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『コンプリシティ/優しい共犯』
トーク付き議員試写会

2020-03-01 更新

藤 竜也、近浦 啓監督、林 芳正議員、青柳陽一郎議員、小熊慎司議員、伊佐進一議員、武井俊輔議員ほか日中友好映画上演委員会メンバー

コンプリシティ/優しい共犯complicity 配給:クロックワークス

© 2018 CREATPS/MYSTIGRI PICTURES

 短編映画『SIGNATURE』が第70回ロカルノ国際映画祭ほかで高い評価を受けた近浦 啓監督の長編映画デビュー作『コンプリシティ/優しい共犯』が公開中だ。このたび、日中友好議員連盟後援のもと、主要キャストの藤 竜也、近浦 啓監督、日中友好映画上演委員会メンバー登壇のトーク付き議員試写会が実施された。


 技能実習の職場から逃亡、他人になりすまして働きにきた中国人青年チェン・リャンと、彼を受け入れる孤独な蕎麦職人・弘が親子のような関係を築いていく中、不法滞在者を追う警察の手が迫った時、二人はお互いの幸せを願い、ある決断をする。嘘の上に築いた絆の行方とは――。技能実習生の不法滞在という現代社会の問題を鋭く突き、日中の実力派俳優の名演が光る傑作だ。

 日中合作である本作を日中友好議員連盟後援のもと、議員会館で試写を行い上映後にトークイベントが行われた。日中友好映画上演委員会の青柳陽一郎議員の司会で映画上映後のトークイベントがスタート。

 映画館で本作を観てパンフレットまで買ったという小熊慎司議員は「社会的なテーマを持ちながら人の絆というものを過度な演出ではなく自然な形で描かれていて感銘を受けました」を語り、藤についても「凛とした、蕎麦職人として単に食べ物を扱うのではなくて生き様を示してくれる演技」と絶賛。さらに監督と藤からサインを貰ったパンフレットを嬉しそうに持ち上げて披露した。

 伊佐進一議員も中国の映画監督と意見交換の機会があった際に「映画を通して相手と話すと、中国の政府が今まで言ったことがないような歴史観を言ってくれたり、中国の本当の想いを表現してくれたりで、映画を通してより日中の絆が深まったという経験があります」と今回のイベント開催への想いを語った。

 日中友好議員連盟の会長の林 芳正議員は「10年以上前に日中関係が冷え切っていた頃にチャン・イーモウ監督の映画の上映会をやったのを思い出しました。こうした地道な活動を通して日中両国の交流が深まりますことを願っています」と続けた。

 近浦監督はイベント開催への感謝を述べつつ、「こうやって上映させていただけること、日中のチームで頑張って映画を作ってよかったなと思います」と感慨深げに話し、「中国での上映に向けて、まずは検閲を通りそうです」と明かした。

 主演の藤 竜也は「こういうところへ来るのは生まれて初めてです。妻に“議員会館に行ってくる”と話したら、目を真ん丸くして、どうしたの?」と驚かれたようで、「議員の方々、話してみると映画が好きで、映画の話になると少年のような目で私に話しかけてくれるんです、それが嬉しかった」と微笑んだ。「長年映画に出てきて、出演してきた映画の軌跡みたいなものでその人がどういう俳優かが大体分かると思うんです。こういった場所で上映できるということは良い映画に出たんだなと思います。ありがとう」と監督に改めて感謝を伝えた。

 主人公の中国人俳優のルー・ユーライについては「実際に彼に合うと普通の青年なんです。これが不思議なことに画面に映りますと、切ない風情、色っぽい感じがばぁーっと出てくるんです。こういう雰囲気を持った俳優は日本にはいないんじゃないかな」と大絶賛した。またそんなルー・ユーライのキャスティングについてオーディションで一目見て決めたという近浦監督はルー・ユーライがオーディションに来てくれた理由について「藤 竜也さんと共演がしたいんだ」と言っていたことを明かし、「映画って国境を超えるんだなと深く感じた。彼が藤さんと初めて会った時に感動していたのを覚えている」と撮影当時を振り返った。

 最後に武井俊輔議員が「日中の友好というものを、最終的には人と人なんだなと、まさにこう言った時期だからこそ気持ちを一つにすることができる貴重な映画だと思います。その映画の想い、意図を少しでも多くの皆さんに伝わってくれたなら、上映会の実行委員としても大変意義があったなと思います」と締めると、会場からは大きな拍手が起こり、日中友好議員連盟後援のトークイベント付き議員試写会は幕を閉じた。



(オフィシャル素材提供)



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