は『PARASITE(英題)』が初めてとなる。
(オフィシャル素材提供)
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