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舞台挨拶・イベント

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『宮本から君へ』
公開記念トークイベント
10/18(金)~20日(日)

2019-10-22 更新

池松壮亮×井浦 新、一ノ瀬ワタル、蒼井 優×佐藤順子プロデューサー

宮本から君へmiyamoto 配給:スターサンズ、KADOKAWA
全国公開中!
© 2019「宮本から君へ」製作委員会

 全国公開中の『宮本から君へ』。10/18(金)~20日(日)にわたって連日、公開記念トークイベントが実施され、18日(金)には池松壮亮×井浦 新、19日(土)には一ノ瀬ワタル、20日(日)には蒼井 優が登壇した。


 まずは10月18日(金)、ユーロスペースにて、宮本 浩を演じた池松壮亮と靖子の元彼・裕二を演じた井浦 新によるトークイベントが行われた。この日のトークイベントは公開日翌日に行われた舞台挨拶に登壇できなった井浦からの申し出により、池松を誘っての登壇となった。

 井浦は本作への出演にあたり、池松と蒼井との共演が自身のモチベーションだったといい、特に過去ドラマでしか共演しなかった池松と映画で共演できることは「念願だった」という。しかし、井浦は「撮影初日は行くのが嫌だった」と暴露。「宮本の池松くんでしょ、面倒くさいだろうなって(笑)。ワクワクと嫌な気持ちが入り混じっていた」と明かした。

 そして、迎えた井浦の撮影初日。井浦は池松に会った瞬間に「やっと会えたと思って、思わずハグしちゃった」といい、池松は「撮影3日目ですでにボロボロで疲れていたので、1時間ぐらい抱かれたいなと思った(笑)」と笑いを誘った。池松は「裕二はものすごく大好き、新さんに決まって嬉しかった。新さんと裕二のコンビネーションが素晴らしくて、現場で観ていて惚れ惚れした。日に日にエンジンをかけてきて、ドライブをかけてきて、面白かった」と撮影現場を振り返った。

 井浦は裕二を演じるにあたり、「まずは原作に対して、新井先生に対しての敬意をどう表していくか、をどこかで考えていた。原作通りにやりたい自分と、原作をギュッと絞ったときに出てくるぐちゃぐちゃになったカスをどうやったら届けられるか、新井先生が喜んでもらえるような脱線ができるかを考えていた」という。撮影現場では井浦のアドリブや提案も多々採用された。宮本と裕二の高架下でのシーンでは、裕二が突然「雪だ、嘘だよー」というセリフは井浦のアドリブ。さらに、裕二が宮本に金蹴りをされ悶えて“アワを吹く”ことも井浦からの提案だったが、井浦は自身の提案したことは記憶になく、「自分が言っちゃったんだ」と茶目っ気をみせていた。

 井浦は池松に対して「撮影3日目ですでにのどが潰れていて、その状態で叫び続けて最後までやりきった池松くんは、“役者バカ”」といい、池松は井浦に対して「品格、知性、凶暴性、包容力、ものすごくいい人。こういう人がまだまだ暴れている姿を見るととても刺激になりますし、世の中捨てたもんじゃないなと思えるんです。出会ったころから今の今まで“聖なる反逆者”という感じ」と互いを褒めたたえ、この日の宮本VS裕二のトークバトルは終了した。


 10月19日(土)には新宿バルト9にて、応援上映を実施した。宮本の強敵・真淵拓馬を演じた一ノ瀬ワタルが登壇だけでなく、応援上映にも参加。ラスト25分、手に汗握る宮本と拓馬の決闘シーンのみ声援OKとなった応援上映では、本編中に一ノ瀬の「かかってこいやー!」の掛け声からはじまり、「ガンバレ、宮本!」「まだまだいけるだろ!」「やっちまえー!」など声援が飛び交った。

