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舞台挨拶・イベント

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『典座 -TENZO-』
第72回カンヌ国際映画祭
批評家週間 公式上映舞台挨拶

2019-05-24 更新

富田克也監督
全国曹洞宗青年会:河口智賢、倉島隆行

典座 -TENZO-uchinoshitsuji 配給:空族
2019年秋公開予定
© 全国曹洞宗青年会

 第72回カンヌ国際映画祭 批評家週間「特別招待部門」へ選出された空族・富田克也最新作『典座 -TENZO-』(2019年秋公開予定)が5月20日(月)に公式上映された。上映前には、富田克也監督、製作・出演を務めた全国曹洞宗青年会の河口智賢、倉島隆行らが登壇した。


 登壇した富田監督は「かつて日本は世界第2位の経済大国と言われ、仏教は葬式の時のものでした。ただ、2011年に起きた東日本大震災による津波の被害、そして原発事故によって、日本は大きな危機を迎えました。それ以降、彼ら僧侶たちは皆から必要とされ始めているように感じていると言います」と語った。そして映画を制作した動機として「今こそ、私たち日本人は変わらなければいけない。加えて、仏教界も変わらなくてはいけないという彼ら僧侶たちの思いを映画に込めました」と力強い口調で語った。

 続けて、製作と出演者を兼務した僧侶の河口智賢も「カンヌ映画祭とご縁を頂いて本当に心から感謝しています。私たち日本人は8年前に深い悲しみを迎えました。その中で、私たち僧侶ができることは何なのか、それを日々考えてきました。私たち僧侶も一人の人間です。時に苦しみ、葛藤しながら日々生活をしています。それでも、いつも人々の心に寄り添う仏教の 素晴らしさを伝えたいと言う思いで、この映画を制作しました」と語った。

 監督の富田克也は、2011年に公開された『サウダーヂ』が、ロカルノ国際映画祭の国際コンペティションに招待され、ナント三大陸映画祭グランプリ。国内では、高崎映画祭最優秀作品賞、毎日映画コンクール優秀作品賞&監督賞をW受賞。またタイ・ラオスオールロケを敢行した2016年公開作『バンコクナイツ』がロカルノ国際映画祭の国際コンペテ ィションなど世界中の約30の映画祭に招待。国内では、第72回「毎日映画コンクール」にて監督賞、音楽賞をW受賞。その年の「キネマ旬報ベスト10」では6位に選出されるなど、国内外で常に高い評価を受けてきた。本作は、富田監督が全国曹洞宗青年会より依頼を受け、道元禅師が遺した「典座教訓」を軸に、3.11以降の現代日本における仏教の意義、そして信仰とは何かを探求した作品。

 今回、解禁された海外版特報は、ラッパーNORIKIYOの楽曲「1人の人として」に乗せて、自殺未遂を繰り返す女性の「いのちの電話」を受ける僧侶の河口。そして東日本大震災の津波でお寺も檀家も無くし、土木作業員として働く倉島の姿を捉えている。今の時代にあって信仰は如何にあるべきか。二人の若き僧侶の苦悩を通して描かれる本作に期待が高まるところだ。公開は2019年秋予定。またフランスでは 同じく2019年秋に全国公開が決まっており、150館以上で公開される予定だ。




(オフィシャル素材提供)



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