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2019-04-26 更新
この映画は仏道を求める若い僧侶の葛藤や求道、その迷いの闇に射す典座の教えを描いております。
曹洞宗を開かれた道元禅師(1200~1253年)は24歳の時、権威的になった日本仏教に疑問を持ち、正伝の仏法を求めて遥か中国へと渡りました。迷いながら、失敗もしながら老典座に導かれるように天童寺へ向かわれます。そこで生涯の師となる如浄禅師と出逢い、坐禅により悟りを開いたと伝わります。それから約800年が過ぎ、現代は飽食の時代。利便性と合理化を求めた果てに、我々は何を手に入れ、何を失ったのか。
全国曹洞宗青年会は、自死、貧困、孤独死、自然災害、そして原発問題などと正面から向き合い、この映画を通して現代に求められる仏教のあり方を参究いたします。
10年前、本山での修行期間を終えた兄弟子の倉島隆行(僧名・リュウギョウ)と弟弟子の河口智賢(僧名・チケン)は、自らの生まれた寺へとそれぞれ戻っていった。
富士山の裾野に広がる山梨県都留市、耕雲院。智賢は、住職である父と、母、妻、そして重度の食物アレルギーを抱える3歳の息子と共に暮らしている。全国曹洞宗青年会副会長としての顔も持ち、いのちの電話相談、精進料理教室やヨガ坐禅など、意欲的な活動を続けている。
一方の兄弟子・隆行は福島県沿岸部にあったかつてのお寺も、家族も檀家も、すべてを津波によって流されてしまった。今では瓦礫撤去の作業員として、ひとり仮設住宅に住まいながら本堂再建を諦めきれずにいた――。
葬式仏教と揶揄されて久しい現在にあって、僧侶たちが現代日本社会に対峙するとき仏法はどうあるべきなのか?という青年僧侶たちの葛藤、そして悟りとは?という壮大なテーマを、道元禅師が遺した「典座教訓」を軸に、今を生きることを紐解きつつ、ドキュメンタリーとフィクション、そして時間と空間をも自在に飛び越えながら、禅問答のように描く。
(2019年、日本、上映時間:59分)
キャスト&スタッフ
監督:富田克也
脚本:相澤虎之助、富田克也
撮影・照明:スタジオ石
音楽:右左口竹の会、Suri Yamuhi And The Babylon Band、NORIKIYO
出演:河口智賢、近藤真弘、倉島隆行、青山俊董ほか
配給
空族
2019年秋公開予定
■ オフィシャル・サイト:
sousei.gr.jp/tenzo/ (外部サイト)