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記者会見

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『多十郎殉愛記』記者会見

2019-03-26 更新

高良健吾、多部未華子、木村 了、永瀬正敏、寺島 進、中島貞夫監督

多十郎殉愛記tajurou 配給:東映/よしもとクリエイティブ・エージェンシー
2019年4月12日(金) 全国公開
© 「多十郎殉愛記」製作委員会

 映画『多十郎殉愛記』の記者会見が、都内で行なわれ、高良健吾、多部未華子、木村 了、永瀬正敏、寺島 進、中島監督が出席して作品について語った。

 本作は、『木枯し紋次郎』シリーズ、『まむしの兄弟』シリーズ、『真田幸村の謀略』など、50年以上にわたり数々の娯楽大作を世に送り出してきた日本映画界のレジェンド・中島監督が20年ぶりにメガホンを取った時代劇。幕末の京都を舞台に、長州藩を脱藩した清川多十郎(高良健吾)が、愛する者のために命を懸けて戦うさまが描かれる。


 この日は、時代劇らしくキャスト陣と監督は着物姿で登場。紅一点の多部は桜模様の着物を着ており、美しさで会場を魅了した。


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 主演の多十郎役を務めた高良は「30代最初の主演作で、中島貞夫監督の現場に携われたことはとても光栄なことでした」と溢れる思いをかみしめる。

 また、「この映画の殺陣(たて)は人を殺めるためではなく、愛する人を逃がすため、自分が逃げる道を切り開くための殺陣。早くてきれいな殺陣ではありませんが、泥臭くて体と体のぶつかり合いを感じられます」と作品について語った。


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 同じ長屋の住人である多十郎に思いを寄せるおとよ役を務めた多部は「愛が溢れる現場に参加できて幸せでした。昔とは比べものにならないとは思うんですが、現代でも誰しもの心の中にある守るべき命について描かれています。この映画がきっかけで、若い人たちにも時代劇を観て欲しい」とコメント。


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 溝口蔵人役を務めた寺島は、「中島監督は、80歳を過ぎてますが、とても元気で、映画を愛していて集中力がすごいなと思いました」と中島監督のパワーに感心しきり。高良も「中島監督最後の作品と聞きましたが、現場にいればいるほど最後じゃないな、もう1、2本あるなと思いました……。監督にとって、映画が自分を輝かせる命なんだなと感動しました」と語った。


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 平成最後となる“ちゃんばら”時代劇のメガホンを取った84歳の中島監督は「スタッフ、キャストが一丸となって全力投球で臨みました。和気あいあいとした、楽しそうな現場で、緊張感もあって感動しました。監督冥利に尽きる現場でした」と感無量の面持ち。また、主演を務めた高良について中島監督は「初めてのキャストですが、実に好青年ですね。いろんな話をして、殺陣の勉強を東映京都撮影所で基本から2ヵ月くらい学んでもらいました。斬られ役も、20人くらい養成していましたが、ある日、その現場に高良さんがやってきて、『斬られ方も勉強したい』と言ってきたんです。ちゃんばらで難しいのは斬られるほうなので、『分かってるな、こいつ』と思いました。それからは、殺陣の力もぐんぐん伸びていきました」と高良の作品に取り組む姿勢を称賛した。


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高良は撮影に入る前に「いろんな時代劇を観ました」と話す。中島監督の作品の中では菅原文太主演の『まむしの兄弟』シリーズがお気に入りだと告白。高良は「撮影中に、監督がたまに間違えて僕のことを『文ちゃん』と呼ぶことがあったんですけど、とても光栄でした」と嬉しそうに、撮影現場でのエピソードを披露した。そんな中島監督の現場で高良は、撮影を通して“自己犠牲の精神”に感銘を受けたと告白。高良は、「多十郎の命の使い方というのは今の時代の人には難しいことかもしれないけど、これが日本人の精神で大切なものだって(僕には)理解できます。そういうものが最近では薄くなってきてはいると思うのですが、日本人がもっともっと大切にしていく精神じゃないかなって思うんです」と熱く語っていた。


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(取材・文・写真:Sachiko Fukuzumi)



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