 上映終了後、ラガーマンの恰好した一ノ瀬は、「映画を観ていただいた後に皆さんの前に立つのは心苦しいものがありますね」と恐縮気味に登壇。一ノ瀬は拓馬がやられると「ウッ」の声が思わずでてしまい、「宮本を応援するかと思っていましたが、やはり拓馬側に立ってしまいました。でも面白かったです」と笑顔を見せた。「映画出演にあたり、『みんなに嫌われたらお前の勝ちや』と言われていました。上映が始まり、道端で女性から『お前のほうが気持ち悪いんだよ』と言われ、嬉しいことなんですが、結構傷つきました(笑)」と周りからの反響を報告。さらに、一ノ瀬に原作を勧めた先輩・桐谷健太から「『お前、よかったで、ええやん』と言われ安心した。この映画は桐谷さんに観てもらわないと完成しないと思っていたので」と嬉しそうな表情を見せていた。

 拓馬を演じるにあたり、2ヵ月で33キロの増量をした一ノ瀬。6月に行われたオーディションで真利子監督から9月のクランクインまでに30キロ増量できるなら拓馬役を引き受けてほしいと条件を突きつけられ、承諾。「最終的に80キロから113キロまで増やしたんですが、95キロから100キロの壁が越えられなくて。そこで海外で活躍されているボディビルダーの北井大吾さんに相談した」といい、「生卵を1日30個。ケーキ1ホール1個。1スプーン1000カロリーのサプリを毎日」というアドバイスをもらい、撮影までに監督からの条件をクリア。さすがに短期間の増量は身体への負荷が大きく、寝返りを打つだけで上からも下からも出てきたり、さらに拓馬は一流のラガーマンという設定にも関わらず増量のせいで走るのが遅すぎてラガーマンに見えないという理由からラグビーシーンは丸々カットという結果となった。

 決闘シーンは高層階の非常階段でノースタントでの撮影を実施。2本の手すりにワイヤーをかけて吊るされた状態での撮影で、「カットがかかると、池松さんがすぐに抱きしめてくれて。めっちゃ優しいんですよ。俺、池松さんめっちゃ好きなんです」とラブコールを投げかけ、拓馬とのギャップに終始笑いの絶えないトークイベントとなった。


miyamoto

 10月20日(日)にはユーロスペースにて、中野靖子演じる蒼井 優と佐藤プロデューサーによるトークイベントが行われた。蒼井は「靖子の役はめんどくささの極みみたいな役。監督は真利子さんだし、宮本は池松くんだし、自分が演じるのは想像がつかない役だったのでやってみようかなって」という思いから出演への経緯を明かした。

 様々な弊害がありようやく映画化された本作は、真利子監督はじめ主演の池松やスタッフの気合いは並々ならぬものだった。特に男性陣の「俺の宮本論」のぶつかり合いが激しかったといい、だからこそ「こんな泥臭い、令和とは思えない映画ができた。逆に令和だからできたのかな」と述懐。座長・池松を横で見ていた蒼井は、「池松くんがこの映画を背負うんだという覚悟をみて、勉強になりました」といい、「純粋に尊敬している」と褒めたたえた。

 撮影中は「手放してはいけない地図のように原作を持ち歩いていた」という蒼井は靖子を演じるにあたり、原作の台詞を大切にしたという。「ほとんどの台詞が好き」だがその中でも好きな台詞は「今になってこたえてきた」だという。「前に進まなきゃいかないから進むんだけど、心が追い付かなくて、ある時心の気配を感じたときに急にワッとなる感覚は映画では大事にしないといけないんじゃないかなって。人間が前に進んでいる瞬間も美しいけれども、自分の心に気づいた瞬間を大事にしていきたいなって思いました」と語った。

 後に、「いろいろある映画ですけど、それぐらい人を巻き込む作品なのかなと思っています。どんなことがあっても恥ずかしくない映画を作ったなという喜びがあります。一生懸命作った作品なので、体温を少しでも理解していただけたら嬉しいです。帰り道、電柱があっても腕立てしないように(笑)」とPRして舞台挨拶は終了した。


miyamoto


(オフィシャル素材提供)



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